トドの小部屋

写真付き日記帳です。旅行記、本や美術展の紹介、俳句など好きなことをつれづれに。お気軽にどうぞ。

日の名残り

2018-05-26 21:48:53 | 
カズオ・イシグロさんの「日の名残り」を読みました。彼は長崎生まれですが、5歳の時にイギリスに両親とわたり、イギリスで教育を受けイギリス国籍で妻もイギリス人。幼い頃の日本の記憶はうっすらとあるものの、ほとんど中身もイギリス人と言ってよい人です。「日の名残り」は栄華を誇った大英帝国時代のイギリス貴族の館、ダーリントン・ホールで、父親の代から長年、執事としてダーリントン卿に仕えたミスター・スティーブンスが、現在のダーリントン・ホールの主人、アメリカ人のファラディから自分がアメリカに行っている間、旅行に行くよう薦められ、イギリス西部に主人のフォードを借りて、旅に出たことから物語が始まります。2つの大戦の間に、ダーリントン・ホールで秘密裏に行われた政府要人による会議に執事という立場で、立ち会ったミスター・スティーブンス。多くの使用人の長として、目配り、心配りを欠かさなかった有能な執事だった彼は、主人亡きあと、屋敷が売りに出され、屋敷と共に次の主に仕えることになった。しかし、多く居た使用人たちは、ほかへ移ってしまい、残った使用人はほんのわずか。屋敷の運営は人出不足で、とても昔のようにはいかなかった。また、彼自身も年老いて、かつてはしたことのないミスをしたりするようになっていた。そんなある日、遙か昔にダーリントン・ホールで女中頭をしていたミス・ケントンから手紙を受け取った彼は、数十年ぶりに彼女に会うため旅に出た。もしかして、ミス・ケントンはダーリントン・ホールに戻りたいのではないかという淡い期待を胸に抱きながら。道中、スティーブンスが思い出す昔のダーリントン・ホール。敬愛するダーリントン卿。忙しい毎日の仕事を互いに助け合ったミス・ケントンとのエピソード。いろいろな出来事、行動、考え方など、古き良きイギリスを彷彿させる内容です。階級社会のイギリスらしさがいっぱい詰まっています。とても礼儀正しく、くそまじめで、頭が固い。仕事に誠実であるが故の融通のなさ。女心がわからない堅物。執事という仕事は、イギリスが発祥だそうで、なるほどという感じです。イシグロさんは、この作品で英国最高の文学賞であるブッカー賞を受賞しました。
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團菊祭五月大歌舞伎

2018-05-23 17:19:49 | エンターテインメント
5月22日(火)、合唱仲間5人で東銀座の歌舞伎座に團菊祭五月大歌舞伎を観に行きました。午前11時から開演の演目は雷神不動北山櫻と女伊達の二つでした。
朝から快晴。新幹線の車窓から富士がくっきりと。静岡県側の富士はもう雪が山頂付近に少し見える程度です。



地下鉄の東銀座の3番出口を行くと歌舞伎座の地下につながってました。地下はお土産物や弁当などを売っています。幕間の休憩が短いので、座席で弁当を食べる形になります。10時ちょっと過ぎに着き、まず弁当を買いました。終演が4時頃なので、帰りは土産を観て回れないかもと思い、さっそく土産物を物色しました。日本橋に店を持つ伊場仙という老舗(創業400年らしい)の支店が歌舞伎座地下にあり、一緒に行ったSさんが奥様に頼まれたので買ったというので、私も記念に買いました。紫陽花の柄の扇子(3500円)にしました。その後、エスカレーターで地上に出て、正面玄関から入りました。新装なった歌舞伎座!すごく立派です。



