小田急中心の模型のブログ

Nゲージで私鉄電車を楽しむブログです。
旧小田急中心の模型のページ(2003~2014)の製作記も再掲載しています。

【山手線】エボ第一陣完成【1964】

2014年03月26日 21時32分19秒 | 省電・国電・E電


昨夏の発売以来ずーっと手を付けたかったエボの第一号が
ようやく完成しました。
ネタはもちろん山手!
5年くらい前からずっと関水の一般型ベースによる製作を
模索していましたが、まさかのGMから決定版発売という
流れを前にすれば、非冷房化くらい朝飯前になろうというものです。
今回は五輪を間近に控えた昭和39年夏、山手線で就役したばかりの
頃の第一号編成8連を最新クオリティで再現しました。
クハ103-1+モハ103-1+モハ102-1+サハ103-1+サハ103-2+モハ103-2+モハ102-2+クハ103-2
という編成で、黄緑色はGMの黄緑6号をストレートに使っています。

下回りが選べるという点もエボの画期的なところですが、
今回は本当に作りたい仕様を最高のクオリティで、というのが
大前提でした。
従って、迷うことなくTOMIXのHGを用いた超デラックス版としました。
今後も色々な仕様の製作を計画していますが、思い入れの度合いに
よってHGを使うか否かをわけて行こうと思います。



前面は非冷房車のルックスを再現するため、
方向幕の位置を0.3mm外側にずらす加工がハイライトです。
手すりやルーバー類はいずれもボナのエボ専用品を用いました。
後者は仕上げ段階でスミ入れを行なうと仕上がりが引き立ちます。
KE-70ジャンパ栓はαモデルのに変えましたが、
締め付け腕の部分が取れてしまったので、今後補修予定です。

就役時、編成札は恐らく51だったと思われるため、
丸ノ内線の車番ステッカーを切り継いで作りました。
運客の仕切りは検討の結果イチからプラ板で作りました。



何度見ても、よくぞ、と感動する仕上がりです。
細部にわたるまで「楽にキレイに」なるように考え抜かれた構成でもあり、
開発に関わった方々には惜しみない拍手を送りたくなります。
これほどの出来にもかかわらず比較的廉価でもあるため、
このキットが広く普及する事を願ってやみません。

話が飛躍しました。
就役当時の特徴として、ATS-B車上子が旧型タイプ(胴受け中央に1個だけ付く)
なので、プラ材を加工して再現しました。
1965年夏の写真では新型タイプ(胴受け左右に1個ずつ)になっているため、
山手の103においては比較的短命だった模様です。
空気配管類のコックには色を差してありますが、これも就役当時は
真ん中に赤は塗られず、白と黄のみなのを再現してあります。




大きな前面窓からよく見える運転台は、プラ材や真鍮線で作り込みました。
乗務員扉の窓ガラスは、この角度で見たときに極力目立たぬよう
「のりしろ」の部分が極小になるよう設計されています。
こうした細かな配慮が随所に見られるのが、このキットの素晴らしいところです。



クハの特徴である手ブレーキは、ボナの手すりに入っていた
エッチングパーツを貼り、ロッドも真鍮線で再現しました。



TOMIXの下回りを使うと、この細密感がデフォなのが素晴らしい。
中古でもちょこちょこ見かけるので、うまくいけば案外安く買えます。

所属は東イケ。
最初北イケ、と思っていたんですが、就役当時はまだ東京3局分離前なんですね。
従って東京鉄道管理局-池袋電車区というわけです。
今回はわけあってややこしいことをしていますが、
くろま屋の所属表記シリーズに東イケそのものズバリがラインナップされて
いるので、これを使うのが間違いないと思われます。



量産車第一号!
しかも阪和線で2011年まで現役だったというw
確か解体はされてないんだったような?

