小田急中心の模型のブログ

Nゲージで私鉄電車を楽しむブログです。
旧小田急中心の模型のページ(2003~2014)の製作記も再掲載しています。

新東京トンネルの205系 その3(竣工編)

2021年10月27日 23時29分41秒 | 省電・国電・E電


できた。
前回更新して以降の工作から振り返ってみます。
大したことやってないんだけど、めちゃくちゃ長いです。


動力に関する加工が遅れていたので前回モハ205はアップしませんでしたが、
配管はこんな感じに色差しを…。
要領が良くないので下地が溶け出してうわぁぁぁってなるのを予防するため
基本部分にエナメルのスカイグレイ、ゴム被覆部分にブラックを用いました。

パンタの擦り板はすっかりおなじみになった4アーティストマーカーのカッパーを
一旦塗料皿にプッシュして、エナメル溶剤で薄くしたものを塗っています。
銀下地にクリアオレンジをかすれたように塗る…が定石だった部分ですが、
なかなかナチュラルな仕上がりが難しかったので今後はこの方法でやろうと思います。


細かな修正やレタリングが済み、屋根以外をMr.のスーパークリア半光沢でコートしたのち、
ライトレンズと幕を入れました。
前者はキット付属のクリアパーツですが、特にヘッドライトをつぶらなおめめにするべく
レンズ先端0.5mmくらいを切り取って裏からミラーフィニッシュを添えたのち、
表面に光沢クリアを塗布しました。充分に乾燥させて裏から差し込み、セメダインのハイグレード接着剤を
軽く塗布して固定してあります。
テールライトはミラーフィニッシュを使わず表面にクリアレッドを塗布したのみです。
今回うっかり1組分のレンズを紛失しましたが、悪あがきで透明ランナーを引き延ばし→適当な径の部分で
カットして、先端を炙ったところ案外なんとか代用品が生成できました。
ダメ元でしたが、どこが代用品かばれない感じにはなったのでは…とほくそ笑んでいます。

幕はもちろん鳳車輛です。
実車には"館山"幕が入っていたそうで興味をそそられましたが、
デビュー当時の華々しいイメージを優先して、ご覧の通りの無難なセレクトとなりました。
運行番号はモールドからしてサイズが怪しいので割り切り、手近にあったGMエコノミーの
国電201系用ステッカーから適当な番号を拾いました。
一応は実車が表示してる番号に倣いましたが。。


以前書いた通りTcには銀河のディスクブレーキを付けることにしたので、
車輪をKATOの中空軸黒染めタイプに交換しました。
踏面以外を塗りつぶすのがうちの標準仕上げですが、今回は全て筆塗りしました。
効率を求めてゾルで踏面をマスキングして一気に吹き付け…が最近の手法でしたが、
技術が至らず微妙に汚い仕上がりなのが気になっていたので、思い切って旧来の方法に戻した次第。
Twitterにも書きましたが、どのみち年間に10両程度しか作らないのであれば
仕上がり優先でもいいかなーと。
いま画像を見るとめっちゃはみ出してますがw


お次は前面の曲面ガラスです。
キットにもアクリル製のはめ込みパーツが入っていますが、
あてがってみると前面のカーブと微妙に合わなかったり断面の厚みが目立ったり…ということで、
かねてより試してみたかったエンドウのキャブロイドによる自作にチャレンジしました。


キャブロイドには常温で曲げられる旨の説明書きがあったのでそのまま曲げてみましたが、
パノラミックウィンドウのような直角に近いものならともかく
今回のような緩い角度だと"もどり"が大きくてすぐ元通りの平板になってしまいました。
力を入れすぎると直線的に曲がる(折れ線が入る)点も扱いづらかったので、
この手の加工における定番のヒートプレスを試みることにしました。

型は本来耐熱性のものが望ましいわけですが(昔のTMSには"鍋"を用いた例も)、
横着して瞬着硬化スプレーのフタにマスキングテープで仮止めしたのち、
ドライヤーで温風しばらく→最後に冷風で仕上げたところ、まあまあの仕上がりになりました。
過去には相鉄6000のオデコ塗分けに際してもテープ切り出し治具として活躍するなど
なにかと利用価値大のウェーブ瞬着硬化スプレーですが、いずれの場合も実行される際は自己責任でおねがいします。


前後しますが、当然予め外形を切ってから曲げます。
天地は平面の場合と比べて若干長くなりますので、それを見越した寸法に調整します。
また、意外と表面が傷付きやすいので、保護フィルムは取り付け直前まで剥がさず作業しました。


あんまりキツキツだと塗装を傷めるおそれがあるので、僅かに緩いくらいに調整しました。
一か所に微量の木工用ボンドを塗布して仮止めしたのち奥まり具合を調整、
最後に水で薄めたボンドを面相筆で適量流して本固定という流れです。

なお、予めガラス断面を黒マッキーで塗りつぶしておくと無用な反射が抑えられます。


お次はキャブインテリアです。
先日西武3000の記事でも書いた通り、わりと最近まで適当にチャチャっと仕上げがちな部分でしたが、
ここが雑だと前から見たときの印象が台無しになることを学んだので、
決して車体作業の隙間時間で作らずきちんと集中して取り組みました。

仕切り板の材料はt0.5のプラ板ですが、寸法は写真をもとに推測で決めてしまいました。
意外と重要なのが全体のサイズで、側板や床板との間に大きな隙間が空くことのないよう
充分に車体内寸を測ってから作るのがみそです(私の過去の作例を見ると結構みっともないことになってます)

