小田急中心の模型のブログ

Nゲージで私鉄電車を楽しむブログです。
旧小田急中心の模型のページ(2003~2014)の製作記も再掲載しています。

【山手線】エボ第一陣完成【1964】

2014年03月26日 21時32分19秒 | 省電・国電・E電


昨夏の発売以来ずーっと手を付けたかったエボの第一号が
ようやく完成しました。
ネタはもちろん山手!
5年くらい前からずっと関水の一般型ベースによる製作を
模索していましたが、まさかのGMから決定版発売という
流れを前にすれば、非冷房化くらい朝飯前になろうというものです。
今回は五輪を間近に控えた昭和39年夏、山手線で就役したばかりの
頃の第一号編成8連を最新クオリティで再現しました。
クハ103-1+モハ103-1+モハ102-1+サハ103-1+サハ103-2+モハ103-2+モハ102-2+クハ103-2
という編成で、黄緑色はGMの黄緑6号をストレートに使っています。

下回りが選べるという点もエボの画期的なところですが、
今回は本当に作りたい仕様を最高のクオリティで、というのが
大前提でした。
従って、迷うことなくTOMIXのHGを用いた超デラックス版としました。
今後も色々な仕様の製作を計画していますが、思い入れの度合いに
よってHGを使うか否かをわけて行こうと思います。



前面は非冷房車のルックスを再現するため、
方向幕の位置を0.3mm外側にずらす加工がハイライトです。
手すりやルーバー類はいずれもボナのエボ専用品を用いました。
後者は仕上げ段階でスミ入れを行なうと仕上がりが引き立ちます。
KE-70ジャンパ栓はαモデルのに変えましたが、
締め付け腕の部分が取れてしまったので、今後補修予定です。

就役時、編成札は恐らく51だったと思われるため、
丸ノ内線の車番ステッカーを切り継いで作りました。
運客の仕切りは検討の結果イチからプラ板で作りました。



何度見ても、よくぞ、と感動する仕上がりです。
細部にわたるまで「楽にキレイに」なるように考え抜かれた構成でもあり、
開発に関わった方々には惜しみない拍手を送りたくなります。
これほどの出来にもかかわらず比較的廉価でもあるため、
このキットが広く普及する事を願ってやみません。

話が飛躍しました。
就役当時の特徴として、ATS-B車上子が旧型タイプ(胴受け中央に1個だけ付く)
なので、プラ材を加工して再現しました。
1965年夏の写真では新型タイプ(胴受け左右に1個ずつ)になっているため、
山手の103においては比較的短命だった模様です。
空気配管類のコックには色を差してありますが、これも就役当時は
真ん中に赤は塗られず、白と黄のみなのを再現してあります。




大きな前面窓からよく見える運転台は、プラ材や真鍮線で作り込みました。
乗務員扉の窓ガラスは、この角度で見たときに極力目立たぬよう
「のりしろ」の部分が極小になるよう設計されています。
こうした細かな配慮が随所に見られるのが、このキットの素晴らしいところです。



クハの特徴である手ブレーキは、ボナの手すりに入っていた
エッチングパーツを貼り、ロッドも真鍮線で再現しました。



TOMIXの下回りを使うと、この細密感がデフォなのが素晴らしい。
中古でもちょこちょこ見かけるので、うまくいけば案外安く買えます。

所属は東イケ。
最初北イケ、と思っていたんですが、就役当時はまだ東京3局分離前なんですね。
従って東京鉄道管理局-池袋電車区というわけです。
今回はわけあってややこしいことをしていますが、
くろま屋の所属表記シリーズに東イケそのものズバリがラインナップされて
いるので、これを使うのが間違いないと思われます。



量産車第一号!
しかも阪和線で2011年まで現役だったというw
確か解体はされてないんだったような?