車番は下回りを使ったTOMIXのセットのものを
使いましたが、微妙に転写しづらかったので
(ベースなし版を使用したので尚更)
GMの専用インレタを使ったほうが良いかもしれません。



妻。
キャンバス押さえはヒナ君の真似をして、
トレジャーの通勤型用を貼り付けてあります。
元モールドはやたらに控えめなので、俄然かっこよくなりますよ。
但しモハ103の配管が干渉するため、これを引き直さなければならなくなるw

形式や重量表記はくろま屋のインレタ。
この大きさでも読めるのが凄い!
今回は新車として納入直後を想定している為、
まだ検査は通ってないんじゃね?→ということで検査表記は転写しませんでした。

銘板はキッチンのエッチングを貼ってあります。
さすがにこれは再現の限界を超えていますが、
可能な範囲で日本国有鉄道を模した文字多めが上、
車両メーカー(日車)を模した文字少なめが下となるようにしました。

貫通扉の淡緑はGMの専用塗料セットの特色です。
クレオスの畳色でも良かったのですが、使ってみたかったので。
乗務員室のなかも同じ色で塗ってあります。



グロベンはメリハリを付けるためにエナメルのスミ入れ用塗料(黒)で
スミ入れをしました。
また、雨樋の上面は予めクレオスの灰色9号(GMのよりニュートラルな
色調でオススメ)で塗っておき、これをマスキングしてから黄緑を塗ることで
実車のゴム表現を再現しました。



我が家初の、読める床下表記!
模型作り始めて17年、なんだか行き着くところまで行き着いたようなきがします。
使ったのは富士川車両の103系用インレタです。

この角度で見ると、両開き扉の戸当たりゴムへの色差し効果がわかりますね。
今回は原液のエナメル(スカイグレイ)を面相筆で差したあと、
エナメル溶剤を染み込ませた綿棒で表面をなぞって凹面にだけグレイが残る
ようにしました。
原液を使うことで、余計なところまで流れ込むリスクが減るためお勧めです。

また、はめ込みガラスのHゴム断面にも同じ塗料を塗ってあります。
これは車体とHゴムの僅かな隙間からガラスパーツの断面が反射するのを
防ぐためで、非常に手間がかかりますが効果は抜群です。



モハ103のパンタ周り。
今回はこれまたヒナ君の真似をして、屋根にかかる部分の配管も
妻面側から一体で作っておき、車体と屋根を別塗りしたあとドッキング→
屋根部分の配管をリード線で固定→配管塗装という工法を採りました。

塗装作業が格段に効率的になるほか、前述の雨樋上面の塗り分けを
やるにも好都合なので、思い切ってやってみた次第。
この車の場合、塗装後固定となるのは母線と空気作用管だけなので、
思ったより簡単でした。
母線はφ0.3mm、その他はφ0.2mmにて製作してあります。



角度を変えてもう一枚。
国電をやる上で避けては通れない鍵外しは、何となく自分なりに
作りやすい方法を見つけました。なんとも説明しにくいのが玉にキズ。
一ついえるのは、ロッド部分に真鍮管をはめて、碍子を再現すると
かっこいいですよーということ。
や、これも真似なんだけどねw



実は妻は手を抜いてHゴムの断面塗りを省略しちゃったのですが、
やっぱ目立ちますな。
気が向いたら幌も付けたいところ。



読める床下表記、モハ103バージョン。
ふふふ。



断流器はGMのOER8000用がいい、と聞いてはいたのだが、
億劫でそのままにしてしまった。モールドがちょっと繊細すぎるのね。



この前の飲み会でも話題になった、大事なディテールw
主抵抗器の吸気口に張り付いてる新聞紙です。
灰色が付いたマスキングテープを小さく切って
くしゃくしゃにして、それっぽく付けたもの。
案外それっぽいでしょw



