あれは,あれで良いのかなPART2

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増税問題と財政再建の検討の参考に

2005年09月09日 18時22分25秒 | 増税問題
いよいよ選挙まであと2日となりました。
各党ともラストスパートに必死ですね。
そこで、今回は、財政再建問題や増税問題を考える上で参考になると思われる日本の財政の現状について考えてみたいと思います。
今回参考にするのは、財務省で作成した「わが国の財政を家計にたとえたら」です。

17年度財政状況            1か月分の家計にたとえたら

税収+税外収入(A) 47兆8千億円  1世帯収入(C)  40万円
国債費(B)     18兆4千億円  ローン元利金(D) 15万円 
(A)-(B)    29兆4千億円  (C)-(D)     24万円
                    (注:端数調整により24万円となる) 
一般歳出       47兆3千億円  家計費       39万円
地方交付税等     16兆1千億円  田舎へ仕送り    13万円

公債金収入      34兆4千億円  借金        28万円

公債残高        約538兆円  ローン残高   5300万円


財務省のHPでは、特に解説がありませんでしたので、補足説明をしたいと思います。
まず、(A)がいわゆる歳入です。家計では、給料に該当します
そして、国債費とは国の借金返済費なので、家計ではローン元利金に該当します。
つまり、この家は、給料の3分の1近くをローンの返済に充当していることになります。

次に、一般歳出とは、読んで字のとおりですが、家計の総額になります。
地方交付税とは、地域間格差を是正するために地方に交付するものであり、三位一体等で議論の対象になっているものです。これは、田舎の両親への仕送りと考えるとよいということです(ちょっと趣旨は違いますが、イメージとしてはいいのかなあ、と思います。)。
そして、公債金とは借金のことです。建設国債と赤字国債とありますが、建設国債とは何かを作ったり買ったりりするためのものであり、赤字国債とはそのような裏づけがなく単に借りるものをいいます。家計では、借金とくくりますが、建設国債がローン払い、赤字国債がサラ金と考えるとよりイメージがわくのではないでしょうか。
そして、公債残高とは国の借金の現在の残高です。家計でいうローン残高に該当します。

さて、これを踏まえて日本の財政を見てみると、毎月の給料のうち、自由に使える金額が25万円しかないのに、毎月の支出は52万円になります。当然、生活を維持するためには、毎月28万円の借金をしなければなりません
ってことは、今後ローン残高は増えることこそあれ、減ることはありえないということになります。これは、普通の家では当然銀行はお金を貸してくれるはずもなく、完全に「破産宣告」されるでしょう。
つまり、財務省のHPから判断できることは、日本の財政は「破産」状態にあるということが読めることになります

では、これを少しでも再建するためにはどうすればよいか。これについて、各党がいろいろな主張や公約を発表しています。
ただ、確実にいえることは、「収入を増やすだけでは解決にならない」ということです。仮に収入だけで解決するとしたら、税収を今の約3倍程度増やさなければならないでしょう。
以上の現状を踏まえて、各党のマニフェストをもう一度読んでみましょう。きっと、財政再建に対する考え方がよりわかりやすくなるのではないでしょうか。

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