車番は下回りを使ったTOMIXのセットのものを
使いましたが、微妙に転写しづらかったので
(ベースなし版を使用したので尚更)
GMの専用インレタを使ったほうが良いかもしれません。



妻。
キャンバス押さえはヒナ君の真似をして、
トレジャーの通勤型用を貼り付けてあります。
元モールドはやたらに控えめなので、俄然かっこよくなりますよ。
但しモハ103の配管が干渉するため、これを引き直さなければならなくなるw

形式や重量表記はくろま屋のインレタ。
この大きさでも読めるのが凄い!
今回は新車として納入直後を想定している為、
まだ検査は通ってないんじゃね?→ということで検査表記は転写しませんでした。

銘板はキッチンのエッチングを貼ってあります。
さすがにこれは再現の限界を超えていますが、
可能な範囲で日本国有鉄道を模した文字多めが上、
車両メーカー(日車)を模した文字少なめが下となるようにしました。

貫通扉の淡緑はGMの専用塗料セットの特色です。
クレオスの畳色でも良かったのですが、使ってみたかったので。
乗務員室のなかも同じ色で塗ってあります。



グロベンはメリハリを付けるためにエナメルのスミ入れ用塗料(黒)で
スミ入れをしました。
また、雨樋の上面は予めクレオスの灰色9号(GMのよりニュートラルな
色調でオススメ)で塗っておき、これをマスキングしてから黄緑を塗ることで
実車のゴム表現を再現しました。



我が家初の、読める床下表記!
模型作り始めて17年、なんだか行き着くところまで行き着いたようなきがします。
使ったのは富士川車両の103系用インレタです。

この角度で見ると、両開き扉の戸当たりゴムへの色差し効果がわかりますね。
今回は原液のエナメル(スカイグレイ)を面相筆で差したあと、
エナメル溶剤を染み込ませた綿棒で表面をなぞって凹面にだけグレイが残る
ようにしました。
原液を使うことで、余計なところまで流れ込むリスクが減るためお勧めです。

また、はめ込みガラスのHゴム断面にも同じ塗料を塗ってあります。
これは車体とHゴムの僅かな隙間からガラスパーツの断面が反射するのを
防ぐためで、非常に手間がかかりますが効果は抜群です。



モハ103のパンタ周り。
今回はこれまたヒナ君の真似をして、屋根にかかる部分の配管も
妻面側から一体で作っておき、車体と屋根を別塗りしたあとドッキング→
屋根部分の配管をリード線で固定→配管塗装という工法を採りました。

塗装作業が格段に効率的になるほか、前述の雨樋上面の塗り分けを
やるにも好都合なので、思い切ってやってみた次第。
この車の場合、塗装後固定となるのは母線と空気作用管だけなので、
思ったより簡単でした。
母線はφ0.3mm、その他はφ0.2mmにて製作してあります。



角度を変えてもう一枚。
国電をやる上で避けては通れない鍵外しは、何となく自分なりに
作りやすい方法を見つけました。なんとも説明しにくいのが玉にキズ。
一ついえるのは、ロッド部分に真鍮管をはめて、碍子を再現すると
かっこいいですよーということ。
や、これも真似なんだけどねw



実は妻は手を抜いてHゴムの断面塗りを省略しちゃったのですが、
やっぱ目立ちますな。
気が向いたら幌も付けたいところ。



読める床下表記、モハ103バージョン。
ふふふ。



断流器はGMのOER8000用がいい、と聞いてはいたのだが、
億劫でそのままにしてしまった。モールドがちょっと繊細すぎるのね。



この前の飲み会でも話題になった、大事なディテールw
主抵抗器の吸気口に張り付いてる新聞紙です。
灰色が付いたマスキングテープを小さく切って
くしゃくしゃにして、それっぽく付けたもの。
案外それっぽいでしょw



モハ102。
パンタはないがステップは付く。
小田急の感覚で全部三角手すりにしかけて焦ったw
国電は使い分けるようです。



モハ102-1に動力を組み込みました。
TOMIXも非冷房は非冷房でちゃんとした床下機器を起こしているので
何もいじるところはないのですが、なんでモハ102なのかなとは思う。
機器の多いモハ103のほうがモーターカバーが目立たないんじゃないのかなって。

たぶんメンテでひっくり返す機会が多々想定されるから、
パンタのつくモハ103は避けたってところなんじゃないかと思うんだけど、
ひっくり返しただけでパンタ壊すような人はそもそもHGの肝である
ステップやら空気配管なんかのほうを先に壊すんじゃないのかって気はする。
何が言いたいのかというと、HGならそれ相応の扱いを大前提にしても
いいのではということ。



