アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

国歌への儀礼 首相にもひと肌…

2009年06月15日 | Weblog
祝祭日に国旗を掲揚する一般家庭が稀になってしまいました。「旗日(はたび)」という言葉があるとおり、その昔(45年ほど前?)は、どこのお宅でも国旗を出していたものでしたがね。我が家は、祝日も祭日も関係なく、日めくりに国旗の絵がついていれば、はりきって掲揚しています。
 掲揚の時間帯は特に決まりがなく、「日の出から日没」。雨天の場合は、掲揚しなくてもよいようです。法令なのかどうか、「日本国旗を掲げずに、他国の国旗を掲げてはならない」という表現を見ました。ホームセンターで星条旗のみを掲げている(年中掲げっぱなし)店がありますから、この規定については、一般家庭ではどうでもいいでしょう。

 国旗と国歌、好きじゃない日本人もおられる…。スポーツの国際試合では、「両国の国歌」が流されます。随分前になってしまいましたが、サッカーの国際試合の時、日本の相手チームの国歌が流れている最中のこと…起立もせず談笑していた日本の応援団席に、ものが投げ込まれたり、殴りこもうとする外国人サポーターがいたりの大騒動がありました。居合わせた大半の日本人サポーターは、どうして自分たちが責められているのか理解できなかったという。国辱したという意識のかけらもなかった。
 相手国の国歌が流れている間は、「脱帽、起立して姿勢を正し、敬意を示す」。学校では教えない…。

 プーチンさんに御登場いただくのですが…私が、「いいぞ、プーチン!」と、エールを送ったことがありました。
 サッカーの国際試合でロシア国歌が演奏されている間のピッチ上の選手のあり方について、プーチン大統領(当時)が次のように言ったのです。
 「国歌演奏中は行儀良くするように。歌詞を知らないならそれはいいが、せめてガムを噛むなと選手に伝えろ」
 大統領であっても、このようなことを命令をする。私は大切なことだと思います。

 WBCの時も、サッカーワールトカップ予選でも、私が注意して見るのは、試合前の国歌演奏で日本人選手がどのような態度をとるかです。相手国選手は、例外なく、姿勢を正し、胸に手を当てています。歌詞を口ずさんでいる選手も多いです。
 サッカーの日本代表で、国歌演奏中の態度が立派な選手は、田中マルクス闘莉王選手です。ブラジルで儀礼を教えられているからでしょう、姿勢を正し、胸に手を当て、大きな口は開けませんが君が代を口ずさんでいます。見ていて、「ホッ!」とします。中村俊輔も、ヨーロッパが長いので、闘莉王の次に国歌に対する礼儀が正しいです。悲しいことに、ガムを噛んでいる選手もいます。

 日本の首相は、「国歌演奏中は行儀良くするように。君が代を知らないのはやむをえないが、せめてガムを噛むなと選手に伝えろ」と、日本のサッカー関係者に命令…しないでしょうねえ…。「そんな細かいことを首相が言うのはおかしい」だって?指導されないから、国歌の時でもガムを噛むのでしょう!首相が指導者に命令しなければいつまでも現状は動きませんよ。それに、「ガムを噛むな」と「核を持つな」どちらが細かく、どっちが大きいですか?「ガム」は、首相に言われると噛みません。「核」は、少なくても彼国に対しては、言わないに等しい。細かいとか大きいとかは、恣意的なものです。

 柔道家でもあるプーチンが、礼儀にうるさく口出しする。それは、柔道の修練から来ているものです。断定していますが、間違いないでしょう。
 「柔道はたんなるスポーツではない。柔道は哲学だ(「プーチン、自らを語る」による)」と語っている!不良少年だったが、柔道と出会ってその生活態度が改まったのだという。旧ソ連邦に不良少年がいた?ホントか?確かに面影は残っています…。
 2000年の秋に来日したときのエピソードもなかなかいいい。講道館が、柔道6段の段位を授けると申し出た(プーチンは、5段だった)。プーチンは、「私は、6段と言う段位がもつ重みを知っている。研鑽を積み、6段にふさわしい柔道家になるよう励む」と言って、タナボタの6段を辞退した。このエピソードの何がいいか…
 1 日本人特有の懐柔で名誉段を授けるという軽挙に出たが、受け取る側は重いものとうけとめた。姿三四郎や嘉納治五郎を尊敬するプーチンにとって、試合もせずに、まんまと6段をもらってしまうことが許せなかった。プーチンの一本勝ち!
 2 柔道は哲学だ、と言うプーチン。「もらってしまったら恩を受けたことになる。仇では返せないから、もらわないのが最上の策」プーチンの作戦勝ち。
 プーチンは、「オレは、武士だぞ」という意識があるようです。

 日本の首相だって、モントリオールオリンピックのクレー射撃日本代表でしたから、正真正銘の武士のはず。「国歌の儀礼きちんとしろ」と言うべきです。
 クレー射撃はライフル射撃と異なり、動いている標的を狙う競技です。日本代表の競技者ですから、日本一の瞬時の判断力と決断力を持っている。是非、オーストラリア戦の前に命令してほしいです。