トドの小部屋

写真付き日記帳です。旅行記、本や美術展の紹介、俳句など好きなことをつれづれに。お気軽にどうぞ。

富野由悠季の世界

2020-09-23 17:55:45 | 美術
今日は静岡県立美術館で開催が始まったばかりの「富野由悠季の世界」という企画展のボランティア対象の内覧会に行ってきました。コロナ禍が始まってからボランティア研修に参加したのは初めてでした。午前中のミューズスタッフ対象の研修ではなく、午後1時半から講堂に集合して、担当学芸員から今回の企画展についての説明を受けた後、展示室に入って各自で見て回りました。コロナ禍になって以来、展示室のフロアーレクチャーをするとどうしても蜜になってしまうため、前回の企画展の時から、別室でレクチャーをするやり方に変えたのだそうです。学芸員さんの説明を聴きながら実際の作品を観るのがとても楽しみだったのに、残念。今回の「富野由悠季の世界」は、1979年の「機動戦士ガンダム」「伝説巨神イデオン」「聖戦士ダンバイン」といった数多くのオリジナルアニメーションの総監督を務め、国内外のアニメシーンに多大な影響を与えてきた富野由悠季(よしゆき)さんの初の大回顧展です。(資料より)
今回の企画展の担当学芸員は小学生の頃、ガンダムシリーズが始まったそうで、富野さんのアニメーションには相当思い入れが深いとお見受けしました。本格的で緻密な展覧会でした。歴史を追ってさまざまな観点から、彼の作品について解説を加えていました。とはいえ、私はまったくテレビでも映画でも、ガンダムシリーズは見たことがなく、息子たちが小学生の頃、プラモデルを持っていたのを覚えている程度。なので、ずっと作品をたどっていきましたが、今一つ乗り切れない感がありました。たくさんの絵コンテ、セル画、原画の展示があり、多くのPC画面では映像の一部を流しているし、ガラスケースには、ガンダムシリーズのフィギュアが並び、現在も活躍している人ですし、マニアにとっては垂涎ものの本格的展覧会だと思いました。60歳代のおばさんにとっては、興味深いとは言えなかったけれど、きっとアラフィフから、40代、30代あるいはもっと若い人達なら、興味深々かもしれません。作画はとても美しいと思いました。9月19日~11月8日までの期間で開催中の「富野由悠季の世界」、是非ご覧くださいね。





第七室の収蔵品展では、曾宮一念の作品を特集しています。こちらは、11月15日までの開催です。
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「梶の葉」創刊号

2020-09-11 10:14:00 | 俳句
私たちの俳句の先生であられる間島あきら先生の発案で、俳誌「梶の葉」創刊号が9月5日に出版されました。創刊の辞の中で、先生は「多くの句を読み込むことにより作句力を上げ、自分の心を素直に表現することで珠玉の一句を紡ぐことを目指します」と述べられました。もっと真剣に取り組まなければと思った次第です。先生がご指導なさっておられる多くの句会に所属する人たちの句をたくさん読むことができます。深いなぁ、お上手だなと思わされる句がたくさんありました。これに刺激を受けて私も精進したいと思います。忙しい日常の中で、ふとした瞬間に気づいたことをこれからも、俳句にしていきます。「梶の葉」は2か月に一度の隔月刊です。創刊号に載せていただいた先生選の私の五句を掲載します。今までは、志太俳句クラブの仲間だけの句集「志太」が年度末に1冊出て、1年間に作った自選句を10句載せたものを買っていましたが、これからは、「梶の葉」が年間6冊でますので、それだけ多くの句を作らないといけなくなりました。年会費6千円を支払い、6冊を買うことになります。次号は11月12月号です。一度の投句原稿は7句です。梶の葉の表紙と私の句が載ったページを貼っておきます。私の句のページはサムネイルにしますので、良かったらクリックしてご覧くださいませ。(^^;)





