パワハラ

女子レスリングで五輪4連覇というとてつもない記録を誇る伊調馨選手が、日本レスリング協会強化本部長の栄和人氏からパワハラを受けていたというとんでもない報道がありました。ただこの告発はどうやら伊調選手本人が出したものではないということで、何やら分からない状況となりました。告発状は、伊調選手のコーチや関係者ということで（ご本人が名乗り出ておられますが）、複数の関係者から話を聞いて弁護士に作成してもらって内閣府の公益認定等委員会に提出されました。伊調選手のコーチをしないようにといった圧力がかけられたり、練習場所が無かったりなどという状況が訴えられているようです。

レスリング協会内の内部抗争の様相を呈しているとか。およそ〇〇協会なる組織は、当初は選手を助けるための組織としてスタートするのでしょうけれど、すそ野が広がり人数が増えて大所帯になって行くほどに、今度は内部での対立を生み、次第に選手を管理する名のもとに、選手生命を左右するほどの影響力を持ち始めます。相撲協会もそうですし、日本スケート連盟もそうです。レスリング協会も然りなのでしょう。

報道によると「あらぬ」報道に、監督は心身が衰弱し、日常生活も困難になっていると言います。真偽のほどは、さらなる調査を待たないとわかりませんが、少なくとも「世界」を相手に戦っている選手たちのフィジカル・メンタルの邪魔はしないでいただきたいと思ってしまいます。

昨今は「～ハラ」ということがやたら聞かれるようになりました。なんでもそうだろうとは思いますが、「～ハラ」と呼ばれる行為をしている人は、ハラスメントだとは全く思っていません。自分的には全く正しいと思っている、時には被害者だとすら思っているところに大きな問題があります。相手が間違っているからそれを正すという大義名分があるようです。時に、自分に自信が持てないにも関わらず、自信家だったりするので、相手はそうした意図を持っていない言葉にさえ勝手に自分を非難する意図を見出そうとしてしまいます。自身は非難される筋合いなどあってはならないもので、激しく相手を攻撃してしまう、でもそれは本人からすると「自己防衛」の一環なのではないだろうかと想像します。自分が唯一絶対でなければならない…とするその人生観は、どこに起因するものなのでしょうか。

とはいえ、栄氏が本当にパワハラと呼ばれるくらい、非常識で威圧的なことをしていたのか否かは分かりません。…が、倫理委員会と言われているメンバーが協会幹部であったりするような現状で、協会には公正に判断することはできないような気がします。〇〇協会などという組織は、解体しても良いのかも知れません。選手の層が厚くなることは良い事ですが、一度解散して原点に帰るのもありかもしれません。

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「縦書き文書を作成したのに、開くと横書きになっている」

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