桜が咲き、紫陽花が雨に濡れて、朝顔が風に揺れ、やがて萩が咲き金木犀が香り、そして菊、早いもので術後九月。
七五三のお祝いが年々早くなるらしく、この日曜も私鉄のK駅、H百貨店で着飾った家族連れを見たが、八百万の神さんたち出雲に出払ってい、留守番の神さんも大変だろうと同情?する。
その神無月の半ば、三月毎の検査を受けた。
今回は、中間月のため腫瘍マーカだけだが、これが、結構時間がかかる。
血液検査の受付は、病院が開くや否やから長い列らしい。
何席ものブースがあるので採血そのものはさほど待たなくとも済むのだが、問題はその後。
採血の結果が出るまでに凡そ1時間、主治医からお呼びがかかるのにさらに小1時間待たなければならない。
待つ間に何処かへ出かければいいのだが、その気にならなくて待合室の長椅子でウジウジと待つ。
外科の左隣は小児科、乳幼児から園児あたりまでが賑やか、泣き叫ぶ姿を傍らに本を読みながら、幼いのに可哀相と眺めながら、待つ。
右隣は整形外科、外科と違って老若男女、いや、やはり年寄りが多いか、両松葉杖の女性、不便だろうなと思いつつ、待つ。
終わって美味いビールが飲めればいいなあとぼんやり考えていると、入室を促す看護師さんの声。やおら背伸び、欠伸で少し濡れた目尻をハンカチで拭い腰を上げる。
この月末、東京の教会で行なわれる大切な人の堅信式、その足で予定のカタリナ の誕生祝いを兼ねての<小旅行>のことなど、診察室へ入りしなにふと脳裏を過(よ)ぎる。
が、それもこれも、“ 主の思し召しのままに ” である。
星型の赤い小さな花を咲かせる「縷紅草」(るこうそう)、縷の字、“ いとすじ ” とも読むらしく、なるほど、糸のように細い葉だ。
返り花だろうか実をつけない「八重山吹」、晩春から初夏の花だが、夏遅くに新しい枝先からまた少し咲くことがあるという。
どちらも、旧の体育の日?に撮った。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.527
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