動力なしのほうはこんな感じ。すかすかでしょ?
MG起動スイッチの○危マークは登場当時付いてたのかわかんないので見送り。



今回は如何せん写真が多いので、
ここらで箸休めの車内写真。

ガラス越しになるのを想定して、ロングシートは
やや鮮やかなスージーブルーを使ってみた。
床材はタミヤのスーパーサーフェイサーそのままの色。



サハ。
付随車でも見所があって重厚感もある点は、HG様様といったところ。
以前あるメーカーの設計担当の方が、サハ一両でも
見応えがあるモノを作りたい的なお話をされていたのを思い出す。
私としては全力で頷きたい考え方です。模型ですものね。



サハの形式表記がなかったので、
実はモハ用でお茶を濁してる。
すんません、自分には甘くて。



雨樋上面のグレイ塗装の効果を見る。



元1。
配管表現の素晴らしさがわかる角度でもある。
こうしてみていると、さながらエボと「かぶった」ように見えた
TOMIXのHGも、最高の下回りがキットと同時に提供された、と思えてくる。



ケンを競う国電(by交通公社)
1965~1969の東京駅では4色全てが見られたと思われ、
非常に憧れが募ります。

TOMIXも単体で見れば素晴らしいのだけど、
並べると全体のカッチリ感とか似てる感はエボに軍配が上がります。
TOMIXは尾灯が高く見えるのが残念。



一部201ながら、4色並び。キレイ!
どういう経緯でこの色たちに決まったのか知りませんが、
よく考え付いたなあと思う綺麗な色ばかりです。

京浜の103は今回と同構成にてデラックス版を製作予定ですが、
朱色と黄色は101系が欲しくなりますね。
ついでに301も欲しいw




ここから山手線にちなんで、
過去の作品やら手持ちの車との競演をお送りします。
技術的なお話は終了w

まずは品川。



五反田(7260Fじゃないのは許してw)



恵比寿



渋谷



ニコニコ動画(原宿)



ヨヨーギ



しーんじゅくーはー豪雨ー♪



突き刺ーす12月とー



伊勢丹の息が合わさるー衝突地点ー



あなたを思い出す体感温度♪



てつわーんーアトォムー♪



埼玉



パンダ



ゆーらくちょぉで~逢い~ましょう~♪
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OER1600完成・・・鉄コレで作った場合。

2014年03月25日 20時48分42秒 | 小田急中型車(ABF車)


鉄コレをベースにディテール修正を加えた1600形です。
粗い部分が多くかなり不満が残りますが、
とりあえず形になりました。
主な加工点は下記の通り。

1.クハの前面妻面の雨樋を円弧状に
2.ディテールアップ
3.クハの台車製作(MD-5A:後述)

実車はデハとクハで全長が異なる(クハのほうが長い)のですが、
鉄コレ版はあっさりとまとめるつもりだったため、妥協しました。
デハのリベットも、当初はレタリベットで頑張りかけましたが、
結局こだわり版はキッチンで作ったほうが総合的に見て得策と判断。
従って現状ではさながら全溶接車体の様相を呈しています。

プロトタイプは昭和39年ごろの1601×2で、
前年くらいにツートン化されました。
デハは昭和17年デビューの郊外私鉄型を昭和33~34年に近代化改造したもの、
クハは同年に木造客車の台枠利用にて作られた車を、昭和33年に
丸ごと新造車体に載せ変えたものです(旧車体は碑文谷で改造し上田丸子へ流れました)
クハ1651は更新から間もなくMD-5なる試作台車を
空気バネ化したMD-5Aに履き替え、恐らく晩年までそのままだった模様です。




前面拡大。
今回は貫通扉がつるつるの近江をベースに工作しているため、
行灯方向幕はCPのFM用をやや薄く削って付けています。
鉄コレオリジナルの小田急は行灯がやや薄すぎるように見える為、
リアルさを求める向きにはオススメの構成(但し台車は別途手配の必要有)

クハの円弧状の雨樋はこの部分のみプラ材で付け直しています。
手すりは2両とも大型ですが、ヨコの棒の伸びる位置に特徴があります。
また、1654以降のいわゆる昭和28年増備分はHE等に似た小型タイプの模様です。
運転台側に丸急板のコスレ跡が付くのはこの時代のお約束。