地色は乗務員室内がGMの特色淡緑1号、客室側がガイアのNo.223インテリアカラーです。
ディテールはほとんどプラ材、手すりがφ0.3洋白線、銀縁はミラーフィニッシュです。
けっこうがんばってもなお雑な部分がありますが、半年前の京王2700よりはちょっと改良できたかなと。
次回作ではさらに一歩上の仕上がりを目指したいと思います。


意外と目に付く乗務員室の内壁は面倒でも塗装しておくと見栄えがします。
今回はさらに一歩踏み込んでミラーフィニッシュを貼り込み、乗務員扉の内側を表現しました。
また、今回は仕切り板が正確な位置に垂直に付くよう、裾のリブに切り込みを入れてあります。


こんな感じになりました。
けっこう手間がかかるけど、こうして覗き込んだときにいろいろ見えるとうれしくなっちゃうよねえ。
わりと勢いで作ってて写真を撮り忘れましたが、いちおうブレーキ弁と縦軸マスコンも作りましたよ。
ちらっと見えてる団子みたいなのがマスコンの握り部分で、これは黒瞬着を丸く盛ったものです。


実車は原型顔と比べて前面窓の天地が拡大した?せいか、前面窓下辺に目隠しみたいな黒い板が
立てられているんですが、模型だと大げさになりそうなので省略しました。
見る角度によっては車体の肉厚が目隠し板っぽく見えなくもないかなとw

ワイパーはボナのP-061です。


側面のガラスは今回初めて透明アクリル板を使いました。
もともと、Twitterでフォローさせていただいているらっきょさんが阪神R車の前面窓を
はめ込むために使ってるのを見て同じことをやろうと購入したのですが、
表面の平滑性や透明度がなかなか魅力的なので応用してみた次第。

両面に保護紙が付いていますが、内側は傷防止のためギリギリまで剥がさないので、
製作中はいかにも艤装中っぽい感じの姿が楽しめますw


初物づくしのガラス関連、お次は妻面です。
いつか使ってみたかったトレジャーの格子入りシート、ついに出番です。
国電では103系ATC準備車以降がこれを使っているらしい(違ってたらごめん)


こんな感じになった。
なかなか良きなのでは…!?

幌は最近出たGMの新製品を使ってみました。
下地処理なしで塗れるのがうれしいですが、
前面とかに使うなら内側にも蛇腹が欲しいところで、
トレジャー製の存在価値は揺るがないものと思います。


2021.10 茅ヶ崎にて
ちなみに実車の貫通扉はこんな感じ。
窓の格子模様は思いのほか控えめですが、模型ならばあのくらいで良いと思います。
窓の縁はKATOやGMエコノミーの205だとやや大げさな感が否めないですが、
TOMIXみたいに省略しちゃっても物足りない。
その点でGM完成品の205はけっこう絶妙な塩梅を攻めてる感があります。


初めての試み。化粧板を表現しよう!
材料はまさかのコピー用紙ですw
最初はt0.3のプラ板にインテリアカラーを吹いたやつを切り刻んだんですが、
案外板厚が目立つことと、切り口からベロベロ剥がれだして諦めた経緯があります。
カッティングシートも糊が弱くなったりして捲れたら見苦しそう…ということで
手近な材料をボンドで貼ったわけですが、せめて色は塗るべきでしたね。
適当な色の折り紙使うのもありか。

以前からヒナ君とかが車内を淡緑に塗ってるのみてすごいなーと思ってましたが、
なかなか面倒でスルーしがちでした。
それが今回、戸袋窓がなくて作業が楽、かつ一段下降窓=そこそこ中が見えるという
格好の題材なのでチャレンジした次第。
ちょっとめんどくさかったけど久々に図画工作のノリを楽しみました。


交通博物館とかの大きい模型って中もちゃんと作ってあったよねえって思った。
あのときめきを追体験したくてやってる節がある。


その点で言えば、シートの質感とかふっくら加減もちゃんとやりたいねえ。
やり始めると際限なくなりそうw


謎だった205系登場時のシルバーシートのモケットは、
Twitterでシルバーであったとご教示いただいたのでこんな感じになりました。
意外と国電のモケット色をおさえた資料が見当たらない一方、国鉄クッションなる
ハイパーマニアック商材の画像がバンバン出てきたので、それに倣った灰緑色を調合しました。


やっぱウエイトが目立つよねえとか天井板も付ければよかった!とか色々思うことはあれども
幼少期のかぶりつき体験が蘇る眺め。
JRと相鉄は仕切り窓の位置が高くてねえ。祖父に抱えてもらって前面展望してましたね。


というわけで、完成しました。
長文上等、重複上等の当ブログなのでここから改めて細部を見ていきます。
以後、技術的な話よりは京葉顔の205を愛でるのが趣旨です。


この角度で見ると額縁の太さが目に付くし、
ブラックフェイスの天地も足りないっぽいんですが。
それがわかっててもGMの205って悪くない顔してるなーと思ってしまう。
もはや好みの領域ですね。

205自体は原型顔のほうが断然好きなんですが、
このちょっとケバケバしいルックスもなんとなくバブル感が漂っていて中々良き。
不思議と相模線や武蔵野線は銀顔のおかげかちょっと大人しい印象を受けます。


ガラスの奥まり具合は最終的にちょっと調整しました。
ワイパーが密着してないのが気になるけど、このへんでやめときます。


E233まで続く曲面ガラスのお顔はこの辺が元祖?
本物のガラスはお高いんだろうなあ


原設計が国鉄時代だから当然なんだけど、
顔が変わってもすごく国電感がある。
205と211が最新鋭の時代に生まれた世代なので、
"じぇいあーる"といえばこんな感じの屋根をイメージする。


この方向幕の配置もね。すごく国電。

本来、たぶん客窓の枠もヘアライン仕上げなんだろうと思うんだけど、
あまりにも大変そうなので省略してしまった。ちゃんとやったらどんな感じになるだろう?


