2021年も半分終わろうかというタイミングでまさかの初記事です。
Twitterを始めて今月で丸11年となりましたが、すっかりブログにとって代わってしまった印象です。
ただ、性質上書ききれないことが多いので、思うがままに長文を綴れて
かつ後から見返しやすいブログも、まだまだ有用だと感じます。
長文上等、余談上等、重複上等…な久々のブログ記事に、しばしおつきあいくださいませ。。。
2019年9月竣工 西武3000系3015F
といっても2年近く前の作例を掘り下げよう~というものです。
この2年の間に仕上げが雑だった箇所を一部手直ししましたので、そのあたりにも触れつつ。
プロトタイプは1986年所沢車両工場製の3015F。
デビュー当初の、狭山線における暫定4両仕様ですね。
何かこの仕様に思い入れがあるというよりは、単に3000系が欲しいけど8両はしんどい!という理由からです。
もっと言えば、もともと4両だけ持ってたボナのキットで作ろうとしたら失敗しちゃって、
でも3000系のかっこいい写真いっぱい集めちゃってもう完全に3000系を作る気分になっちゃったから
急遽蕨の完成品加工に変更したという代物。
結果的には蕨のボディがなかなか優秀な出来栄えなのに助けられて満足度の高い作例となりました。
私が幼い頃には既に新2000系がたくさん走っていたはずですが、
それでも「西武」と聞くと湘南スタイルの流れを汲むこの顔が思い浮かびます。
鼻筋は通ってるけどブラックフェイス感もある、実に過渡期的なスタイルですね。
作例と同じツートンカラーが製品として出ましたが、
ライトだけでもボナのP-204に替えてあげるとすごく印象が良くなると思います。
今回は一旦塗装を剥がして再塗装していますが、飾り帯を塗り分ける都合上
ライトは塗装後の取り付けになるので、
ライトを黄色く塗装→リムにシルバーを差す→車体に差し込む→ライトケースの根本へ
薄めた黄色を流し込む…という手順を踏んで、車体と一体っぽく見せています。
作った当初、その仕上げがちょっと雑だったので、今回ブログに載せるにあたり
手直ししてスッキリさせました。
手すりと前面ガラスはいずれもボナの新101系用、
ステッカー類も銀河の新101用ですが、準急とひばりが丘だけ鳳車両のやつを。
厳密には本来3000系の種別幕は文字がもっと離れているそうですが、
どうしても鳳クオリティの幕が貼りたかったので。
キャブインテリアにはφ0.3の洋白線で手すりを追加。
製作当初は左のような雑な仕上げの仕切り板を付けていましたが、
これもきちんともう一回資料を観察して作り直しました。
椅子は折りたたんだ状態を模してt1.0のプラ板を切り抜いたものです。
扉はミラーフィニッシュで金属光沢を出しましたが、
この写真を撮った後、左右にジュラルミンフィニッシュを細く切ったもので
縁取りを表現しました。
最近のロットでは改善されているようですが、
私がベースにした製品はサッシの印刷がとても薄かったので、
ガラス部分をマスキングして艶消しシルバーを塗装しました。
モデルカステンのクラシックシルバーにクールホワイトを混ぜるいつものアルミ色です。
実車は縦桟の質感が周囲と違うので、ミラーフィニッシュで差を付けてみました。
方向幕周りの黒い縁取りはもう少し角張らせるとリアルなので
完成後にも修正を試みましたが、いまいち綺麗にできなかったので見送り。
面倒でもマスキングして吹付したほうが確実と思われます。
車体裾の表記類は製作頓挫したボナキットのインレタより。
専用だけあって表記内容も正しいのですが、インレタが古いことと
技術不足が相まってちょっとお恥ずかしい仕上がり。
一応ドライヤーで糊を溶かしつつこすりました。
黒い縁取りの赤三角(ドアコック表記)は世田谷車輌のインレタです。
シルバーシート表記は銀河のステッカーより。
地味な所ですが、マイクロの3000系は窓周りのテーパー表現がしっかりしていてとても実感的です。
実車のクハを見ると空気配管らしきシルエットがとても印象的なので、
φ0.2の真鍮線で配管を、短く切った割ピンでコック類を表現してみました。
かなり簡素化していますが、シルエットは案外それっぽいと満足している個所です。
ガラスがきたねえのは見逃してください。
