『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

年賀状

2006年01月05日 02時57分24秒 | かぁちゃんにまつわる話
四年前のお正月を過ぎた頃、かぁちゃんが元住んでいた我が家の側に越してきた。
三年前のお正月の準備の頃、かぁちゃんが年賀状の半数以上の住所を間違え、同じ人宛に何通も書いているのを見つけて慌てて修正した。けど、頂いた年賀状には何度も目を通して、内容もしっかり理解できていた。
二年前のお正月前、年賀状を書かなくてはいけないと大騒ぎするものの、うまくできずに表書きと本文は私が書いて、かぁちゃんにはサインだけさせた。頂いた年賀状にはちゃんと目を通して内容も解っていたようだが、自分はまだ書いていないと何度も何度も繰り返して私を閉口させた。
一年前のお正月、暮れには何も言わなかったので、私が頂いた物の返事を目の前で書いて声を上げて確認させた。頂いた年賀状は読んでいるように見えた。
今年のお正月、昨年同様目の前で書いたけど、かぁちゃんは何も言わなかった。頂いた年賀状は右から左へ並べ替える作業を繰り返すだけで読む事をしなかった。
一枚一枚読んで聞かせたがあまり興味を示さなかった。

私は母の友人達への年賀状に初めて「母はもうお年賀のご挨拶を自分で書く事ができなくなりましたので・・・。」と代筆の失礼を詫びた。
案の定電話が数件かかり「あんなに賢い人が何で?」と口を揃えて聞かれる。
そんな事言ったって・・・それを一番聞きたいのは私だよ~。

こんなふうに変わっていくのが普通なのかな。
アルツハイマーの症状の変化ってこんなもの・・・なのかな。
同じような毎日を繰り返していると、少しずつの変化に鈍感になっているようだ。
今この時の時間は、かぁちゃんにとっては私よりもずっと重い意味があると思う。
衰えていく事は確実なのだから、もっともっと大切にしないといけない。
今出来ることを、今解る事を、これ以上失わさせないために何が出来るのだろう。

一昨日、妹達が来た時に、かぁちゃんは妹の名前が思い出せなかった。
家族の名前を忘れるのは初めてだったので私たちは焦って顔を見合わせた。
暮れから、極端に言葉数が減り、顔つきがぼんやりして話しかけても反応が鈍い。
まいったな・・・。

しか~し、二日経ったら彼女の名前を呼んで、今来ていたのにいないと騒ぐ。
かぁちゃ~ん!恐竜じゃないんだからさぁ、もう少し早く何とかならないかい?
あ、失敬。昔の定説のままに書いてしまった。本当は恐竜はもっと敏感だったらしいからこんな事書いちゃ恐竜達に失礼だな。

ん~・・・きっと、こんな物なんだなぁ。
あんまり思い込まないで気楽にやり過ごそ~っと!なんて今年の抱負をまず一つ。
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