スカート無しの通勤電車っていうのもこの辺の世代まででしたねえ。
確かにあったほうが引き締まって見えるけど、
不思議とこの無骨な姿のほうが都会的に見える気がする。
地下鉄が割とスカート無し多めな刷り込み効果もあるかな。


C-2000コンプレッサーはφ0.2の真鍮線でちょっと細工しました。

車番はレボリューションファクトリーのインレタです。
ケヨ8編成?しか選べないので自ずとクハは115番、モハは3ユニットあるうち一番東京よりの
313番のユニットになりました。
後から調べたらトレジャーから他車番も含むインレタが出てました。


編成順位票(号車札)差しはトレジャーの金属インレタを使いました。
初めて使いましたが、フィルムを剥がすときにやや鋭角に(寝かせて)剥がすと定着しやすい印象。
入手したタイミングの都合でクリアコート後に転写しましたが、
「剥がれて足に刺さります」という説明書の警告にビビッてちゃんと筆塗りで周囲をクリアコートしました(笑)

順位票そのものもいずれ鳳のを貼りたい。4両編成だけど。


ちょっと歪んじゃったけど、富士川の〇危インレタを一部機器に入れました。


励磁装置のフタはアイボリーっぽい感じだけど、手を抜いてホワイトフィニッシュ貼り付け。


車体の質感差表現はまずまずかな?
GM新動力は案外目立ってしまった。床材の色塗らないで黒仕上げのほうが良いかも。


アクリル板使用のガラス。平滑度はこんな感じです。


主抵抗器が小さいこともあって案外スカスカ。
205に限ってはモハ204に組み込んでも良いかも。


旧いキットの現実。


やむを得ず引き直した配管だけど、これはやってよかった。


でもちょっと雑になっちゃったかな。妻面のところ、歪んでる。


ビードがあるからモールド跡を完全に仕上げることはできず、
なるだけ跡を隠すように敷設してあります。


2021.10 茅ヶ崎にて

実車の雨樋コーナー部分。
側板の端っこのところ、ここで接いでるんだね。


Twitterで、ディスクブレーキは対角線状だったのでは?とご教示いただきました。
恥ずかしながら全然知らなかった。さっそく修正。


前回記事で紹介したレイルマガジンの新車記事っぽいアングルで。


ただ作ってみたかっただけ、で手を付けたけど
思いのほかいろいろ楽しみました。
完成したものを見ると令和水準ではなかなか厳しい箇所も多いので、
何のために模型を作るのか?という点によるんだろうねえ。
ぼくの場合は基本従前のフルディテール路線は崩さずに行こうと思いますが、
息が詰まってきたらこういうのもまたやろうと思います。


出荷~

京葉線用を含む昭和63年度2次発注分(平成元年~2年納車分?)が川重に一括発注された話は有名ですが、
最近ウィキを見たら211系と2階建てグリーン車もまとめて発注したらしい。
これを上回る大型案件ってその後あったんだろうか。


平成元年のJR東って感じで。
国鉄の香りが色濃く残りつつ、色々新しい事にチャレンジしてるころ。
趣味的にはすごく面白い時代だったんだろうなあ


205が入ったころには黄色の103はもういなかったかも


最近水間の501作るにしても相鉄の6021を作りたいなと思うにしても
当時、どういう車番で編成を組んでいたのか…?とか気にし始めて中々前に進まないみたいな
展開が多かったんですが。
4両しかねえ205系と考証ガン無視の103系で待避ごっこ、みたいなこういうゆるーいエッセンスも必要ですねと。


平成最初と最後の通勤車デザイン。
スタイリッシュなのより無骨なのが好きなたちとしては、E235もわりとよい。
顔と屋根の接続部が無理やりな感じも、ある意味すごく今の世相を表現してる感じがします。


今回の京葉線を作りながら、ずっと頭をちらついていたもの。
青い国・四国。いずれやりたいねえ。


観賞用と化していたキットたちも、いずれ。
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新東京トンネルの205系 その2

2021年10月06日 22時13分22秒 | 省電・国電・E電

すっかり秋ですねえ。ということで一昔前のとれいん誌の表紙っぽい感じで…
205系、だいぶ進みましたよ。


白が先か黒が先か迷ったけど、はみ出してもタッチアップしやすそうという理由で
黒→白にしました。黒はMr.のGX-2、白はGX-1です。
ブラックフェイスのマスキングはテープを貼り付け後、
額縁モールドに沿って爪楊枝でよくなじませ、カッターでくり抜きました。
切り始めたら一思いに最後まで刃を動かしたほうが滑らかに切れるようです。


帯はSBモデルのインレタを使いましたが、
ライト穴の断面には色が回りきらないので、タッチアップしました。
レシピは白(GX-1)、赤(GX-3)、色の源マゼンタを適宜です(レシピになってない)
画像のようにセロテープを折ったやつにちょこっと塗料を載せて、
インレタのフィルムに当てて色調を微調整していきました。


前面足乗せの滑り止めはトレジャーのデカール(TTD323A)です。
発売当初のJNMA(10年近く前?)で買ったやつですが、問題なく使えました。

前面と車体は別塗りですが、車体の下地にも光沢黒を使ってみたところ、いい感じの発色になりました。


質感差表現はこんな感じで。
Web上の作品を参考に
ダルフィニッシュ部(窓周り):Mr.8+13
ドア枠:ガイア ダークステンレスシルバー
ヘアライン部(幕板・腰板・妻板):ガイア ライトステンレスシルバー
を上記の順に塗りましたが、一色吹くごとに光沢クリアでコートしました。
お察しの通りマスキングテープに銀が持っていかれたり、色差し・インレタの修正時に
表面を荒らさないためのコーティングです。
最終的に半光沢や艶消しにするとしても、塗り重ねの段階では光沢を用いて表面を平滑に保ちます。


