どうも雨が降りそうな雲行きである。このところ、雨の日と晴れの日が1日か2日おきに入れ替わる。昨日は暑くて下着は半袖にした。21度ほどあったようだ。
僕は久しぶりでサイクリングに出た。筑後川の河口に近い県境の昇開橋の袂に駐車して、そこで積んできた自転車を下ろし、桜街道になっているサイクリングロードを南佐賀までひた走った。ここはもと電車が通っていたところである。佐賀から瀬高までの単線運転だった。赤字路線だったのだろう、いつしか廃線になった。いまは舗装されて散歩道になっている。自転車も乗り入れが出来るので、ここを行き帰りした。桜は2分咲きほど。まだ咲いていない木も多かった。
途中、僕は小さな公園でリュックからお弁当を取り出してひとりでひっそり食べた。幾組もの家族連れが賑やかに遊んでいた。お婆ちゃん会も輪になって開かれていた。桜の木の下影では若い二家族が花見をしていた。2歳の男の子が近づいて来た。老爺にどんな興味があったのだろう。シャボン玉を見せたかったのだと言うことが後で分かった。シャボン玉は、4歳のその子のお兄ちゃんが作って見せた。
橋の袂に小規模の道の駅がある。立ち寄ってみた。貸し切りバスが2台駐まっていた。観光コースになっているのだろう。背後に大きな白い徐福の像が建っている。徐福は秦の始皇帝の命令で不死の霊薬を求めて日本までやって来た人である。ここの港で船を下り、筑紫山脈の一山、金立山にその薬を求めたという。近くには鍋島藩の近代化した軍船を造った跡地もある。
70歳を超えて、スポーテイなサイクルで春の日を軽やかにサイクリングを楽しめる。これは健康を保っていて初めてできることである。だから贅沢である。「俺は贅沢が出来る幸福な男だ」 そんな感謝の弁を何度か口ごもった。1往復だけで大腿部の筋肉がこわり、膝の骨が軋んだ。日頃の運動不足がもろに現れた。
今日のお空模様ではサイクリングは覚束ない。農作業も危ぶまれる。白仁田葱を昨日100本一束買ってきているからこれを植え付けなければならないが、延期するとしよう。畑を深く耕さなければ植え付けは出来ない。