クハ全体像。
デハに比べるとなんとなくバランスの悪いルックスが印象的な車です。
この角度だと、乗務員扉周りの加工成果もわかります。
デハに比べて天地が大きい扉の上にヘッダーが回りこむのがクハの特徴です。



1651の特徴たるMD-5Aはベースの近江が履いていたTR-23?から
不要部分を削除の上、FS356の揺れ枕を移植して再現しました。
あくまでも簡易的な作りながら、長い軸距による存在感は中々のものです。
昔TR50でお茶を濁した事がありましたが、あれとはまるで異なります。



但しその長い軸距のおかげでオーバーハングが極端に短くなるので、
ボデーマウントTNの取り付けには一考を要しました。
ケーシングがほぼ機能しなくなるので、連結器本体に真鍮線によるピンを串刺しし、
先端を曲げた上でゴム系接着剤の補強をしてあります。



クハの話ばかりになりましたが、デハも一応配管を引きなおしています。
前回製作記事にて触れたとおり、1600の基本配置とはかなり異なると思われ、
母線がかなり後方まで延びているのは確かです。
あまり鮮明な写真がないので、めんどくさいのが嫌な人は
1601×2は避けたほうが無難かもしれません。
てか避雷器付けてないやw



概ね昭和30年代前半に更新された方々。
Hゴムを多用したスタイリングが時代ですね。
ちなみに、デニが赤くなったころ(しかも当初は帯なし)には
経堂の教習車を除いてツートン自体が消滅しているはずなので、
この3色並びはなかったはずです。
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【Diamond】東急7200完成編【Cut】

2014年03月18日 21時33分04秒 | 東京急行


今更ながら完成編。
8607Fの完成編にて触れたとおり、これは車体塗装に
ガイアのライトステンレスシルバーを使ってあります。
明るさはいい感じなのですが、微妙に粒子が粗い印象。
ガイア純正の薄め液を使っていないので、
そのあたりの兼ね合いで仕上がりが変わる可能性はありますが・・・。

前回以降の進展は、下回りや運転台周りの仕上げでしょうか。
インテリアは例によってプラ材加工ですが、
サンバイザーのアームは通常の洋白線などでは太すぎるため、
普段配管留めに使っているリード線を真っ直ぐに伸ばした物を用いました。



デハ7203は彩りを添える意味で快速にしました。
左裾のKE-70らしきジャンパ栓はαのを使ったんだったかと・・・。
その他、胴受けをプラ細工にて実車に倣った形にしてあります。

クハをつくし野行きにしたいところです。



かっこいい角度でもう一枚。
排障器の前に付くATS受電器は、洋白エッチングのランナーと
トレジャーのATS-Bを組み合わせて作ったものですが、
8607で用いた銀河の営団用受電器で事足りる事が判明しました。



クロポ純正の非冷房配管を貼ってあった部分は、
前回記事でも触れたとおり真鍮線で全部作り直しました。
パンタ台周りをはじめ、カッチリした丁寧感を追求した作りです。
ヒューズ箱の側面は明るい茶色に見えたので、クリアオレンジを差してみました。



クハ7503の床下。
キットに入っている床板(京王5000用のもの)は使わず、
エコノミーキットの8500系用を切り継いで使っています。
どの道ロングシートの配置を直すのならば、車内表現のない
床板のほうが好都合だったためです。

その他、実車写真で印象的だった床下配管を一部表現してみました。



効果のほどはご覧の通り。



反対側。
デハはATS受電器を台車取り付けとしましたが、
クハはP-3台車枠の構造上床板取り付けとしています。



妻板。
ロングシートはプラ板細工です。



最近IMONでこんなパーツを見つけました。
よく出来ているので、今後はこれを使おうと思います。



私鉄電車3題。
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【すずかけ台】T.K.K8500完成!【大井町】

2014年03月05日 23時08分10秒 | 東京急行


長年の懸案だったTKK8500が、ついに完成しました。
プロトタイプは8607F(現在ジャカルタにて活躍中!)の4連で、
S50年3月~S51年3月までの1年間のみ見られた8607+8707+8907+8507という変則編成です。
当時は無線アンテナが台座のみな事も特徴です。