2019.03 茅ヶ崎にて

ちょっとわかりにくいですが…
外板の重なり、いわゆるセギリ部分の質感差はこんな順番です。
天地・厚みとも下から順番に重ねてスポット溶接している…と捉えれば間違わずに済みそうです。


別塗り前面をゴム系で接着し、側板に帯を貼った図。
赤14号って写真によってピンク(マゼンタ?)っぽかったり赤っぽかったりしますが、
SBモデルのインレタは赤寄りです。幕板を貼る前だと東急を作ってるような気になってきます。

太めのビードとのバランスから、無線アンテナはキットのやつを使ってみた。
でもちょっと大げさすぎたかな…
屋根含めMr.の305番で塗りました。
西武の床下などに使う、ちょっと青みがかったダークグレーですね。


実は微妙にブラックフェイスの天地寸法が小さいような気もしますが、
このモリッと膨らんだ感じはGMのほうがちゃんと再現しているらしい。

ステップの滑り止めは印刷が微妙にギザギザしてるけど
滑らかに切る自信がなくてスルーしちゃった。


早く方向幕とライトレンズを入れたいねえ。



地味な所では、雨どいの最前部に溢れ止めを付けました。
塗装中にふと気づいて、プラ板の欠片を接着→継ぎ目消ししたもの。
幕板のビード端部もちゃんと実車みたいに仕上げればよかった。


細かく見るといろいろ変だし何ならドア枠のモールドがえぐれていたりするんですが、
一瞬かっこよく見えちゃう。またやろう!とは思わないけど、けっこうたのしい工作…。


意外に目に付くATS車上子は先頭部のP型がトレジャーのTTP151-08、
台車後ろのS型がTTP151-02(4本足タイプ)です。
Pは下部を白で塗り分けてみたけど、微妙にスッキリしないなあ。


ベンチレーターは外形がシャープなTOMIXのPB-103にしました。
いさみやのカラープライマー(黒)で下地を吹いた後、両側面と上面にだけ灰色を吹いて
妻のフィンに黒が残るようにしてみた。
厳密には京葉線用あたりから肩のボルト用凹みがなくなってるっぽいですが、
今回は細かなディテール考証は全部スルーと決めていたので無加工です。

クーラーはKATOのAU75G。塗装済みなのでポン付けするだけでまことにお気楽なものです。
スミ入れは追々。


まだ触れてませんでしたが、床下機器は適宜並べ替えました。
といってもGMの新Aはまんまモハ204、新Cはまんま205系ATCクハ、
新Bには205系用の主抵抗器・主制御器・励磁装置が含まれているので、8割がたポン付けするだけです。
日頃私鉄電車に慣れていると、なんて楽なんだろうって思いますねえ。
遊び心でMGはランナーの切れ端を使って左右をつないでみた。
また、箱の裏はプラ板で凹みを埋めたり、入り組んだ箇所は予め黒を筆塗りしてから
本塗装したり、面倒がらずに急がば回れしました。
お気楽だけど雑ではない…が今回の目標です。


若干ボリュームが足りなく見えたので、機器と床板の間にt0.3のプラ板を挟んであります。
昔からGMもKATOも205系の床下は適当だったから、このへんをちゃんと作るとニヤニヤしてしまう。



今回の資料たち。
下から順に…

●鉄道ファン No.369(1992-1)
言わずと知れた205系ファンのバイブル。
けっこう細かい差異まで解説してます。

●とれいん No.403(2008-7)
今回の製作で一番役立ったやつ。
床下機器は線区別に網羅、屋上や妻面もばっちり押さえてます。

●レイルマガジン No.75(1990-2)
京葉顔の205が出た時の新車レポートが載ってる。
ピカピカな時代の同車は白・黒・赤のコントラストのどぎつさが
印象的で、今回も敢えて足回りを光沢黒で仕上げてみたりしている。

あとは当時小窓ドア仕様しか出てなかったGMの205キットをベースに
京葉線と埼京線を作った作例なんかも載ってる。
すごくさらっと「側はドア窓を大窓にするだけ」みたいな書き方をしていて時代を感じます。


●201~207系電車の軌跡
この世代の電車が好きな人は必携の一冊。
いわゆる表面的な解説よりも開発当時の背景や関係者の証言が山盛りです。最高。
他の電車についても、こういうのがたくさん読みたい。
205系の車体にかんしてはとかく東急車輌の技術がクローズアップされがちですが、
実は日立もかなり貢献していたとこの本で知りました。

●鉄道車両ガイド Vol.2
これはわりと晩年の形式写真がいっぱい載ってます。
床下機器の製作には便利かも。
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新東京トンネルの205が作りたい

2021年09月14日 22時31分00秒 | 省電・国電・E電
なんか未来都市感あってかっこいい響きですよね。第三新東京市みたいで。
30年経って元号も再び変わったいま、どうぞよろしくって言ってたマリンちゃんはどうなってるんですかねえ。


息抜きの息抜きの息抜きで始めたやつ。あと一回息抜けば一周回って元の題材に戻れそう…!
きっかけはTwitterでフォローさせていただいているまぁちゃんさんが
GMエコノミーの京葉顔をかっこよく仕上げてアップされていたこと。
標準顔含めKATOの205より彫りが深くて好きだなーとは思っていましたが、
いざきちっと塗って鳳の幕を収めた例を拝見すると、
ぼくも4両でいいから作ってみたい…!との思いがふつふつと。