私たちは2階席の後ろのほうでしたが、真ん中あたりだったので舞台の隅々まで見渡せて良かったと思います。14000円の席でした。チケットは誘ってくれたTさんがネットで買ってくれました。昼の部の演目は1 雷神不動北山櫻  2 女伊達 の二つです。まず、最初に市川海老蔵さんが、赤い裃をつけて舞台中央で挨拶をしました。双眼鏡を持っていったので顔の表情がはっきり見えました。雷神不動北山櫻は歌舞伎の18番が詰まった大作で、「毛抜き」「鳴神」「不動」の三演目が含まれる成田屋所縁の演目で、豪快な立ち回りの荒事芸、一瞬のうちに衣装が替る早替りなど、見どころ満載という感じでした。帝位をめぐる陰謀を解決する通し狂言で長い物語でした。海老蔵さんは霊力あらたかな鳴神上人、粂寺弾正、悪役の早雲王子、100歳を超える高齢ながら女好きな安倍清行、最後に不動明王の5役を物語の進行に従って演じました。あらと思う間に次の登場人物に成り替り、衣装はもちろん、声音も買えて時にユーモラスな場面もあり、とても楽しめました。解説のイヤホンを借りたこともあり、物語の進行がよくわかり、セリフも思いのほかわかりました。11時から始まり途中で20分と30分の幕間が入り、30分の幕間に弁当を食べました。雷神不動北山櫻が終わったのは15時過ぎ。その後、15分の幕間をはさみ、女伊達という踊りをやりました。女伊達1人と男伊達2人の3人の踊りがメインで、若者の群舞もありました。書き忘れましたが、雷神不動北山櫻で、鳴神上人の行法を破るため朝廷から遣わされ鳴神上人を色香で陥落させる美女、雲の絶え間姫は尾上菊之助さんが演じていますが、色っぽいです。彼女にたぶらかされる上人がユーモラスでした。だから團菊祭なんですね。4時過ぎに終演。

終演後、みんなで銀ブラをしました。銀座シックスにも行ってみました。屋上のシックスガーデンも歩きました。緑が多く、ベンチでくつろぐ人たちがいました。私たちは一回りして、6階まで降りてレストラン街を観て歩き、地下に降りてPIE HOLEという店で、お茶をしました。その後、地上に出て、有楽町の方角にブラブラ歩いていきました。途中にブランド店が多くありましたが、スルー。大きなユニクロビルがあったので入りました。さすが銀座店。ウィンドウディスプレーがおしゃれでした。ここには中国人が多くいました。みんなでTシャツを1枚ずつ買いました。MarimekkoというブランドのTシャツを買いました。Sさんのお嬢さんがお気に入りのブランドなんだそうです。私も気に入った1枚があり、1620円で買えました。御値打ちですね。白か黒のパンツに合わせると素敵。私は白いパンツをはいてたので、試着したらバッチリ似合って!(と自画自賛)(^^ゞ。

夕飯はJRの有楽町駅のそばのMiami Villaという手作りピザとパスタの店で食べました。私は黒オリーブとアンチョビのピザを注文しました。ネット友と一緒ではないので画像はありません。帰りは東京発19時3分のひかりに乗り、一緒に座れたので楽しくおしゃべりできました。楽しい1日でした。お土産画像も含め、フォトチャンネルを作りましたので、よかったらご覧くださいませ。
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坐漁荘&清見寺

2018-05-18 20:23:30 | お出かけ
今日は友人のY子さんと清水区興津にある西園寺公望の避寒の別荘だった坐漁荘を見学しました。今の建物は犬山市明治村に移築された坐漁荘にできる限り忠実に復元されたものです。西園寺公望という方は、1849年に京都の公家徳大寺公純の次男として誕生し、2歳で右近衛中将西園寺師季の養子となった。20歳で開成所に在学。22歳でフランスパリに渡航。27歳でソルボンヌ大学に入学、帰国後、オーストリア公使、ドイツ公使、ベルギー公使などを歴任。45歳で文部大臣。54歳で立憲政友会第二次総裁、57歳で第一次内閣総理大臣、62歳で第二次内閣総理大臣、71歳で公爵に昇叙、74歳から冬は興津の坐漁荘で暮らすようになる。昭和15年に91歳でなくなるまで政治にかかわってきた明治の元勲でした。(資料より)
建物は数寄屋風の造り。どの部分にも意匠を凝らしてあります。ボランティアさんが丁寧に説明してくれました。おまけに無料で見学できるのです。午前10時から見学が可能。近いところにこのような素晴らしい文化財があったことを、句友から教わるまで知りませんでした。行って良かったと思います。興津駅から徒歩で15分ほどでした。