当初はフルカラーLEDの8616F10連で計画していましたが、5年ほど前に
組み終えていた車体は粗が目立つ為使う気になれず、
登場時4連に計画縮小する代わりに全車新規に組み立てました。

ベースは言わずもがなのGM板キットですが、
オデコが狭く微妙に似ていない純正前面は使わず、
数年前のJNMAにて頒布されていたガレージメーカーの
エッチング前面を用いています。
前面をお譲り頂いたK氏に感謝m(__)m



前面にはエッチングによる手すり類の浮き出し表現がありましたが、
いずれも電動工具にて削り、2000番まで順次ペーパー掛けの後
穴開け→別体化しました。
新規に植えた手すり類はいずれもトレジャーの8500系用です。
運転台側の裾にも足掛けが付くのがポイントです。

ライトは定番の銀河N-017ですが、ロットによる差なのか
フチがカミソリのように薄い物が見受けられたため、
適宜ヤスリをかけて絶妙な厚みのフチになるよう調整しています。
この電車に限って言えば、このフチが薄いとどうも貧相な表情になるように思います。

ガラスはクロポのアクリル削り出しガラス、
胴受け下のATS受電器は銀河の営団用を流用しました。
幕は本当は下り方をすずかけ台としたいところですが、
市販のにないので仮に鷺沼としてあります。



帯は、予めフィニッシャーズのプライマーとMr.のクールホワイトを下塗りの後、
Mr.のシャインレッドをストレートに使っています。
目の覚めるような鮮やかさが気持ち良い。
ジャカルタ仕様にもオススメ?w



銀は迷いました。
実車を見る限り、定番のスーパーステンレスでは暗すぎるように思えたのです。
当然見る光線具合によって変わりますが、基本的にあれよりは
周りの光を反射して明るく見えるシーンが多いように思いました。



実車の外板表面を拡大。
ヘアライン仕上げというのでしょうか。
細かい模様がたくさん入っており、これが反射して明るく見える要因と思われます。

従って、ある程度反射して明るく見える塗料を選定した結果、
今回はガイアの鉄道模型用ステンレスシルバーを用いました。
7200系に使ったライトステンレスシルバーの粒子が粗かったので
そこが気がかりでしたが、思ったよりは目の細かい銀が出せたと思います。



ついでに実車の前面ディテールを観察してみましょう。
よく指摘される、前面帯部分の出っ張りは、Nで再現するほど厚くないように見えます。
従って、今回は塗り分けのみで済ませました。

隅のステップは車体中心側に向かって広がった独特の形をしています。
トレジャーのステップはこれも忠実に再現しているようです。



こうして白い紙にのせるととても明るく見えますね。
台車は8500系初期車用のやや角張ったシルエットを再現すべく、
鉄コレの長野電鉄8500より流用しました。
カタチそのものもさることながら、車輪の露出具合が減ること、
ボルスタアンカーの立体感が増した事は中々良い印象になったと思います。

先頭台車にはプラ材加工による排障器を付けています。

車番や号車札はGM板キットに付属のステッカー、
ドアステッカーはくろま屋の私鉄用です。



東急マークはCPの7200系に入ってたインレタを使いました。
本当は表記類全般に関してトレジャーのを使いたかったのですが、
車番の継ぎ接ぎ(7200用車番しかないので当然全車必要)がどうしても
上手く行かず車番はステッカー、東急マークも簡易版にて済ませてしまいました。



ドアレールは例によってアルミ箔ステッカーですが、
今回は仕上がりの均一化を目指して、ご覧のような工法を採りました。
すなわち、クツズリからの高さが一定になるようマスキングテープによる
ジグを用いたわけです。



パンタ周りの配管は一応真鍮線で引き直しました。
しかし如何せん経験が浅いので、これだけの配管を引くのにも非常に苦労しました。
ヒューズとパンタに引き込む部分はリード線です。

パンタはPT4212-Sの下半分と、PS17の上半分を組み合わせたもので、
集電舟の端部が棒状になるのが特徴です。



8700(中間M)は貫通扉付き、8500(すずかけ台方Mc)は扉無しとなります。
前面同様Hゴムは灰色だった模様なので、配管共々
エナメルのスカイグレイで色差ししました。

