あれは,あれで良いのかなPART2

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日銀が実質ゼロ金利政策へ,されど時代が・・・

2010年10月06日 20時52分14秒 | 経済全般
日銀が4年3カ月ぶりに実質ゼロ金利政策を打ち出すことを発表しました。
また,5兆円規模の基金を創設し,債権買い取りを行なうなど,事実上のマネーサプライによるインフレ状態を目標にすることで,円高抑止と景気回復を図る考えのようです。
この政策は,物価が安定するまで続けるようです。

日銀、4年ぶりゼロ金利=事実上のインフレ目標導入―経済・物価見通し引き下げへ(時事通信) - goo ニュース

かつてはアメリカがバブルでしたから上手くいきましたが・・。

今の日本の景気状況を考えると,ゼロ金利政策それ自体は妥当だろうと言えます。また,ゼロ金利によりそれだけでも銀行から預貯金が下されることで事実上のマネーサプライが増えるところですが,さらに債権を5兆円規模で買い取る買いオペのようなことをやることで,これまた5兆円規模のマネーサプライを行なうわけですから,全体として結構な額のインフレ状態になると言えます。お金が滞留している現状では,このインフレ政策も妥当と言えるでしょう。

ただ,懸念事項は,①為替相場が本当に円安にぶれるのか,っていうことと,②債券相場が下落することで,かえって景気を圧迫しないかっていう点が挙げられます。

まず,①の為替相場ですが,実際,今日も一時1ドル82円台になるなど,逆に円高にシフトしてしまいました。
確かに,一般論として,ゼロ金利政策にすれば,海外の投資家は円売りに走るわけですから,円安にシフトするはずなのです。実際,4年前はそのように動きました。
ところが,今回はそうは動きませんでした。なぜでしょうか。それは,「アメリカも不景気」だからです。
4年前は,アメリカがバブルでしたら,日本がゼロ金利政策に走れば,海外投資家は即効で円を売り,ドルを買い占めました。なので,円安にぶれたのです。
ところが,今はどうでしょうか。アメリカも不景気ですから,同様のゼロ金利政策に近い政策を行なうはずなのです。実際,11月には,金融緩和政策を打ち出すとされています。
とすれば,ゼロ金利政策どうしの為替相場となりますので,あとは「円とドル,将来性があるのはどっち?」っていう判断基準になるのです。そして,その究極の選択は,皮肉にも日本が勝つという方に軍配が上がるわけなのです。
とすると,ゼロ金利政策にしても,思ったほどの円安シフトは難しいかもしれません。むしろ,アメリカで実施する金融緩和政策の中身いかんでは,政府も急にいろいろな措置を講じるかもしれません。

②についてですが,これはもろ刃の刃です。今回の政策は,いわば「日銀の大ばくち」なのです。
債権を買い取るということで,一般には債権の供給量が減りますから,債権の価値があがるはずなのです。ところが,この価格は,現実的価値の裏付けがありませんから,海外の投資家は,債券購入を控えてきますし,場合によってはむしろリスクヘッジとして売却に走ります
とすると,債券価格は結局下がると言わざるをえません。
なので,ここではあくまでも「マネーサプライ」っていう視点にだけに重視した政策であると言えるでしょう。

まあ,能書きはともかく,まずは日銀の政策を信じ,少しでも日本経済が情報に回復することを願いたいものです。

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