あれは,あれで良いのかなPART2

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ハワイと日本の太平洋同盟,成功してたら今頃は・・

2006年08月24日 01時30分29秒 | ハワイ・旅行
国営放送の「その時歴史が動いた」で,ハワイのカラカウア王の話をやっていました。カラカウア王扮するのがKONISHIKIさんということもあり(ほとんどそのまんまや,っていう感じでしたが),またハワイ好きとしては見逃すことができないことから,じっくりと見てしまいました。内容は,日本ハワイ同盟を作って欧米に対抗しようというカラカウア王の働きとそれに対する日本の対応についてでした。

KONISIKIさん,はまり役!

この話,本家ハワイのビショップミュージアムで去年勉強してきました(内容はこちらをご参照ください。)。当然ながら,そこではカラカウア王は,すぐれた王だが同時に悲劇の王様の1人という扱いでした。ハワイがアメリカに併合されるまでを博物館で詳しく説明しており,何となくもの悲しさを感じたものでした。

ところで番組を見ていない方のために簡単に説明しますと,ハワイのカラカウア王は,アメリカ人がハワイにわんさか入り込んできたことから,このままではハワイはアメリカに乗っ取られてしまうという危機感を持ちました。そこで,同じような危機感を持つアジア各国と手に手を取って,「アジア太平洋同盟」を結び,そこで欧米に対抗する力を持ち,ハワイはもちろん,各国の独立,主権,文化を守ろうと考えアジア各国を歴訪しました。最初に来たのが日本で,そこでカラカウア王は明治天皇に,「どう,手結ばない。姪のカイウラニ王女嫁に出すから」と持ちかけましたが,日本は1年後,やんわりその申し出を断った,というものです。

結論的には,日本がこの申し出を断ったことは,当時の情勢を踏まえると妥当な結論でした。仮にハワイと手を結んだら,ほぼ確実に数年後にはアメリカまたはイギリスの植民地とされたことでしょう。そしたら,今の日本がどうなっていたか,全く検討付きません。おそらく,アメリカ合衆国の日本州にでもなっていたかもしれません(今もそうだよ,っていう声が聞こえてきますが(^_^;)。

では,カラカウア王は空気の読めない単なる理想家だったのでしょうか。違います。彼は実は世界情勢に熟知していました。だからこそ,当時の外交史としてはあり得ない「小国同士が手を結んで大きくなる」という斬新的な発想を思いついたのです。しかも,この同盟,もしもアメリカの妨害がなければ実現した可能性すらあったのです。
現に,小国がまとまって同盟を結ぶなんていうことは,戦後になってからのことです。したがって,彼の政治能力はかなり優れていたといえます。

また,放送ではほとんど触れて手いませんでしたが,彼の功績として,「日本からの移民依頼」があります。明治天皇にあったとき,実は「ついでに移民ちょうだい」ともいったのです。そして,明治天皇は先の同盟は断りましたが,移民についてはOK牧場といって,早速ハワイへの移民を送ることとしたわけです。
つまり,彼がいなければ,今のハワイには日系人はほとんどいなかったのかもしれません。そうすると,今のハワイ観光も全く違う形になっていたかもしれません。
このように,カラカウア王は,彼の判断ミスで事実上アメリカとの併合を早めた部分もありますが,一方でハワイ文化を守ったという大きな功績も残したといえます。

ところで,このカラカウア王の考え方ですが,今の日本でも使えないでしょうか?
日本では自国の文化がないがしろにされつつあります。また,力の弱い小国(市町村)がたくさんあり,彼らは財政破綻をただ待っているだけの状態にあります。
ここで,形ではなく,実質的な「市町村同盟」を結び,国と対等につき合えるようにすると共に,住民の生活を守るということができないものでしょうか。

日本にも,カラカウア王レベルの首長が3人位は誕生してほしいものです。
以上,番組を見ての感想でした。

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コメント (6)
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