あれは,あれで良いのかなPART2

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悪い知らせ,みずほから

2005年12月10日 23時57分41秒 | 経済全般
みずほ証券で,入力ミスから1円61万株の売り注文を行ってしまい,結果数百億円単位の損失が発生したそうです。

安全装置設けておくのが普通なのでは?

オンライントレードになっている現在の株取引において,このような事故は当然「想定の範囲内」の出来事であろうと思います。したがって,通常のシステム開発の際は,異常な入力を回避するため,様々なワーニングやアラートをあげさせるように設計しておくのが普通といえます。
今回,みずほ証券の発注システムがどのようなものであったのか分かりませんが,単に「売りますね。はい,いいえ」位のワーニングでは,とてもとてもフェールシステムとは言い難いでしょう。
一方で,株取引は迅速性が要求されます。あまり頑丈なフェールシステムでは,迅速性を害されるばかりか,場合によると何も考えずにOKボタンを押してしまうようにもなってしまいます。
このようなことのないように,システム設計はなされるべきなのです。
もちろん,証券会社だけでなく,東証側も,同じようなミスは想定できるわけですから,やはりせめてワーニングをあげるぐらいのシステム構成にしてもよかったはずです。

また,このような問題は,証券会社だけでなく,投資家側にも発生しうる問題です。
私は株をやりませんので,各証券会社のオンライントレード画面は分かりませんが,同様な安全策を講じていないような形になっている場合,全く同じような事故が発生しうるでしょう。

以前,東証の問題の時や脱線事故の際にも書きましたが,人間,必ずミスを犯します。システムの導入には,そのようなヒューマンエラーを最小限にするという役割も有しています。逆に,システムを導入したことにより,従来起こりえなかったも問題も発生してきます。そのような問題に対する対策を講じてこそ,本来のシステムかが実現するわけです。
今回のような単純な入力ミスは絶対に発生します。どんなに注意したって,絶対発生します。これは精神論で解決するような単純な問題ではありません。私が証券会社の社員だったら,1日に1回はミス売買してしまうことでしょう。
したがって,入力ミスを発見しうるようなシステムを構築しておかなければ,社員は安心して仕事もできません。安心して仕事のできない会社に,効率的な収益性は期待できません。

さらに,今回の件については,入力した社員の処遇が気になります。しかし,みずほ証券がこの社員をクビにしたり損害賠償を求めるようなことがあった場合,それは完全に筋違いであろうと思います。確かに,ミスをしたのはこの社員でしょうが,そもそも安全装置がない機械を操作させていた会社の「自己責任」であるからです。

今回の事故は,安全面を軽視した結果であり,みずほ証券にとっては自業自得といっても過言ではありません。自己責任において,きっちりカタを付けてほしいものです。

なお,みずほ証券の損失は,言い方を変えるとどこかの投資家が利益を得たわけですが,この投資家を責めるのはこれまた筋違いです。市場の変化に機敏に反応して利益を得るのが投資家ですから。

よろしければ1クリックお願いしますm(__)m人気blogランキングへ しかし,今年は安全面を軽視した結果,取り返しのつかない事故がかなり発生しています。
これからは,どの業界も「安全第一」をモットーにしっかりと仕事をするべきでしょう。
日本が太平洋戦争で負けた原因の一つに,安全面の軽視があげられます(詳しくは私の過去の記事(こちら)をご覧ください。)。
経費を節減することは大切かもしれませんが,安全性を削ると結果的に大きな損害になる,このことをいい加減各企業は認識してほしいものです。

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