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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

神のサイコロ・・・原発事故の行方

2011-03-19 03:35:00 | 福島原発事故



■ 神はサイコロを振らない ■

「神はサイコロを振らない」と言ったのはアインシュタインでした。

量子力学はミクロの事象を表現することに長けていますが、「電子が今何処にあるか」という設問には曖昧にしか答えられません。ミクロの世界では量子は「存在確率」として存在し、「今ここにあるかもしれないし、無いかも知れない」という不確かな存在として表現されます。

原爆の原理を作ったとも言えるアインシュタインは、この「曖昧さ」を嫌い、「神はサイコロを振らない」と言って量子力学を受け入れなかった事は有名な話です。

■ 神の手中にある福島原発 ■

東京電力福島第一原子力発電所は、今まさに、その神の手の平の上にあります。

① 燃料棒の溶融が起きて再臨界に至れば重大事故に発展します。
② 燃料棒の溶融が起きなければ、このまま徐々に原子炉は冷えていくでしょう。

いずれにしても、原子炉の中は見る事が出来ないので、確率論でしか状況を判断出来ないのは量子論と似ています

天国でアインシュタインとシュレディンガーが肩を組んで苦笑いしている姿が目に浮かびます。


■ 個人のリスクは確率的に判断すべき ■

事ここに至っては、個人のリスクも確率的に判断すべきです。

「東北は雪の中で避難生活をしているのに・・・。」という情緒的な判断では量子論的な危機に対処する事は出来ません。

■ 子供の安全を最優先にすべき ■

仮に重大事故の可能性が30%以上あるのであれば、少なくとも影響の大きい子供達は安全な地域に春休みだけでも避難させて様子を見るべきでしょう。

放射性物質は生殖細胞に蓄積し、細胞の分化の活発な子供は放射性物質の影響を受けやすいと言われています。

私立や高校は早めに春休みに入ったようですが、小中学生も早めに春休みに入るべきです。
社会的不安を煽らない為に子供を犠牲にするようでは、この国に未来はありません。

中高生は部活があって、春休み中も自宅を離れられませんが、今こそ文部科学省が春休み中の部活の中止と、子供達の自主的疎開を率先して行うげきです。

少なくとも、原子炉から50Km圏内の若い女性や子供達は避難させるべきではないでしょうか?


■ 重大事故が起こらなければラッキーだったのです ■

事態は既に神の手中ですから、子供達を避難させて、仮に事故が起こらなくても、誰も文部科学大臣を責めたりしません。

その決定によって経済に混乱が起きるのであれば、それこそ国を挙げて我々大人が立ち向かえば良いのです。