多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

頑張る夫

2021-07-14 20:43:00 | 
天気が不安定なので、洗濯物を外に干すか、部屋干しするか、悩む毎日。

1日家にいる日は悩まないが、買い物に出たり、通院する日はどちらにするか、しばらく悩む。

梅雨入りが早かったが、明けはまだまだだし、天気が気になる。

買い物途中で雨に降られることも多い。重い物や嵩張る物は買い控える。天気予報が曇りでも、雨雲が出ていたら買い物はやめる。

冷蔵庫も野菜カゴも在庫が減っていき、おかずの材料に困る日もある。

そんな日は、仕事が終わった頃を見計らって、夫に電話をする。

「お仕事終わった?悪いけど買い物頼める?」

昔はスーパーで買い物なんて、引き受けてもらえなかったが、ここ数年で夫も進歩して、買い物マスターとまではいかないが、色々お願いできるようになった。

「鶏肉と、エビ、ナスとピーマン。お願いできる?」

「わかった。鶏肉とエビ、ナスとピーマンだな」復唱して、なおかつメモを取る夫。

あとはお任せである。

30分後。

「鶏肉ってムネかモモか?」

「どちらでもいいから、二枚お願い」

「一枚のパックと二枚入りがあるぞ」

「二枚お願い」

「は?二枚のを二つ買うのか?四枚になるぞ?」

お互い顔が見えないし、夫が何を見ているのか私にはわからない。やり取りがうまくいかない。

夫は自分の好きな物を選んで買うのは好きだけれど、頼まれた物を買うのにはまだ慣れていない。生鮮食品選びは、得意ではない。

ようやく鶏肉二枚のパックを選んだ夫。しばらくして、また電話がかかってきた。

「エビってどれだ?」

・・・エビはエビですよ、と言いたくなるが、夫が聞きたいのはそういう事ではない。

私は脳内に高校野球の解説者を呼び出す。

「夫選手、まだ経験が浅いですが、よくやってますねえ」
「フォームも粗いし、選球眼もまだまだですが、このガッツは褒めてあげたいですね」

「エビは大きめの殻付きがいいけど。種類は何でもいいから」

これでいくつか候補を絞った夫、
「冷凍か?」

「冷凍でも生でも解凍でもいい」

「わかった」

やれやれ、と思ったあと、電話がきた。

「ナスは何本だ?長いのか丸いのか?」

「二本か三本。長い方ね」

「夫選手、なかなか粘りますね」
「監督のサインをしっかり見てますね」
「経験は浅いですが、これから伸びるんじゃないですか?楽しみな選手です」

仕事帰りに買い物を引き受けてくれて、慣れない食材選びに時間を割いてくれた夫。結婚した頃は、牛肉と豚肉の区別がつかなかったし、白菜とキャベツの違いもあやふやだった。

私が車に乗れなくなってから、夫にお願いすることが随分増えた。買い物もそうした事の一つ。

鶏肉のモモ肉とムネ肉、手羽元と手羽先。
豚肉のバラ肉と肩肉、ロース。木綿豆腐と絹ごし豆腐。

最初は何が何だか分からなくて、どこにあるのかわからない、売り場を探すのが面倒、と手ぶらで帰ってきた事もありましたが、家族の夕食の為に、頑張ってくれるようになった夫。

あーあ、それじゃないのに、と思うこともありますが、長打は少なくても、打率が結構上がった夫選手。頼りにしてます。
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