屋根のRの具合とか、窓の大きさとか、何とも言えず国電っぽいけど国電じゃない感じがたまらない妻面。
製品状態ではアーノルドカプラーの逃げとして裾に大きな欠き取りがありますが、
プラ材で埋めて正規の形状に直してあります。
退屈極まりない加工で、できればやりたくない筆頭なのですが、
やはりちゃんとやると妻面も良い表情を見せてくれます。
幌はトレジャーの国電用を加工したものです。
幌枠が何とも作りにくい形をしていて省略してしまったので、
おかしいかもしれないけど全部の妻面に幌を付けてある。
貫通扉はt0.3のプラ板で自作したものに交換。
母線が下りてくる側の妻面。
妻窓をがっつり縦断して敷設されている配管がすごく"西武"を感じますねえ。
製品では窓部分の配管がガラスにモールドされてますが、これを削って
コンパウンドで仕上げるのも手間なので、ジャンクのP無し中間車を買ってきて
配管無し妻用のガラスを流用しています。
ちなみに3本束の配管のうち1本は若干細いのが本来だった記憶。
今回は気付かずに全部φ0.4で作ってしまいました。
相鉄と並んで私鉄では珍しい?PS16系のパンタ。
この2私鉄は私鉄なんだけどどこか国電っぽいかんじがたまらないですよねえ。
私の地元だといかにも私鉄という小田急との対比で相鉄の国電感が際立って、
同じ市内なのにずいぶん違う土地に来たような印象を覚えたものです。
車両以外にも、架線柱が鉄骨主体の小田急に対してコンクリートポールが目立つ相鉄は
そこはかとなく国鉄・JR感があったりね。
話がそれました。
西武のは厳密にはお膝元の工進精工所?のKP-62なるパンタとのことですが、
見る限りはPS16とほぼ同じなので、TOMIXのを使っています。
パンタ台はボナのホワイトメタル製(P-145)ですが、屋根とは別塗りして
先にパンタの脚に差し込んでから接着剤を塗布して屋根に載せてみた。
所沢製の特徴たる脚の多いランボードは適当なパーツが見当たらず、
製品のを若干加工の上、塗り直して使っています。
屋上機器・配管類はかの有名なPole Pole日記 資料室さんを参考とさせていただきました。
パンタスイッチ箱のみ製品のを流用し、避雷器はKATOのE851用、ヒューズは大きいのが
KATOの京急2100用の加工、小さいのがGMの汎用屋上機器加工です。
クーラーはもちろん?KATOのAU75Gです。
今でこそ私鉄の通勤型もいっぱい出しているけど、
西武新101と京急800くらいしかなかった頃の印象が強すぎて
今でもKATOのパーツが私鉄に使えるのが不思議な感じ。
数少ない私鉄ラインナップで西武新101が選ばれたのは、
本社の近くを走っててクーラーが国鉄と共用できるからなのか!?とか勘ぐっていたなあ、子供のころ。
印象的な鉤外しにはインフィニモデルなるところのφ0.1の真鍮線を使っています。
これを作る半年前くらいに、初鹿野氏という凄腕モデラーの115系を見せてもらって、
鉤外しにはこれを使ったと教えてもらって真似したもの。
すごいよねえ。ほっそいよねえ…
素材は優秀だけど使いこなすほうが付いていかなくて、
強度的にはちょっと心もとないかな…
MGは東洋製と日立製があるらしい。
今回のプロトタイプは前者で、ベース製品もそのまま流用できたのは幸いでした。
ボナの車体は製造中ごっこ用になりました。
エバグリのプラ材でキーストンプレート表現をやろうとしたり、
TOMIXのレッドアローから台車を流用したり、色々新しい試みをやりかけていたのですが。
側面部材でリカバリー不能な失敗をやらかしてあえなくお蔵入りとなりました(-_-)
今になって思えば蕨ベースにしたメリットも多かったのでまあ結果オーライです。
蕨はおでこの厚みの感じが良いですね。
80年代前半のファッションってかんじだね。かっこいい。
流麗なサイドビュー。
3000系は特にベージュの塗り分けが映えますね。
すっきりした窓周りを程よく際立たせていて、美しいと思います。
このルックスなのに、一番新しいのは'87年製なんだっけ?
京王3000とかもそうだけど、たまらないよねえ
比較用に旧101系を。
じつは西武はこれが一番好き。かっこいいよねえ。
オデコあたりの塗り分け処理の仕方とか、SUS無塗装のドアで変化を付ける発想とか、センス良すぎでは…?
