原田マハさんの「モダン」を読みました。中断された展覧会の記憶、ロックフェラー・ギャラリーの幽霊、私の好きなマシン、新しい出口、あえてよかったというタイトルの5つの短編で構成されていますが、共通しているのはニューヨーク近代美術館(MoMA )に勤務する人の物語だということ。中断された展覧会の記憶では、東日本大震災に付随しておきた東京電力の福島第一原発の爆発のことが、新しい出口ではニューヨークで起きた9.11のツインタワー崩落のことが出てきます。またそれぞれの物語にニューヨーク近代美術館の所蔵する絵のことが語られとても興味深い内容になっています。アンドリュー・ワイエスのクリスティーナの世界、ピカソのゲルニカ、アヴィニョンの娘たち、血入りソーセージのある静物、マティスの浴女と亀、マグノリアのある静物など。それらにまつわる人達のエピソードが丁寧に描かれ、静かな感動を誘います。お薦めです。原田マハさんの別の著作、楽園のカンヴァスに出て来た登場人物で、アシスタントキュレーターだったティム・ブラウンが本書ではチーフキュレーターになって出てきました。マハさんの著作はサロメも読みましたが、それは挿絵画家オーブリー・ビアズリーの数奇な人生と作品を辿る物語で、これもお薦めです。
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