日本人は

最近「でかい主語」で語る言説は批判される。当然だと思う。
「男は」「女は」「日本人は」と、なんで安易に断定できるのか。そのような断定は、普遍的共通性を見つけ出すための、誠実な努力があって初めて許されるというものだ。
「日本人はいつからこんなにバカになったのか」など、つっこむポイントが多すぎて笑うしかないが、それでもあえてやってみると

①「バカ」であるとは、どのような状態なのか。定義はあるのか。
②「バカ」の定義があったとして、計測可能な性質なのか。どのように計測し、どのように数量化するのか。
③「いつから」というからには、時系列に沿ったそのような計測が必要となる。
④「日本人は」というからには、日本人全体を計測する手法が必要となるし、かつ、他国との比較も必要になるのでは。

まあ、自分が納得できない、感心しない言説、行為にに触れた時、ごく素朴にそのような感想を持つのは自由だが、それを世に向かって公言するには、以上のような配慮が必要となる。
なければ、読んだ人が「バカな日本人が少なくとも一人いる」と思うことになる。