人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

都と国のガチバトル・・・GoToキャンペーン

2020-07-17 04:01:00 | 新型コロナウイルス
■ GoToキャンペーンから東京都を除外した政府 ■

敵を作って支持率を上げる事を得意とする小池都知事。再選後は、感染拡大の最中(PCR検査で無症状者を掘り出しているだけですが)、GoToキャンペーンを実施しようとしている国を「敵」としてロックオンしていました。

これで政府が折れて、GoTOキャンペーンを延期しても、或いは強硬に実施しても小池知事の勝ちでしたが、何と政府は東京都民と、東京への旅行をGotoキャンペンから除外して22日から実施するという裏ワザで応酬しました。

これは政府(多分、今井氏らの発案でしょうが)の「技あり一本!」です。

■ 東京以外でもPCR陽性者が増えて来た ■

東京は「夜の街」などを対象に積極的にPCR検査を増やして感染者を焙り出していますが、東京の近隣の県や、大阪府などでも感染者が増えています。

3月以降は病院などで保険適用でPCR検査が実施されて来ました。それまでPCR検査までに大きなハードルがあったので検査数自体が極端に少なかった日本ですが、一般の病院でPCR検査が実施された結果、陽性者の数も増えて行き、緊急事態宣言の発出という事態に至ります。

今回の東京都以外の感染者の増加要因の一つは、中小の民間病院が自費診療でPCRの検査を始めた事と私は考えています。企業などが活動を正常化させる中で社員のPCR検査を受けさせたり、不安を覚える方が自ら検査を受けているのです。その中にはある程度の陽性者も出るハズです。



上のグラフは東京都が発表しているPCR,抗体検査の件数と陽性率のグラフです。3月末からの「第一波」(が起きている様に見せているだけ)では、東京都の陽性率は30%にも達していした。同時期、他府県の陽性率は5%程度だったので、東京都の陽性率だけが突出していました。京大の山中教授が指摘していましたが、民間の医療機関の陽性者はカウントしているのに、検査数には加算していなかったなど、コチョコチョとトリックを使て陽性率を水増ししていた事が露見し、後から修正されています。

ただ、この当時はヨーロッパから感染力の高い株が浸入して来た時期で、発熱症状などがある患者にPCR検査を実施すると、ある程度の割合で陽性者が見つかった事も確かです。

一方、現在の東京都の陽性率は若干上昇して来てはいますが5.8%程度と第一波の時の全国平均と同程度です。

諸々の理由で検査数が増えている分だけ陽性者も増えていますが、陽性率は第二派と呼ぶ程には増えていません。

■ ハイリスクは一通り感染した? ■




上のグラフは東京都の重症者の数の推移です。感染者の増加とは相関せず、順調に少なくなっている事が分かります。

これは第一波で高齢者などハイリスクの方の感染がほぼ終わったので、今見つかっているのはほとんど無症状の感染者だと考える事が出来ます。

第一波?の感染者の多くは病院や高齢者施設などでの集団感染でしたから、当然重症者も多かった。これらのハイリスクが一通り感染・重症化をしているので、重症者が発生しないと考える事は自然です。

ただ、都市部以外の高齢者施設などでは、ウイルスが未だ持ち込まれていない可能性が高いので、GoToキャンペーンで地方の重症化率が上昇する可能性はそれなりに有ると思われます。

■ 無症状の患者が病院のベットを占領する愚 ■

現在、無症状の患者(感染者)は、感染症病症に入院するか、自治体が借り上げてた専用ホテルに入所するか、自宅療養の選択が有ります。自宅療養の場合、家族を感染させる可能性が有るので、入院やホテルを希望する人が多いでしょう。一人暮らしの人も、買い物などに行けないので、やはり入院かホテルを希望せざるを得ない。

これは、新型コロナウイルスが指定感染症の第二種に指定されているので、法的に感染者を社会から隔離する必要が有る為ですが、感染しても8割の人が症状すら出ない指定感染症って何?

入院患者は症状すら無い人がほとんどなので、ベットでスマホを操作するか、日がな一日TVを観て過ごすしかありません。一方、病院は院内感染を防ぐ為に、防護服を着用してこれらの患者の衣食の世話をしています。指定感染症扱いなので患者の自己負担はゼロです。

一方、ホテル入居者はかなり自由な様で、感染者同士のコミュニケーションも禁止されていません。暇な感染者が若い女性をナンパしているなどのネットの書き込みも見受けられます。いっその事、感染者のホストがサービスしてくれるホテルなんて作ったら、若い女性のPCR検査数がウナギ登りになるかも知れません。小池さん、如何でしょうか。

■ 人口密度は感染拡大の大きなファクター ■

8割オジサンこと西浦教授らの数理モデルは、社会を均質のものとして計算されていますが、世界を見回すと、都市部での感染と、田舎の感染には差が有る。国でも、ヨーロッパの様な過密な国の感染と、ニュージランドやオーストラリアなどでは差が出ている様に思えます。日本も、やはり東京や大阪は感染が広がり易く、岩手などは広がり難い。尤も、感染初期に北海道で感染拡大が起きているので、一概に人口密度だけが感染拡大のファクターとも言えませんが。

もし、人口密度が感染拡大の大きなファクターであった場合、GoToキャンペーンは、感染の拡大していなかった地域にウイルスをばら撒く結果となるかも知れません。これらの地域は高齢化率も高いので、それなりの重症者も出るかも知れません。

■ 「東京もん」は来るな! ■

コロナ禍で旅行業は壊滅寸前の状況ですから、GoToキャンペーンは何が何でも実施して欲しい。しかし、旅館やホテルがクラスター化したら廃業せざるを得ないので、ウイルスを運んで来るかも知れない「東京もん」には来てほしく無い・・・これが地方の観光地の本音でしょう。

だから、今回、GoToキャンペーンから東京を除外した事は、全国の旅行業界の総意と言えるかも知れません。

千葉県人で本当に良かった。さて、GoToキャンペーンで何処に行こうか・・・あれ、自転車とキャンプじゃ全然メリット無いじゃん!!