いつの日か非冷房できっちり作りたいですね。
小田急マニアなのに小田急だけ作って満足!とならないのは、
他私鉄の世界観との対比で小田急の特徴をより深く味わえるから…な気がする今日この頃。
これからも細々と増やせたらと。
411の1次車を作り掛けてたっけね。
以下、おまけ
FS372 マイクロエースの場合
FS372 TOMIXの場合
FS372 KATOの場合
Twitterを始めて今月で丸11年となりましたが、すっかりブログにとって代わってしまった印象です。
ただ、性質上書ききれないことが多いので、思うがままに長文を綴れて
かつ後から見返しやすいブログも、まだまだ有用だと感じます。
長文上等、余談上等、重複上等…な久々のブログ記事に、しばしおつきあいくださいませ。。。
2019年9月竣工 西武3000系3015F
といっても2年近く前の作例を掘り下げよう~というものです。
この2年の間に仕上げが雑だった箇所を一部手直ししましたので、そのあたりにも触れつつ。
プロトタイプは1986年所沢車両工場製の3015F。
デビュー当初の、狭山線における暫定4両仕様ですね。
何かこの仕様に思い入れがあるというよりは、単に3000系が欲しいけど8両はしんどい!という理由からです。
もっと言えば、もともと4両だけ持ってたボナのキットで作ろうとしたら失敗しちゃって、
でも3000系のかっこいい写真いっぱい集めちゃってもう完全に3000系を作る気分になっちゃったから
急遽蕨の完成品加工に変更したという代物。
結果的には蕨のボディがなかなか優秀な出来栄えなのに助けられて満足度の高い作例となりました。
私が幼い頃には既に新2000系がたくさん走っていたはずですが、
それでも「西武」と聞くと湘南スタイルの流れを汲むこの顔が思い浮かびます。
鼻筋は通ってるけどブラックフェイス感もある、実に過渡期的なスタイルですね。
作例と同じツートンカラーが製品として出ましたが、
ライトだけでもボナのP-204に替えてあげるとすごく印象が良くなると思います。
今回は一旦塗装を剥がして再塗装していますが、飾り帯を塗り分ける都合上
ライトは塗装後の取り付けになるので、
ライトを黄色く塗装→リムにシルバーを差す→車体に差し込む→ライトケースの根本へ
薄めた黄色を流し込む…という手順を踏んで、車体と一体っぽく見せています。
作った当初、その仕上げがちょっと雑だったので、今回ブログに載せるにあたり
手直ししてスッキリさせました。
手すりと前面ガラスはいずれもボナの新101系用、
ステッカー類も銀河の新101用ですが、準急とひばりが丘だけ鳳車両のやつを。
厳密には本来3000系の種別幕は文字がもっと離れているそうですが、
どうしても鳳クオリティの幕が貼りたかったので。
キャブインテリアにはφ0.3の洋白線で手すりを追加。
製作当初は左のような雑な仕上げの仕切り板を付けていましたが、
これもきちんともう一回資料を観察して作り直しました。
椅子は折りたたんだ状態を模してt1.0のプラ板を切り抜いたものです。
扉はミラーフィニッシュで金属光沢を出しましたが、
この写真を撮った後、左右にジュラルミンフィニッシュを細く切ったもので
縁取りを表現しました。
最近のロットでは改善されているようですが、
私がベースにした製品はサッシの印刷がとても薄かったので、
ガラス部分をマスキングして艶消しシルバーを塗装しました。
モデルカステンのクラシックシルバーにクールホワイトを混ぜるいつものアルミ色です。
実車は縦桟の質感が周囲と違うので、ミラーフィニッシュで差を付けてみました。
方向幕周りの黒い縁取りはもう少し角張らせるとリアルなので
完成後にも修正を試みましたが、いまいち綺麗にできなかったので見送り。
面倒でもマスキングして吹付したほうが確実と思われます。
車体裾の表記類は製作頓挫したボナキットのインレタより。
専用だけあって表記内容も正しいのですが、インレタが古いことと
技術不足が相まってちょっとお恥ずかしい仕上がり。
一応ドライヤーで糊を溶かしつつこすりました。
黒い縁取りの赤三角(ドアコック表記)は世田谷車輌のインレタです。
シルバーシート表記は銀河のステッカーより。
地味な所ですが、マイクロの3000系は窓周りのテーパー表現がしっかりしていてとても実感的です。
実車のクハを見ると空気配管らしきシルエットがとても印象的なので、
φ0.2の真鍮線で配管を、短く切った割ピンでコック類を表現してみました。
かなり簡素化していますが、シルエットは案外それっぽいと満足している個所です。
ガラスがきたねえのは見逃してください。
