わははは、わはは、ふふふ。
と、書いただけで、その気を起こす。
わははは、わははになる。ふふふになる。
口元がふくらんでくる。
蕾がほころびて、花を咲かせてくる。
この爺さんは、単純にできてらあ。
理屈はいらないんだよなあ。
いい気持ちしてたら、それでいいんだよなあ。
川土手に菜の花の蕾がある。寒い風があるのに、こうだ。
我慢できずに、もうすぐ咲きだして来るんだよなあ。
外は寒い。寒いけれど、外へ出た。勇気を鼓舞して。
そして円い小さな移動用椅子に座って、小葱を摘んだ。
明日の朝の卵焼きに、この小葱が使われる。小さく刻んだ小葱がたっぷり。
風がピュウピュウ吹いた。籠一杯に摘んで、家の中に戻って来た。
それをした以外にはなんにもしていない。クラシックの音楽を聞きながら、炬燵のお守りをして過ごした。
朝の内は快晴だったが、午後からは日射しが途絶えて、曇りがちになった。
いまは大相撲をテレビ観戦している。４時半からは。
贔屓の関取さんが何人か居る。
お爺さんお爺さんをして過ごした。とろとろ居眠りもした。しかも何度も。
