多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

教えてくれないのはずるい、と言う考え方

2019-02-24 17:18:13 | 支援・制度
私にはいくつかの障害があり、持病も多い。


家族を介護していた時期もあり、手続きその他で役所に出向く事も多かった。


子ども達にも障害があり、役所の色々な課に出向き、書類をかいた。


家に届く広報誌には目を通していたし、地域の回覧板、新聞、


役所に張られたポスターや 置かれたパンフレットや冊子にも目を通した。


今の自分には関係が無くとも、こうした習慣のおかげで、いざと言う時に


どういう制度があるのか、どこの課に出向けばいいか、ある程度の知識があったことが


役に立った。


役所に行ったけれど、たらいまわしにされ、書類を渡され、


「記入してその他必要な物を揃えてまた来てください」と言われ、


怒っていた人に出会った事がある。


役所の人も、自分の持ち場以外の知識は持ち合わせていないこともある。


制度や法律は変わるから、それを覚えるだけで精いっぱいという事もある。


役所の人だから 何でも知っていて即答できるというわけではない。


聞いたら何でも答えてくれる、と思う事は危険だと思う。


福祉制度を利用するにあたって、医師の診断書や意見書が必要な事もある。


医師は医療の専門家であって、福祉制度に精通しているわけではないが、


「医者が何も教えてくれなかった」という患者さんに出会った事が何度もある。


会計窓口で 何度も不満を繰り返す人、診察室で医師に怒鳴る人、


色んな人がいた。


福祉制度は自治体によって違う事もある。患者の問診の時間を割いてまで、


福祉制度の説明をする医師に出会った経験は、私には無い。


他の職員にしても、本来の業務の他に、福祉制度について説明している時間はないと思う。


自閉っ子は診断を受けたあと、療育手帳を修得したが、


支援級に在籍するお子さんの中には、手帳を持たないお子さんもいた。


それは親御さんの判断なのでそれぞれで良いと思うが、


特別支援学校高等部進学の時に 手帳が必要だと知り、


「なぜ今まで学校は制度について教えてくれなかったのか」という親御さんにも


何度か出会った。


情報を得る術はいくらでもあったと思うけれど、自分の子どもには関係ないと思い


見過ごしてきたのだろう。


こういう思考の人は結構いて、「(福祉制度の内容や手続き方法を)知っている人だけが得をするのはずるい」


と言う意味の発言を何度も見聞きした。


自治体の広報誌、役所に置かれたパンフレット、冊子。誰でも見られ、手にする事ができるのだが、


「知っている人はずるい」という感覚になってしまうのだろう。


今は ネットで検索もできるし、自治体のHPで検索すれば自分の住所で


どんな福祉サービスや制度があるか、簡単に調べられる。


自分で調べたり、人に尋ねる事に抵抗がある人は、「知っている人はずるい」に


なってしまうのかなあ、と思う。






自閉っ子のための道徳入門
クリエーター情報なし
花風社

最新の画像もっと見る

コメントを投稿