モハ102。
パンタはないがステップは付く。
小田急の感覚で全部三角手すりにしかけて焦ったw
国電は使い分けるようです。



モハ102-1に動力を組み込みました。
TOMIXも非冷房は非冷房でちゃんとした床下機器を起こしているので
何もいじるところはないのですが、なんでモハ102なのかなとは思う。
機器の多いモハ103のほうがモーターカバーが目立たないんじゃないのかなって。

たぶんメンテでひっくり返す機会が多々想定されるから、
パンタのつくモハ103は避けたってところなんじゃないかと思うんだけど、
ひっくり返しただけでパンタ壊すような人はそもそもHGの肝である
ステップやら空気配管なんかのほうを先に壊すんじゃないのかって気はする。
何が言いたいのかというと、HGならそれ相応の扱いを大前提にしても
いいのではということ。



動力なしのほうはこんな感じ。すかすかでしょ?
MG起動スイッチの○危マークは登場当時付いてたのかわかんないので見送り。



今回は如何せん写真が多いので、
ここらで箸休めの車内写真。

ガラス越しになるのを想定して、ロングシートは
やや鮮やかなスージーブルーを使ってみた。
床材はタミヤのスーパーサーフェイサーそのままの色。



サハ。
付随車でも見所があって重厚感もある点は、HG様様といったところ。
以前あるメーカーの設計担当の方が、サハ一両でも
見応えがあるモノを作りたい的なお話をされていたのを思い出す。
私としては全力で頷きたい考え方です。模型ですものね。



サハの形式表記がなかったので、
実はモハ用でお茶を濁してる。
すんません、自分には甘くて。



雨樋上面のグレイ塗装の効果を見る。



元1。
配管表現の素晴らしさがわかる角度でもある。
こうしてみていると、さながらエボと「かぶった」ように見えた
TOMIXのHGも、最高の下回りがキットと同時に提供された、と思えてくる。



ケンを競う国電(by交通公社)
1965~1969の東京駅では4色全てが見られたと思われ、
非常に憧れが募ります。

TOMIXも単体で見れば素晴らしいのだけど、
並べると全体のカッチリ感とか似てる感はエボに軍配が上がります。
TOMIXは尾灯が高く見えるのが残念。



一部201ながら、4色並び。キレイ!
どういう経緯でこの色たちに決まったのか知りませんが、
よく考え付いたなあと思う綺麗な色ばかりです。

京浜の103は今回と同構成にてデラックス版を製作予定ですが、
朱色と黄色は101系が欲しくなりますね。
ついでに301も欲しいw




ここから山手線にちなんで、
過去の作品やら手持ちの車との競演をお送りします。
技術的なお話は終了w

まずは品川。



五反田(7260Fじゃないのは許してw)



恵比寿



渋谷



ニコニコ動画(原宿)



ヨヨーギ



しーんじゅくーはー豪雨ー♪



突き刺ーす12月とー



伊勢丹の息が合わさるー衝突地点ー



あなたを思い出す体感温度♪



てつわーんーアトォムー♪



埼玉



パンダ



ゆーらくちょぉで~逢い~ましょう~♪
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2 コメント

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教えてください (ぶんぶん)
2020-05-04 09:51:10
はじめまして
作品のすばらしさに感動しております。

お聞きしたいのですが
私も103系の前面手すりの別パーツ化を試みておりますが、手すりの位置はどのように決めてますか?
治具のようなものを使われてるのでしょうか?
よろしくお願いします。
返信する
Unknown (おばきゅう)
2020-05-15 00:14:50
ぶんぶん様

はじめまして。
コメントありがとうございます。

手すりの位置は、元のモールドを削る際に
僅かに出っ張るよう残しておき、
モールド跡両端にピンで印を付け、
穴開け位置としています。
穿孔後、モールドを完全に削り取ると
ラクに位置決めできます。

なお、山手の103は上記の手順でやったにもかかわらず
尾灯上の手すり位置がややぶれており、
位置決めの未熟さが悔やまれます。

お返事が遅くなり、失礼いたしました。
今後ともよろしくお願いいたします。
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