そういえば昔のGMカタログに載ってた205の作例って京葉線だったなあとか、
そういえばぼくGMの101~201は作ったけど205ってさわったことないなあとか
ノスタルジー?に浸り始めたが最後、持ってたポイントでポチってました。
まぁ、ウン万円する完成品どころか今時の鉄コレ買うよりお手頃なんですが。
ついでにいつの間にかTR235が出てることに驚きつつ台車も揃えましたが、
はなっからフル編成はやらない!と決めていたから4つで済む。
通勤電車オタクやってると何でも大量購入せざるを得なくなりがちなので、
4こ注文ってなんかほっとしてしまったよ。これが10個とかだとそれだけでグェってなる金額だもんね。
懐にも心にも優しい息抜きだなあと思いました。

話がそれましたが、単にエコノミーの205を触ってみたいってだけなので
ドアコック位置、妻ステップ位置ほか細かな考証はほぼスルーという方針で手を付けました。
そもそもエコノミーの205ってちょっと窓大きい(or隅Rが四角すぎる?)ような気がするし、
ビードの感じなんかもモリッとしてる。それもそのはず、屋根板の裏には"国電"205系の刻印があるとおり
小窓ドア版で初生産したのは1986年ですからもうじきアラフォーの金型なわけですね。最近腰が痛いぼくより年上。
懐かしいプラモ作りのノリで気楽にランナーをプチンプチンやることに"今これをやる意味"を見出しました。

プロトタイプは京葉線全通当時…すなわち満を持してフェイスリフト版205が投入された頃としました。
今は日光のほうで最後の活躍をしているこの辺の205も、後継車の導入でいよいよ置き換えが近いみたいですね。


こんな感じでチクチクと。
このチクチクって表現、あるモデラーのブログで見ていいなーって思った。
φ0.2でチクチクとパイピング…とかだとしっくりこない。
エコノミーキットをプチンプチン切り出してる感じに似合う言葉だと思う。


ゆるい感じで作ってたら屋根板がちょっとズレていた模様(?)
配管モールドの辻褄が合わなくて激萎え。
気楽に作るのと雑に作るのは違う!!と自分の仕事に激おこ案件。
ハイパーモデリング(Vol.1)の巻末にあった「雰囲気重視=ディテール軽視ではない」なんて言葉を思い出しちゃうよねえ。
趣味のもんだから自分の気が済めばいいんだけど、さすがにこれは。


そんなわけで息抜きの対極にありそうな加工をする始末。
もっとも、パンタをTOMIXにしようとすると自ずとパンタ台を移設することになり、
モールドされた配管との辻褄が合わなくなってくるってのもあったんだけど。

母線はφ0.3くらいでいいのかもしれないけど、前述の通りビード表現がモリッとしてるので
φ0.4で。鉤外しも一部を除いて敢えてφ0.2にした。
配管止めは安心のトレジャー製なんですが、
205系って母線が2本引けるような台座使ってるのね。知らなかったよ。
しかもそれをフォローしてるトレジャー。うええすっげーってなった。

パンタはTOMIXのPS21、台はボナのP-145、避雷器はEVO付録のLA-17(分売もしてる)です。
国電=PS16っていう感覚が抜けてなくて間違えるところだった。
PS21。数年前の103-1000製品化で正規の形のが
リリースされたらしい国電マニア待望の逸品みたいです。

パンタ台はこの前の京浜急行とか西武3000にも使ったボナですが、
断面のパーティングラインがほぼなくて仕上げ不要なので、おすすめです。
ボルトの感じがトレジャーとかと比べるとちょっと大きめなので好みもあると思いますが…。


もうひとつ。
組んでみて、ええってなったのが雨樋のつなぎ目。
側と妻で裾を合わせると雨どいに段ができるのね。
はて実車もそうなのかと見たらそんなことはないので、うええと思いつつも
チクチクとプラ材で辻褄合わせ。縦樋上部の形がおおげさかもしれないけど、
ちゃんと水が流れそうな形になったことで本人は満足してます。


ペタペタッと組み立てて一丁上がり!のはずが
ヌプヌプと沼に沈み始めてちょっと嫌になってきた。
ここで京浜急行に戻ると永遠にお蔵入りするのは確実なので、
昔相鉄を作るのに買った銀河のディスクブレーキなぞはめて自分の機嫌を取る。
Pの車上子が付いてる路線だとあんまり見えないような気もするけど、
実車のディスクがきらっと見えた時のときめきが蘇ってきて何とも良き。
205系は一軸あたり一枚なの、調べるまで知らなかったよ。


ソイヤッソイヤッソイヤッと進める。
気まぐれで始めたものは飽きる前に引き返せないところまで持っていかないとなかなか完成しないので…。

配管を引いたあたりから、旧い車体金型とのバランスをとりつつも要所要所はいま水準にして
すっきり見せよう~という方針に変わったので、このへんは最近の作例と同じ構造で。
すなわちエバグリのプラ材(2mm×3.2mm)で台座を作って車体裏のリブに嵌まり込むようにして、
φ0.2の真鍮線を介したジャンパ栓(KATOのEF64-1000用)、GMの汎用胴受+ダミカプを差し込んでいく構造です。
ジャンパはお察しの通り接着面積がほぼゼロに等しいので、強度を得るための真鍮ピンですね。


