映画『コクリコ坂から』を観ました。
スタジオジブリ。宮崎吾朗監督映画。
もともとあんまり観るつもりはなかったんだけど、ブルータスのムック本、
BRUTUS特別編集 スタジオジブリ (マガジンハウスムック) | |
マガジンハウス | |
マガジンハウス |
を買って読んでたら、なんだか無性に観たくなってしまったのでした。
観た感想は、良かったなあーーーという感じ。
設定は昭和30年代の古き良き時代。
主人公は高校2年生の松崎海(通称メル)。
お父さんは船の船長だったんだけど朝鮮戦争で船が沈んで帰らぬ人に。
研究者として研究を続けるお母さんと家族の生活を支えるために、おばあちゃんの家で下宿を営んでいる。
そんなメルと1学年上の高校3年生の風間俊との出会い。
『カルチェラタン』と呼ばれる、文化部の部室がひしめきあう建物の取り壊し決定をくつがえそうと動いてる俊たち。そしてメルと俊との淡い恋。
ところが二人には出生に関わる大きな秘密が・・。
ここからはネタバレです(注意)。
二人はある日、お父さんが同じ、つまり兄妹だったということがわかるわけです。
この辺まで観た時に「やばいぞ、よくある韓ドラとか昼メロっぽいぞ」とガックリきそうに・・・なったんだけど、その後の展開がさすがジブリ。
ただの昼メロでは終わらせません(笑)。
戸籍上は兄妹の二人だけれど、俊の実の父は別の人。
俊の父親とメルの父親は親友だったのだけど、俊の父は戦争で、母も俊を生むと同時に死に、親戚はみんな「ピカドン」でやられ、俊は生まれたばかりで天涯孤独の身になってしまったという。
その俊を、メルの父親が無理矢理自分の戸籍に入れてしまったのだということがわかるという流れ。
全ての真実がわかり、メルと俊は何のわだかまりもなくそのまま愛を育んでいく・・という未来を感じさせて映画は終幕。
めでたしめでたし、という終わり方でした。
兄妹という事実がわかってからのメルの心理描写が良かったですね。
一晩だけ泣いて気持ちを整理して、その上で「たとえ兄弟でもずっと好き」って俊に告白をするシーンにはちょっとジーンときました。
「好きだ」って気持ちって、どんな事情があってもすぐになんとかできるものじゃないもの。
たとえ報われなくても好きな気持ちは変えられない。
そういう恋する女の子の独特の気持ちを丁寧に描いてくれていて嬉しかったです。
「ピカドン」って言葉にドキッとしたのはやっぱり広島人だからかな。
個人的には、生徒会長の水沼史郎の二枚目ぶりに圧倒されてしまいました。
でも俊くんの真っ直ぐな性格はやっぱり女の子なら誰でも惚れます。
ジブリ映画の男の子たちは、みんなカッコいいよね!!
声の出演は長澤まさみと岡田准一。
ちょっと抑えた感じがなかなか良かったですね。
サントラも今までの久石サウンドのサントラじゃなく、武部聡志作曲の歌詞付きの歌がたくさん使われてるところとか実験的で面白かった。ジブリっていつも挑戦してますね。
私の夢はいつかジブリの音楽に私の曲を使ってもらうこと。
私の曲を使うとなると、挑戦というよりむしろ冒険という感じかもしれないけどね(笑)。
宮崎監督にこれからもエネルギーを発信し続けようと思います。
ジブリ関係者のみなさん、ぜひどうぞよろしく!!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます