あれは,あれで良いのかなPART2

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長かったアッという間の銀メダル,でも記憶に残る演技でした

2010年02月27日 04時36分59秒 | オリンピック
女子フィギュアは,キムヨナ選手が優勝,2位が浅田真央選手,3位がロシェット選手という結果になりました。
また,4位にアメリカ国籍の長洲選手,5位に安藤選手,8位に鈴木選手ということで,日本3選手全員が入賞しました。
この結果を受けて,浅田選手は会見で「少し悔いが残るが,でもメダルが取れてうれしい」と語る一方,試合直後のインタビューでは,「長かった,アッという間の4分間・・悔しいです。」など涙を流しながら言葉に詰まる場面もありました。

真央「悔い残るが、うれしい」 ヨナ「一番自信あった」(共同通信) - goo ニュース

真央ちゃんのアクセル成功,記憶に残る滑りでしたよ

まずは,日本の3選手,全員入賞本当におめでとうございます。みんな,今期一番の演技だと思います。本当に素敵でした。
以下,主な選手の短評などなど。

キムヨナ選手,まさしく「文句なしの演技」でした。採点基準に疑問の声が多く寄せられていますが,それを割り引いて考えても,あのフリーの演技なら,文句なしの金メダルだといえます。まさに「すごいものを見せてもらった」といえます。いっちゃん最初の「トリプルフリップ-トリプルトゥーループ」のコンビネーション,あの高さと回る美しさを見た瞬間,勝負ありっていうオーラすら感じました。まさに金メダルにふさわしい演技でした。
ただ,基本的には「ルールを熟知した戦術」の勝利です。演目も曲も,そして振り付けも,「極限を目指す」のではなく「勝つためのものを目指す」という視点から組まれていました。そういう意味では,「構成の段階で真央ちゃんより優勢」だったといえます。
ただ,プルシェンコさんが激怒するように,「極限にチャレンジしてなんぼ」というのがフィギュアの醍醐味でもあるため,ここはキムヨナが云々というより,採点基準についてもう一度考え直すべきかもしれません。

真央ちゃん,先ほどの逆の話で「構成に負けた」という点は否めません。また,それを無視したとしても,やはりフリーでのジャンプミスは痛かったです。金メダルを取るには,ノーミスで行かなければなりませんから,せめてダブルトゥーループに持っていければよかったなあと思います。
また,トリプルアクセルにこだわりすぎた反面,コンビネーションがトリプルアクセル-ダブルトゥーループという構成になっています。これがトリプル-トリプルになれば,基礎点はものすごく跳ね上がります。かなり難しい技になりますが,トリプルアクセルにこだわるなら,そこまでチャレンジしてもよかったでしょう。
あと,あえて厳しいことを言うと,苦手なサルコーをきっちり決められるようにすることと,違反ジャンプになりやすい癖のあるルッツの精度を高めれば,演目のバリエーションがもっと増えるし,今のルールが維持されるとしたら,コンビネーションジャンプでもっと基礎点が高いものを選択できるかもしれません。
でも,これはあくまで重箱の隅をつつく話です。今回のショートもフリーも見応え十分でした。そもそも,200点越えですから,普通なら優勝です。そして,なによりも,「トリプルアクセル全部成功」は,本当に記録だけではなく記憶にも残るものでした。荒川さんのイナバウアー同様,後世にまで語り続けられることでしょう。
真央ちゃん,本当によくやりました。そして,あの悔し涙は,絶対4年後のソチでうれし涙に変わるはずです。4年後にもっと輝く真央ちゃんを見たいものです。

ロシェット選手,あの精神状態からあそこまで完璧な演技ができるものなのか,本当に感服させられました。

長洲選手,彼女もどちらかといえば,今のルールをうまく使って理想的な演技構成で固めるタイプです。しかし,今日のフリーは,本当にノーミスで美しくまとめ上げました。
4年後は確実にメダル争いに加わることでしょう。彼女の存在は,フィギュア全体のレベルをさらにあげていくかもしれません。今後の成長が本当に楽しみです。