TOMIXの103用床下配管が買い置きしてあったな、ということでいらない配管を1本カットして使ってみた。
最近205が出たから今なら専用のやつがあるかも、と思ったのは製作後。
スカートがなくてよく見える排障器はトレジャーの東急8000更新車用前面ステップを
グニグニッと曲げて、取り付け足のところを台車に刺してあります。
足が短いので、ランナー部分も細く一体で切り出すと丈夫になって良いです。

車体と足回りの釣り合いがとれているか、という点においては一抹の不安を覚えつつ、
手近にあるパーツをぽんぽん足していくのは精神衛生上まことによい。
これがプロポーションの修正…とか市販パーツのリファイン…とかになると
趣味でやってるのか苦行なのか自分でもわからなくなってくるもんね。

作りたいものは山ほどあるのに手を動かす速さは年々低下するばかりで、
無用な寄り道してる場合じゃないのでは…っていうのが昨今ぼくのなかで支配的な考えでしたが、
無駄とか余白とか回り道みたいのが全くないのもまた息苦しいですよねーっていうのが直近の感想かも。
なので、たまには普段作らないようなものも挟んでみよう…と思っています。


つらつらとわかったようなことを書いてしまいましたが、
今回の狙いはこの先本命の山手線をやる予行演習(特にSUSの質感とか)的なところにもあります。
TOMIXのHG205もかっこいいんですが、額縁の太さの感じとかはGM(完成品)の205のほうが好きなので、
あくまでもこっちで'88年くらいの山手線をやるつもりです。
昨年、インレタで帯色を変えてみたけど、丸ごと塗り直すことになりそうです。
こっちは全体的にゴリゴリのフル加工を計画中。
両方できあがったらRFの92年1月号の表紙が再現できそうだね(^o^)

つづく
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白銀色のロクサン形を作ろう その1

2021年07月03日 00時37分53秒 | 省電・国電・E電


3年前のJNMAで発売されたボナのジュラ電キット。
当日出遅れてモハ63900・901のほうが売り切れてしまったり
かろうじて買えた63902を早速組んでみたら後述のような壁にぶち当たったりと
色々ありましたが、ともあれこの1年くらいで製作方針が固まりましたので、
備忘録を兼ねてまとめてみたいと思います。

実車はモハ63900~902とサハ78200~202の合計6両が製作され、
白銀色も美しいジュラルミン地肌を輝かせていた時代には
だいたいいつも6連を組んで用いられている様子がうかがえるため、
この当時を模したフル編成で製作する予定です。


キットの構成。
いわゆるプラ削り出し屋根板にホワイトメタルの床下機器を用いる、同社の最新フォーマットに沿ったものです。
基本的なプロポーションに大きな修正を加えずして「似てる」模型が作れそうな感じがぷんぷんして
わくわくしたことを思い出します。


当ブログへお越しのマニア諸兄ならば野暮な解説は不要かもしれませんが、
ジュラ電…すなわち終戦にともない余剰となっていた航空機向けジュラルミン材の有効活用を
企図してS21年に製作されたこの電車は、鋲接で組み立てられています。
おそらくジュラルミンを溶接する技術が未発達であったためと推察されますが(詳しくない)、
ノーマルなモハ63にはないリベットがたくさんついています。
ウィンドウシル・ヘッダーも例外ではなくたくさんのリベットで留められていましたが、
この、凸面の上に更に凸表現を必要とするリベットは、
多くのエッチングキットで凹表現になるケースが一般的です。
(かつて出ていたイエロートレインのジュラ電キットもそうだったはず)

このキットではシル・ヘッダーを別貼りすることでパーフェクトな表現を目指す構成をとっており、
側板・妻板の窓上下にはそれらの貼り付けガイド用凸モールドがついています。


おそらく洋白エッチングによるシル・ヘッダーパーツ。
裏面に凹モールドがあり、車体側の凸モールドとフィットするようになっています。
若干の余分が入っているのは親切。
わたしは先日記事にまとめたとおり相鉄6000の幌吊り台座に流用してしまいましたがw


ガイドがあるといえども、いきなり瞬着で一発決めする勇気はないので、
ゴム系で仮止めします。こんな感じで引いた糸を上記の凹モールドに塗って貼り合わせました。


こんな感じ。
乗務員扉のところは説明書の指示通り通しで貼って後から切りました。


ちなみにモハ63902のみシルのリベットが少なかったようで、キットではこれも再現できます。


2020年4月ごろ
6両全車のシル・ヘッダー貼りが終わった様子。
前面・妻面も同じように貼っておきました。


優秀なキットですが、盲点はここ。
製法上やむを得ないのかもしれませんが、
板の断面に段差があります。
通常なら問題ないのですが、この電車の場合…


こうなる。
これはキット発売直後に先行して組み立てたモハ63902の車体で、
何も考えずに箱組したところご覧の通り継ぎ目が目立つ。
「ジュラルミン電車」で画像検索するとわかると思いますが、
実車のここに継ぎ目はありません。
通常なら瞬着を盛ってペーパーで仕上げるところですが、
リベットばりばりのこのボディではそれもままなりません。

…というところで行き詰まり、他の部分にも粗が目立ったことから
この車体は放棄して不足部材を充足の上作り直すことにし、
継ぎ目問題も再度検討することにしました(これで2018~2020年の間ストップしてた)


といっても奇策があるわけもなく、単に段差を黒瞬着で埋めて仕上げただけです。
組み立ててから継ぎ目を消すのではなく、あらかじめ平面を出しておくわけですね。
ただ、シル・ヘッダーの凸を瞬着で構築するのはやはり無謀だったようで
整形に苦労したので、ここはプラペーパーなりで作ったほうが無難と感じました。