屋根のRの具合とか、窓の大きさとか、何とも言えず国電っぽいけど国電じゃない感じがたまらない妻面。
製品状態ではアーノルドカプラーの逃げとして裾に大きな欠き取りがありますが、
プラ材で埋めて正規の形状に直してあります。
退屈極まりない加工で、できればやりたくない筆頭なのですが、
やはりちゃんとやると妻面も良い表情を見せてくれます。
幌はトレジャーの国電用を加工したものです。
幌枠が何とも作りにくい形をしていて省略してしまったので、
おかしいかもしれないけど全部の妻面に幌を付けてある。
貫通扉はt0.3のプラ板で自作したものに交換。
母線が下りてくる側の妻面。
妻窓をがっつり縦断して敷設されている配管がすごく"西武"を感じますねえ。
製品では窓部分の配管がガラスにモールドされてますが、これを削って
コンパウンドで仕上げるのも手間なので、ジャンクのP無し中間車を買ってきて
配管無し妻用のガラスを流用しています。
ちなみに3本束の配管のうち1本は若干細いのが本来だった記憶。
今回は気付かずに全部φ0.4で作ってしまいました。
相鉄と並んで私鉄では珍しい?PS16系のパンタ。
この2私鉄は私鉄なんだけどどこか国電っぽいかんじがたまらないですよねえ。
私の地元だといかにも私鉄という小田急との対比で相鉄の国電感が際立って、
同じ市内なのにずいぶん違う土地に来たような印象を覚えたものです。
車両以外にも、架線柱が鉄骨主体の小田急に対してコンクリートポールが目立つ相鉄は
そこはかとなく国鉄・JR感があったりね。
話がそれました。
西武のは厳密にはお膝元の工進精工所?のKP-62なるパンタとのことですが、
見る限りはPS16とほぼ同じなので、TOMIXのを使っています。
パンタ台はボナのホワイトメタル製(P-145)ですが、屋根とは別塗りして
先にパンタの脚に差し込んでから接着剤を塗布して屋根に載せてみた。
所沢製の特徴たる脚の多いランボードは適当なパーツが見当たらず、
製品のを若干加工の上、塗り直して使っています。
屋上機器・配管類はかの有名なPole Pole日記 資料室さんを参考とさせていただきました。
パンタスイッチ箱のみ製品のを流用し、避雷器はKATOのE851用、ヒューズは大きいのが
KATOの京急2100用の加工、小さいのがGMの汎用屋上機器加工です。
クーラーはもちろん?KATOのAU75Gです。
今でこそ私鉄の通勤型もいっぱい出しているけど、
西武新101と京急800くらいしかなかった頃の印象が強すぎて
今でもKATOのパーツが私鉄に使えるのが不思議な感じ。
数少ない私鉄ラインナップで西武新101が選ばれたのは、
本社の近くを走っててクーラーが国鉄と共用できるからなのか!?とか勘ぐっていたなあ、子供のころ。
印象的な鉤外しにはインフィニモデルなるところのφ0.1の真鍮線を使っています。
これを作る半年前くらいに、初鹿野氏という凄腕モデラーの115系を見せてもらって、
鉤外しにはこれを使ったと教えてもらって真似したもの。
すごいよねえ。ほっそいよねえ…
素材は優秀だけど使いこなすほうが付いていかなくて、
強度的にはちょっと心もとないかな…
MGは東洋製と日立製があるらしい。
今回のプロトタイプは前者で、ベース製品もそのまま流用できたのは幸いでした。
ボナの車体は製造中ごっこ用になりました。
エバグリのプラ材でキーストンプレート表現をやろうとしたり、
TOMIXのレッドアローから台車を流用したり、色々新しい試みをやりかけていたのですが。
側面部材でリカバリー不能な失敗をやらかしてあえなくお蔵入りとなりました(-_-)
今になって思えば蕨ベースにしたメリットも多かったのでまあ結果オーライです。
蕨はおでこの厚みの感じが良いですね。
80年代前半のファッションってかんじだね。かっこいい。
流麗なサイドビュー。
3000系は特にベージュの塗り分けが映えますね。
すっきりした窓周りを程よく際立たせていて、美しいと思います。
このルックスなのに、一番新しいのは'87年製なんだっけ?
京王3000とかもそうだけど、たまらないよねえ
比較用に旧101系を。
じつは西武はこれが一番好き。かっこいいよねえ。
オデコあたりの塗り分け処理の仕方とか、SUS無塗装のドアで変化を付ける発想とか、センス良すぎでは…?
いつの日か非冷房できっちり作りたいですね。
小田急マニアなのに小田急だけ作って満足!とならないのは、
他私鉄の世界観との対比で小田急の特徴をより深く味わえるから…な気がする今日この頃。
これからも細々と増やせたらと。
411の1次車を作り掛けてたっけね。
以下、おまけ
FS372 マイクロエースの場合
FS372 TOMIXの場合
FS372 KATOの場合