かなり以前のこと。
ウィーンからドレスデンへ向う途中、車窓から見たエルベ川などのこと、<橋(1)>の稿で書いた。
ここコブレンツからリューデスハイムまでの間も、見事なまでに、橋が一本も架かっていなかった。
それに、コンクリートむき出しの堰堤が少なく、景色を柔らかくしているのは同じだ。
観光船は、ローレライの難所を無事? 通過。
デッキで秋の陽を浴び景色を楽しんでいると(写真上)、ほどなくザンクト・ゴアールに着いた。
ゴアールでかなりの客を降ろし桟橋を離れた船は、ライン川をほぼ直角に横切り、対岸のザンクト・ゴアルスハウゼンに着いた。(写真中)
船から降りたのは、ペトロ とカタリナ の他に10人ほどもいただろうか?
ここは、《ローレライ》 のモニュメントがセールス・ポイントらしい、小さな、小さな町だった。
船着場の広場には、観光バスが待っていて、ふたり以外は全員そちらに向った。
船着場から真っ直ぐに町の中心?に進む、と、言っても線路と山に並行して延びる道路との突き当りの辺り、自転車屋さんや食堂など数軒の店が軒を連ねているだけ。
先ほどの観光バスが、客を乗せて出て行く。
道を左にとって5分ほども進むと町の外れ。その右手にドイツ国鉄・DBのマークが見えた。(写真下)
丁度、ホームにコブレンツ行きらしき列車が入っている。
「急いで!」「待って」、息を切らしながらホームに向かって走る。こんな時、改札口がないので助かる。
車掌さんに、「コブレンツ?」と聞くと、「早く!」と言ったかどうかは判らないが、彼女の身振り手振りを見て飛び乗る。
それと同時に笛がなり、そして、ドアが閉まった。実に、グッド・タイミング。
先ほどの観光船を列車が追い越してゆく。
観光船は、ここからさらに2時間ほどをかけてコブレンツまで下る。
往きには、朝日に輝くライン、帰りには、夕日に煌くライン、それぞれの美しい眺めを楽しんだ。
こうして、遥かなるライン川での穏やかな 《秋の遠足》 の一日を終えた。
デッキで心地よい風を受けながら、青い空と新緑を楽しみました。しかし、何処で下船したのやら][E:sign02]
その後のコースは、ロマンチック街道。ロマンチック街道とはローマへの巡礼の道の意味だとか。
ハイデルブルク、ローテンブルクなど、中世の町並みがそのままの美しさ、木組みの家もとても素敵で、石畳の道を歩いているとおとぎの国の少女になった気持ちでした。[E:note]
旅はその後、スイスへ。アルプスの山々、マッターホルンに大自然の素晴らしさに感動し心洗われ、ハイジの世界を堪能。あ~また行きたくなった~