12時頃までゆっくりと見学して、お昼は駅の方角に戻って和カフェ「茶楽」で食べました。サラダ饂飩とデザートにフルーツ餡蜜を食べました。食事も水出しの緑茶も美味しく良いお店でした。



食後、清見寺に行きました。総門とお寺の建物の間になんと東海道線が走っていて、跨線橋をわたってお寺に行くのです。昔はまさか敷地内に線路が走るなんて想像もしなかったことでしょう。大きなお寺です。創建は鎌倉時代。足利氏、今川氏、徳川氏によって庇護を受け栄えてきたお寺です。坐漁荘も、清見寺も清見潟が埋め立てられる前は、海の見晴がすばらしかったことだろうと思います。残念ながら、今は、海の近くに東名が走り、近代的な港の風景があり、昔のような風光明媚な海岸線は望めませんが、建物自体は素晴らしかったです。





拝観料は300円でした。徳川家康が幼少期に勉強したという小さな部屋がありました。庭は江戸初期に山本道斉によって築庭されたと伝えられ、名園です。国の指定を受けて保護されています。



ゆっくりと見学して、3時頃、興津駅に戻り、電車で帰ってきました。良い気分転換になりました。他の写真はフォトチャンネルをつくりましたので、ご覧くださいませ。
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第29回静岡県すこやか長寿祭太極拳競技大会

2018-05-13 22:32:36 | つぶやき
今日は焼津市総合体育館で行われた長寿祭に行ってきました。私たちのグループ、ドリームは5人で入門初級太極拳をやりました。競技開始は午前10時からでしたが、Aコートの2番目でした。ミスなくできたと思います。その後、Bコートの13番目に先輩たちと一緒に楊式太極扇初級をやりました。終演後、拍手をいただいて、なかなか良かったのではないかと思います。今回は、健美拳のメンバー4人が競技役員を引き受けたので、8時半前に集合し、会場づくりをし、協議開始後はCコートの選手係で、選手を呼びに行ったり、人数確認をしたりの仕事をずっとやっていました。お昼も他のみんなとは別に役員控室で食べました。スタッフTシャツを支給され、お弁当と謝礼が出ました。お菓子とコーヒー、お茶も準備されていて嬉しかったです。午後は、私は出番がなかったので、仕事に専念できました。先輩たちは、午前中にCコートで先生を含む7人で42式剣を、午後にCコートで先生が個人で楊式自選に出演しました。午後4時過ぎから「ねんりんピック富山2018」の予選があり、健美拳の先輩たちのグループ「藤娘」がみごと1位になり、ねんりんピック富山への出場できることになりました。7人全員が賞状とメダルを授与されました。藤娘の演技を観客席にあがって正面上から観させてもらいましたが、とても素晴らしかったです。日ごろの努力が実って本当に良かったと思います。
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居眠り

2018-05-11 22:02:45 | ぼやき
忙しくも楽しかったGWが終わり、日常が戻った今週。火曜日夜が句会。水曜日が習字、昨日は午前に句会と午後は太極拳。しかも昨日は13日に長寿祭に出るため、県の武道館を借りて5時まで太極拳を延長で練習した。今日は午前中に久しぶりに家の掃除をして、午後は太極拳の自主練習だった。私たち、初心者グループは焼津のシーガルドームで行われる長寿祭には初出演で、緊張もするでしょうから練習をしっかりやらないといけないのです。なので、帰宅後も少し自分で練習した。夕食後、2階で習字の課題をやっていたとき、文字を書いてる最中にいつの間にか居眠りしたらしく、はっと気づいたら、お手本とは似ても似つかない変な文字を書いてしまっていた!私が習っている公文の書写は1週間分の課題が出されるので、毎日、少しずつやることにしているけど、字を書きながら居眠りしたのは初めてです。今夜は早く寝よう。明日は合唱。あさっては8時20分までに行きます。選手呼び出し係もするので、1日、忙しくなりそうです。
コメント (2)
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