トドの小部屋

写真付き日記帳です。旅行記、本や美術展の紹介、俳句など好きなことをつれづれに。お気軽にどうぞ。

モダン

2018-02-25 10:17:14 | 
原田マハさんの「モダン」を読みました。中断された展覧会の記憶、ロックフェラー・ギャラリーの幽霊、私の好きなマシン、新しい出口、あえてよかったというタイトルの5つの短編で構成されていますが、共通しているのはニューヨーク近代美術館(MoMA )に勤務する人の物語だということ。中断された展覧会の記憶では、東日本大震災に付随しておきた東京電力の福島第一原発の爆発のことが、新しい出口ではニューヨークで起きた9.11のツインタワー崩落のことが出てきます。またそれぞれの物語にニューヨーク近代美術館の所蔵する絵のことが語られとても興味深い内容になっています。アンドリュー・ワイエスのクリスティーナの世界、ピカソのゲルニカ、アヴィニョンの娘たち、血入りソーセージのある静物、マティスの浴女と亀、マグノリアのある静物など。それらにまつわる人達のエピソードが丁寧に描かれ、静かな感動を誘います。お薦めです。原田マハさんの別の著作、楽園のカンヴァスに出て来た登場人物で、アシスタントキュレーターだったティム・ブラウンが本書ではチーフキュレーターになって出てきました。マハさんの著作はサロメも読みましたが、それは挿絵画家オーブリー・ビアズリーの数奇な人生と作品を辿る物語で、これもお薦めです。
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ミーナの行進

2018-02-23 00:18:55 | 
小川洋子さんの「ミーナの行進」を読みました。主人公の朋子は父親を癌で亡くし母親と2人、岡山で暮らしていたが、より安定した仕事に就くため、母が東京の洋裁専門学校に一年通うことになり、芦屋の伯母の家に預けられた。この物語は1972年から1973年にかけて暮らした親戚の家の人々とドイツ人の血を4分の1ひくミーナ(美奈子)との思い出の物語である。フレッシーという飲料水を製造する会社を営むミーナの家は大富豪で、夢のような豪邸だった。ミーナは身体が弱く、小学校まで徒歩で通えず、コビトカバのポチ子に乗って通学していた。ミーナと同様に大切にされた朋子は光線室で身体を温め、そこでコックリさんをしたり、ミーナの集めていたマッチ箱にミーナが書いた物語を読んだり、ミーナの代わりに本を借りに通った時に出会った図書館員に淡い恋心を抱いたり、みんなで海水浴に行ったり、流星群の観察をしたり、忘れられない思い出をたくさん作る。ミーナと深い友情で結ばれた朋子は一年後、母親が迎えに来て岡山に戻るが、宝物のような思い出は色あせることはない。ポエムを読むような不思議な雰囲気の話でした。谷崎潤一郎賞受賞作品。
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オリンピックウィーク

2018-02-19 20:59:12 | つぶやき
連日のオリンピックの応援でいつもよりちょっと夜更かし気味になっていますが、日本選手の頑張りには感動しています。男子フィギュアスケートシングルで2大会連続のオリンピック金メダルリストになった羽生結弦選手。スピードスケート500mでオリンピック記録を出して、金メダルを取った小平奈緒選手。どちらも人生を競技にかけ懸命に努力して、それが優勝という形になって報われて本当に良かったと思います。もちろん、銀メダルを取った高木美帆選手、宇野昌磨選手、渡辺暁斗選手、平野歩夢選手、銅メダルの高梨沙羅選手、原大智選手の受賞も素晴らしいと思いました。個人で複数のメダルを取った小平選手、高木選手はさすがでした。高木選手はまだ女子パシュートがこれからですし、今夜は男子のジャンプ団体があるので、楽しみ。カーリングの女子も頑張っているし、毎日、今日は何を応援しようかとテレビ番組表を眺めています。平凡な私がこのように楽しみにテレビで応援できるのも、頑張っている運動選手の皆さんのおかげだと思います。
今日の午後は、静岡県立美術館でボランティア交流会があり、ボランティア報告の後、木下館長の講演を聴きました。館長の講演の中で、去年行った金沢21世紀美術館のタレルの部屋の画像が出てきました。金沢滞在の時間が短かったですが、タレルの部屋は入れました。とても素敵な美術館でした。有料スペースは観れなかったので、もう一度じっくり行きたい美術館です。今日は他の種類のボランティアの活動内容を知る良い機会になりました。学芸員さんや職員の方たちともお話しでき、懇親会にも参加して良かったと思いました。暗くなる前に帰りたかったので、ちょっと早めに抜けてしまいましたが。^^; 来年度もボランティアを継続しようと思います。
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梶の葉火曜句会