安藤ミキティー,個人的には今まで見たクレオパトラの中で一番美しい演技だったと思います。それだけにショートの回転不足が本当に悔やまれます。
ただ,今回5位に入賞できたことは,大きな自信になるでしょう。彼女の成功のカギは,モロゾフコーチの方針にあったといえます。すなわち,「4回転サルコー」の封印です。このこだわりを捨てて,他の3回転ジャンプの精度を高めたことと,芸術センスを高めたことが勝因といえるでしょう。
ソチでは,真央ちゃんと金メダル争い,そんな感じになるかもしれません。

鈴木あっこちゃん,GPを彷彿させる完璧な演技でした。パーソナルベストをあの場面で出せるというのは,相当な精神力といえるでしょう。フリーの演技からなんとなくブロードウェイが見えてくる感じがしました。本当に美しい演技でした。

コストナー選手,ジュベール同様オリンピックの魔物に食われてしまった感じがします。彼女はもう少し上位に食い込める方なので,ちょっと残念でした。

女子フィギュア,本当にレベルの高い試合でした。それだけに,手に汗握る演技続出で,本当に楽しめました。
あとは,採点基準ですね。ほんと,この点は見直してもらいたいです。
ただ,今回は,一部でささやかれているような「えこひいき」はないと思います。無作為審査方式ですから,審判を買収するならほぼ全員に対してやらなければなりませんし,本当にひいきがあるなら,ロシェットのフリーの点数がもう少し上に行って逆転2位になっているでしょう。真央ちゃんが2位というのは,むしろ「今の採点基準できちんと採点された」という現れなのです。

しかし,これでバンクーバーオリンピックもほとんど終了です。真央ちゃんじゃないけど,「長かった,アッという間の2週間」でした。そして,メダルはともかく,わくわくできる場面がたくさんありました。んー,もっと見たいなあ・・。

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4 コメント

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いい記事ですね。 (haru)
2010-02-27 06:32:27
おはようございます。
一夜明けましたが、まだ興奮さまやらないですね。多くの選手をフォローしたいい記事で興味深く読まさせていただきました。
ここはコストナーについて話したいですね。ほとんどの選手が実力を出し切った中、彼女の演技は悔いが残るものがありました。実力は充分あるのに発揮できないもどかしさを感じました。またお伺いします。
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haruさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2010-02-27 18:18:39
こんばんは。
コストナー選手,本来の力がほとんど発揮できず,本当に残念な結果に終わりましたが,これもオリンピックのプレッシャーなのかもしれませんね。
これから国際大会がありますが,そこでもう一度優勝争いするコストナーを見てみたいなあって思います。

ただ,これからの国際大会,おそらく毎回シンデレラガールが誕生する予感がします。この4年間は,これまでにない女子フィギュア激戦区になるかもしれませんね。
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彼女の場合・・・ (masa)
2010-03-03 22:58:31
 浅田真央。彼女はとにかく、「一発華麗芸」でポイントUPを狙うタイプですね。
 対するキム・ヨナは堅実主義。

 今回は採点基準が物議をかもし出しましたが、私はいずれにせよ、キム・ヨナ優勝と思っておりました。理由は最初に述べた通り、賭けに出ない所です。

 それでも浅田真央選手は、この種目では名実共に日本一にはなりました。約1ヵ月後にもリベンジチャンスはありますが、これまでと同じやり方では勝てないのではないでしょうか?

 辛口コメントですが、アスリートは勝ってナンボの世界なので、本気で次回勝ちたかったら、河村市長提案のパレードは見送ってもよいかと思います。

 一方で長洲選手や鈴木選手といったメンバーは、マスコミからの圧力も少なかったこともあり、とてものびのびしていましたね。今後の女子フィギュア界の中に、是非彼女たちも入って貰いたいものです。
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masaさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2010-03-03 23:21:57
こんばんは。
採点基準の問題は別にして,現行の基準をベースにする限り,キムヨナはご指摘のとおり,堅実路線,真央ちゃんは一発冒険路線だといえるでしょう。プルシェンコが真央ちゃんにエールを送っていたのは,こうした点に共感できたからだと思います。
とはいえ,ルールがある競技である以上,そのルールの是非はともかく,ルール内で勝てる作戦を立てるのもトップアスリートとしての特性かもしれません。この点は,コーチ陣とともに,戦略を検討するべきかもしれません。

長洲さん,本当に4年後は恐い存在になると思います。もちろん,日本国内にも恐ろしい存在がたくさんいます。フィギュア界はまだまだ進化を遂げることでしょう。そういう意味では,今後が楽しみです。
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