2021年6月

1年以上ぶりに作業を再開し、モハ63900が箱になりました。
編成を組んだ時、おそらく中間に入るはずのこの車に動力を入れることにしました。


継ぎ目はこんな感じになった。
まだまだ完ぺきではないし、銀色に塗ってどうなっちゃうか不安ですが、
とりあえず今できるレベルとしてはこのくらいかなと…。


ちなみに窓の断面にも先ほどのエッチング段差がありますが、
ジュラ電はシル上部の肉厚部分にも緑帯が塗られていたと思われるため、
この部分の見栄えを向上させるべく下辺の肉厚部分だけ同様に黒瞬着で平らに仕上げてあります。
副次的にシルの固着強化にも寄与するため、面倒ですが側窓も全て同様に仕上げました。
ヘッダーの断面は死角となることから、単純に微量の瞬着を流して補強するにとどめてあります。

この窓断面の仕上げがお察しの通り途方もない手間を要するのですが、
雑に仕上げては興ざめ必至なので、数か年計画でのんびり進めようと考えています。


※これは2018年に組んだ旧車体

最後に悩ましい尾灯の話題を。
実車は台座の上にきわめて細いリムを持つ尾灯がついていますが、
キット指定のボナP-206だと若干雰囲気が異なります。


※2018年組み立ての旧車体

説明書にもある通り、軽くヤスリ掛けしてリムの厚みを減らした様子。
多少マシになりましたが、そもそもの直径も大きいように感じます。


★2021年組み立ての新車体

タヴァサの旧型客車用を嵌めてみた様子。
ベストかどうかは微妙だけど、わりとそれっぽい気も…。

つづく…

★★★ジュラ電がすきなあなたに耳より情報★★★
JTBキャンブックスの旧型国電50年(Ⅰ)の表紙にカラー写真が載っているのは
既知のことと思いますが、意外なところに有用な資料が載っていたので以下に紹介したいと思います。
聞くところによればボナのジュラ電キットはフル編成で買っていくマニアがたくさんいたらしく、
白銀色のロクサン型を思い描く同好の士は案外多いのでは!?と思っています。

1.終戦直後 東京の電車(2006年 ないねん出版)
※わたしはキットが出たころ、神保町の書泉で買いました。

タイトルの通りの時代における東京の省電・私鉄の記録ですが、
その当時文字通り異彩を放っていたであろうジュラ電も数多く掲載されています。
詳細なディテールがわかる大きいサイズの写真も複数あり、
徹底的に研究して製作したい向きには必携の一冊と思われます。

2.京浜東北線(東京~横浜)根岸線鶴見線 街と鉄道の歴史探訪(2017年 フォト・パブリッシング)

さいきん大流行のこの手の本には思わぬ貴重な写真が載っているケースがあります。
この本は表紙に載っているのでわかりやすいですが、
なんとジュラ電試運転時の様子(朝日新聞社撮影)が載っています。
別の本でS22年1月末に品川~平塚の貨物線で試運転が行われたとの記録があり、
ジュラ電を取り囲む人がみんなコートを着ていることからおそらくその時の写真と思われます。
新聞社のカメラマン撮影ということもあってかこの時代の写真の中では非常に鮮明な写り方をしており、
バフ仕上げののちクリアラッカーで保護した…との記録もあるジュラルミン電車の
最も美しい時代を目にすることができるので、誌面の大半を占める103系などに興味が
ないひとでもこの一枚のために買う価値はあると思います(暴論)

このほかにも資料になりそうなものをご存じの方がおられましたら、
ぜひご教示いただけますと幸いです。
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【名鉄局】エボ第二陣完成【1986】

2014年04月03日 22時25分32秒 | 省電・国電・E電


第一陣の完成報告をした頃に製作していた第二陣が完成しました!
山手は非冷房化やら配管やら手のかかる題材だったため、
同じメニューをこなすデラックス版の京浜はひとまず先送り。
息抜き・・・といっては失礼かもしれませんが、
冷房車を素直に組み立てて作れる短い題材、ということで
名古屋の中央西線3連を選びました。
分割民営化前年の改正にて3連単独運用というのが出来たらしいのを
模した編成ですが、その頃には前照灯がシールドビーム化されていたと思われます。
従って、今回は細部は忠実に囚われず好みを凝縮した仕様とし、
ナンバーも神領区の付属編成側に属する、というところまでを絞るに留め、
特定番号を意識しないものとしました。

それでもデフロスタに2コワイパー、サボ差しに黒パンタを携えたスタイルは
中々アクが強く、インパクトは十分。
なかなか楽しい1本が出来たと思います。



例によってボナのエボ用パーツにて手すり類を植え替えてありますが、
ルーバーは完全埋め込み仕様を想定し、貼りませんでした。
ジャンパ栓はαのKE70です。
方向幕も運客仕切りも全てキットのオリジナルで済ませることが出来る
冷房車はとにかく楽でした。
水色はファルベの青22号をストレートで使っています。



保安装置はBS併記、そしてサボ差しが付くと異国情緒?たっぷり。
所属表記はもちろん名シン。
管理局名の略称がライバル私鉄と同名というのも面白いところ。

下回りは、さすがにあれもこれもデラックス版で作ることは出来ないので、
手持ちのKATO製を使ったエコノミー版です。
ただし、今回始めての試みとして速度検知器を付けてみました。
黒一色の中で中々目立ち効果的なので、追って山手にも取り付けようと思います。
その他、排障器を真鍮線で作って付けたり、下回り全般をきちんと黒塗装するなど、
エコノミー版といえども極力グレードを落とさぬよう配慮しました。