2018-02-14 22:32:30 | 俳句
間島先生から新たな句会にお誘いいただいたので、不肖の弟子ながら一月に3句だけでなく、もうちょっと作句を頑張ろうかと昨夜、梶の葉火曜句会に初めて出席しました。昼間の句会がいいのですが、木曜の午後だという梶の葉句会は、太極拳の練習日とぶつかるため、火曜日夜の句会に出てみました。昨夜は一人欠席でしたが、休まれた人も投句はしてあったので、人数の割に多い句数になりました。昨夜は、先生、Y司さん、H美さん、私の4人で句会をしました。出句は6句。すべて自由題でした。皆さんは私より句歴も長くお上手な方ばかり。志太俳句クラブとやり方はかなり違い、最初に自分に割り当てられた数句を紙に2枚清書します。そして先生に1枚を渡し、もう一枚を次の人に反時計回りで回します。左側の人から清書された別紙が回ってくるので自分用の一覧用紙に句を書き写します。すべての句を書き終えて、一覧表ができたところで、特選句を1句と入選句を6句、計7句選んで選句用紙に書き写し、披講の人に渡します。誰かの選に選ばれた句が最初に自分が担当して清記した紙にあった場合は「いただき」というらしい。これは点を盛るということらしいです。私は書き写しに時間がかかり、書き写しながら選句も同時にすることができず、皆さんをお待たせしてしまいました。^^;
間島先生は良い点や改善すべきところなどを明確に指摘してくださるのでわかりやすいです。6句のうち、先生の入選にとっていただけた私の句は3つ。「冬の浜テトラポッドの波静か」「青空に臘梅の花透かしけり」「玻璃ごしの陽の明るさや春近し」でした。私が特選に選ばせていただいた句はH美さんの句で「放りたる小石弾きて厚氷」でした。これは先生も特選に選ばれました。皆さんお上手で勉強になった句会でした。

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高橋コレクションご案内&静岡交響楽団弦楽五重奏コンサート

2018-02-12 20:18:32 | エンターテインメント
今日はY子さんと静岡県立美術館に高橋コレクションを観に行きました。私にとっては4回目の観覧でしたが、何度見ても楽しいし、今日は午後2時から静岡朝日テレビ協賛の「高橋コレクション展開催記念クラシックミニコンサート」があり、事前に申し込んでおいたので聴くことができました。Y子さんが自宅まで車で迎えに来てくれて、国道一号線バイパス経由で行きました。11時20分くらいから先に展覧会を観ました。ボランティアとして、私も少し説明をしながら観て行きました。ちょうど、今日は担当学芸員の川谷さんもフロアレクチャーしていました。Y子さんはとても楽しんでくれて良かったと思いました。カメラ撮影ができるところでは、写真を撮りました。この伊藤若冲の樹花鳥獣図屏風はレプリカですが、これは写真が撮れます。



樹花鳥獣図屏風をかたどったチームラボの作品はアニメのように鳥や動物が動きます。観ている人の手の動きもキャッチして、画面上にうっすらと動く像が現れる面白さがあります。



一通り企画展を見終わって、ロダン館のREMを観る予約だけをして、館内のレストランに昼食を食べに行きました。私は野菜たっぷりのペペロンチーノ。前菜として、温かいトマトのスープとサラダが出ました。飲み物はアサイーのジュースにしました。







食後にY子さんがREMを観た後、コンサートにちょうどいい時間になり、講堂に行きました。今日のミニコンサートは静岡交響楽団の弦楽五重奏でした。クラシックのコンサートだと演奏者は話さないことが多いですが、今日は5人それぞれがマイクを持ち、曲の説明などもしてくれて、とても楽しい雰囲気でした。1)モレーの小交響曲ヘ長調作品74、2)モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲ト長調K423より第一楽章、3)グリエールのヴァイオリンとチェロのための8つの二重奏曲作品39より、第1、2、3、4、8曲、4)ロッシーニのチェロとコントラバスのための二重奏曲ニ長調より第一楽章、5)ヴァンハルのディヴェルティメントト長調W.VIbより第1,2楽章、6)モノ-の愛の賛歌(ボブ佐久間 編曲)、7)ドヴォルザークの2つのワルツ作品54B.105。以上の演奏曲の中で、興味深かったのはチェロとコントラバスのための二重奏曲。初めて聴きました。低音の楽器だけの二重奏曲って珍しいですよね。有名な愛の賛歌は5人による演奏で、大好きな曲だし、素晴らしいと思いました。アンコールは、ウェストサイドストーリーのトゥナイト(生駒宗煌 編曲)。演奏者は第一バイオリン:近藤由里、第二ヴァイオリン:酒井静香、ヴィオラ:鈴木香奈江、チェロ:生駒宗煌、コントラバス:方壁かをり。申し込んで良かった!
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