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流浪の月

2020-09-07 20:06:11 | 
凪良ゆうさんの「流浪の月」を読みました。今日は久しぶりに一日中読書ができた暇な月曜日でしたが、一気読みでした。主人公は家内更紗という少女。自由奔放な母親と優しい父親の元で伸びやかに暮らしていた更紗は、父親が病死すると、母親が恋人を作って更紗を捨てて行方をくらます。母親の姉である伯母に引き取られた彼女にとって伯母の家は居心地の悪い場所だった。中でも我慢できなかったのは中学生だった従兄の隆弘が、夜になると更紗の部屋に忍んで来ることだった。ある日、公園で遊び終わった更紗は一人で公園に戻り、ベンチで本を読み始めた。いつも公園にはロリコンと噂され、怖がられていた若い男がベンチで本を読んでいたが、雨に濡れながらも本を読み続ける更紗。男は彼女が行き場のない子とわかり、自分の家に来る?と聞く。更紗は男の家について行った。男の名は佐伯文。19歳の大学生だった。それから2ヶ月が過ぎた。更紗は文との暮らしをのびのびと楽しんでいた。文は更紗が嫌がることは何もせず、優しかった。しかしある日2人は更紗の希望で動物園に出かけた。伯母は行方不明になった更紗の捜索願を出し、ニュースで更紗の写真がテレビにも出ており、通報を受けて警察官が駆けつける。更紗と文は引き離され、文は幼女誘拐犯として捕まり、更紗は伯母の家に帰るが、隆弘の行動が伯母たちに知られることとなり、更紗は児童養護施設で育てられた。高校卒業後、更紗は仕事仲間に連れていかれたカフェで文と再会する。文は夕方5時から開店するカフェを経営していた。15年の歳月を経ても文は忘れられない存在だった。第4章の「彼のはなし」では文の秘密が語られる。孤独な魂と魂の結びつきのような2人。お勧めです。2020年の本屋大賞受賞作です。
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みんなのミュシャ 2020.7.11~9.6

2020-09-05 08:47:04 | 美術
昨日、友人のY子さんと静岡県立美術館で開催中の「みんなのミュシャ」ミュシャからマンガへ―線の魔術 という展覧会を観に行きました。7月11日から開催されていて、7月20日(月)にボランティア研修も入っていた展覧会でしたが、7月8月は体力的、精神的にゆとりがなく、会期末になってやっと観に行けました。「線の魔術」の期待を裏切らない美しいミュシャの作品群でした。しかも、彼の作品の影響を受けたアメリカ、イギリス、日本などの後世の漫画家、イラストレーターなどの作品も展示室の最後のほうでまとめて観られ、とても興味深かったです。アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、チェコ人で、展示の最初のほうでみられた8歳で描いた「磔刑図」の上手さには驚きました。幼いころから非凡な描写力、画力があったことがわかりました。彼が集めた工芸品も陳列されていました。美しい等身大のポスターや本の挿絵、表紙絵、19世紀末のミュシャ展に出品された芸術的な作品の数々を観ることができました。展示の最後のほうは、彼に影響を受けたイラストレーター、漫画家などの作品群がまとめて展示されていました。中でも、私が子供の頃心酔していた漫画家の水野英子先生の作品には大注目しました。山岸凉子、花都悠紀子、松苗あけみ、波津彬子、天野善孝、出渕裕など近現代の芸術家たちもおおいに影響を受けたことがわかりました。彼らの美しい作画には、ミュシャの影響が色濃く見られました。また古いところでは、明治期の藤島武二さんが描いた文芸誌「明星」や歌集「みだれ髪」の表紙デザインもミュシャの影響があったことがわかりました。会期はもう今日、明日の2日しか残っていませんが、お時間があったら、週末でたぶん混んでいると思いますが、是非、観に行かれることをお勧めします。展示室の混雑緩和のため、人数制限をして入室されているため、待ち時間が生じると思います。その代わり、展示室内では、適度な間隔をあけてゆったり観ることができました。最後のショップも大盛況で、私も百合の花をあしらった女性を描いたチケットホルダーを買ってきました。



外看板と館内の看板です。







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