転入から長らくの間サボを使っていたという名鉄局の103ですが、
3連運転が始まった頃には幕を活用していたようなので、そのように再現しました。
また、年季の入った車の表現として、屋根に吹き込んだ水色を再現しましたが、
初めてやる技ゆえに加減を誤り、名古屋工場からクレームの一つも飛んできそうな出来栄えに。
真っ青です。



今回はひたすら楽をすることに集中し、
キャンバス押さえや銘板類もモールドそのままです。
もっとも、前者に関しては直そうとすると自動的に配管をやり直さなければならない
為でもあります。
こうして見ると、やはりいささか立体感に乏しい仕上がりなのは確かです。

貫通扉は山手同様にGMの特色淡緑1号です。
ただし、Hゴム断面の塗りを妻面にまで及ばせ、
かつ幌(TOMIXの207系用)を取り付けるなど一歩手の込んだ仕上げとしました。



今回はクモハ103にKATOモハ103用動力を、
モハ102はユニット窓車の同形式用床板を使いましたが、
クハ103に限って、手持ちのサハ103用を流用しました。
偶然手元にジャンクのサハ103が転がっていた(201-900用にサッシ窓を
抜かれた成れの果て)為ですが、巷のブログでは同社クハ103は
台車間距離が短い?などという話も目にしたため、
一部機器をGM製にて追加するなどの手間も、あながち無駄ではなかったようです。



モハ102の配電盤がつかない側はステップを植えてあります。
また、例によって雨樋の上面は予めMr.カラーの灰色9号にて塗装しておきました。
こうしてみると、屋根に飛んだ水色の粒子が粗いことが気になります。



ひたすら説明書どおりのつくりに、デフロスタと2コワイパーの調味料。
ワイパーが水色なのが目に付いたので、塗装前に車体へ取り付けておきました。
ATS-B車上子はトレジャーのパーツですが、曲げがどうも綺麗でないため
目下工夫を検討中。



動力入りとなったクモハ103。
説明書どおりにガラスのツメを調整したところ、
T車と比較して車高が高いことが気になったので、サッシの下端ぎりぎりまで
ガラスを切り詰めて対処しました。

また、今回は車体色が比較的濃色のスカイブルーとなるため、
乗務員扉にスミ入れを行なってみました。
ウグイスあたりで黒のまま差すとウルサクなりますが、
水色やエメラルドグリーンならばだいぶ馴染むように思います。



調子に乗って配管周りにもスミ入れを施しましたが、
拭ききったつもりが結構残っている。



全体的に不慣れさが際立つ部分といえます。
京浜東北をやる際には、再び配管フル施工のデラックス版に戻すことにします。

パンタは特徴的なブラック塗り。
どう見ても新性能国電なのに、ブラック。
なんとも不思議なルックスです。



クーラーは好みを反映してルーバーが角型のタイプを選びました。
元々、エボが出たときには京浜の冷房車をやろうと考えていたので、
クーラーを確保していたのです。
結果的に一念発起して大本命の山手を作ったことから、
京浜も非冷房で揃えることとなり不要となった代物。
スミ入れがいささかウルサイです。
ヒナ君がやってたみたいに、予め黒塗りしてグレーを被せるなどの
工夫をするべきだったといえます。



どこまでがオデコかわからない出来栄え。



そうは言っても仮にもエボ。
先行して完成済みの山手と並べれば、素晴らしい眺めです。
昨日は、こうして眺めているだけで数十分が経過していたほどです。
それくらいかっこいい103系が作れます。



こうなると他の色も欲しくなる。
ただ、去年TOMIXの103系シリーズの先陣を切って発売された総武線が
手元にあるので、ひとまず黄色はこれのディテールアップにて製作する予定です。
微妙に高いテールの位置修正をやろうかとも考えています。
中間車はぜんぶユニットサッシなので、妻の変形ステップをやるのが気が重い。



かっこいい国電がいっぱい!の図。



105の奈良向けが出たときの鉄ファンにこんな写真がありましたね。
名古屋じゃなくて大阪の103でしたけど。



この顔をエボに切り継いで1000番台・・・
なんていうのは、妄想しているうちが華です。
細部の寸法違いや複雑な配管、それ以前に10両分の非冷房化改造など
泥沼必至の要素に満ち満ちています。



103系製品のご先祖様と並ぶ。
窓やライト類の位置がさほど違わないあたり、
いかに優秀なデッサンかがわかります。



擬似モセごっこ



工場寸景。
さすがに少し飽きてきたので、簡単な完成品のディテールアップをおこなっています。
中古で買えたのは営団仕様でしたが、メトロのほうが馴染みがあるので
秘蔵のCPインレタ(5000系を晩年仕様でやろうと思って買ったもの)でメトロ化しました。
貫通扉のSマーク跡は実は地の銀が出てしまってタッチアップしましたが、案外ごまかせた。
車内は床材更新後を模した塗り分けとし、現行の33Fを再現する予定です。



余談ながら、今回は方向幕がGMの純正品です。
というのも、鳳からラインナップされているのを知らなかったのです。
純正も出来は良いのですが、えらく高くついた上に高蔵寺が選べないなど、
ちょっと残念な結果になりました。



幕といえば鳳。
パンタでいうところの東洋電機、
ブレーキ機器でいうところの日本エヤーブレーキみたいなもん。
一部は未完成どころか未着手ながら、
先行してステッカーだけは買ってあります。
夢が広がりんぐ。



京浜に至ってはなし崩し的に全種類揃ってしまった。
今のところ洋光台と下十条、藤沢と小田原くらいしか
使わないけれど、いずれATCの決定版が出たら右端のも活用の日が来ることでしょう。



私鉄もご覧の通り。
3000の1次車はブランドマークがおいそれと解決できないため、
80周年ステッカーが付く2007年仕様で計画中。
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