銘板類は前述のトレジャー7200用ですが、特に検査表記に関しては
納得のいく出来ではなく、折を見てアルミ箔ステッカーを用いた改良を
しようと思っています。



見ての通り、プレート部分を使わず、直に転写してあるのです。
理由はもちろん小さすぎてプレートとズレなく転写する事が出来なかった為、です。
アルミ箔ステッカーならば、予め転写した上で周りを切り取り、
ステッカーごと貼る手法にて対処できるのではないか、と考えています。

わかっているのに何故やらないのか、とも思いますが、
一旦完成させる、というのもモチベーションの維持には必要だと思ったからです。




サハ8907の大井町方妻面は営団IRアンテナとハシゴが付いています。
実車の登場時にどうだったのかが今ひとつハッキリしないのですが、
もとより地下鉄直通用として用意された電車なので、
IRもついていたものと推測した次第。

車内床材はMr.の310番とクールホワイトを半々で混ぜたベージュ塗りです。



クーラーは板キット純正のものは使わず、
一回り小さめな後年の金型のものを使いました。
8590系の前面と一緒に成型されているもので、恐らく8090系キットに
封入されているパーツかと思われます。

ただし、8500系ならば軽量車に使うべきカタチをしたもの
(側面通風口のヨコに凹みがあるタイプ)なので、この凹みを
全て光硬化パテにて埋めて、非軽量車用の初期タイプに改造しています。

塗装後、側面通風口には富士川のメッシュステッカーを貼りました。
これはクーラーの形式別に予め通風口の大きさに切れ込みが入った
ステッカーで、非常に手軽かつリアルな仕上がりがミソです。



床下機器は基本的にGMの軽量車用を流用しています。
碍子への白差しはオヤクソクです。
ガラスは往年のおじ様方のポマードによる汚損を
再現しました(嘘)
指紋くらい拭きましょう。。(--;)



断流器は真っ赤に塗られた写真を見つけたので、
白で下塗りの上、前面帯と同じシャインレッドで。



例によって運転台のなかも作り込んでみました。
助手席側の壁際には乗務員用のカバンを立てかけてみましたが、
殆ど見えませんね。



運転室と客室の仕切りにはガラスを入れて、乗務員室のレタリングを施しました。

なお、ギラつく幌枠の表現は、黒を混ぜた暗い銀の塗料を差すことで
それらしく見せています。



S40年代、S50年代、S60年代の東急のスターたち。
どんどん車体が大きくなっていくのがわかります。



いずれもエコノミーキット。
30年くらい前の金型によるものです。
手を加えればまだまだ頑張れる!



さりげなく完成している7200系
については追ってまたご紹介します。



デザイン案と、完成形。



Mcコレクション!
パーツの密度による独特のカタマリ感が魅力的です。



中央林間開業時のポスターへのオマージュ。



往年の東急車輛のデザイナーに敬意を込めて。。。

以下、予告編。



メトロ8000はGMのデカールにて車番変更し、
ヌルヌルLCD(正式名称はセサミクロだそうな)装備の
最新仕様に改装を計画中。



8090系は床下が違うようなので、
実車観察の上機器を配置中。



先行して先頭車の改装が進んでいます。
全盛期にはヘッドライトが点いていないシーンのほうが多いので、
ライトユニットは撤去の上、運転台の作り込みを計画中です。
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西武のセメント列車

2014年03月01日 20時52分59秒 | 西武鉄道


旧101が発売されたときに中古で買ったセメント列車も、
ゆるゆると進めて一応味付け完了へ。
カスレのタッチアップやら色差しの後、
重厚感を持たせる意味で全体をつや消しクリアでコートしてます。
屋上と床下は電車と同じ青系の灰色です。




避雷器が円筒形なのは比較的初期?



前面窓のデフロスタはモールドがありますが、
これを強調する為にガレージのワイパーにオマケで入ってた
エッチングパーツを裏から添えてあります。
幸い寸法は近似。



タキ。
貨車など普段触れないだけに、実車写真を見よう見まねで色差し・ウェザリングしました。
その道に詳しい人が見たらなんじゃこりゃかもしれん。



テキ。
書類上は別メーカーながら実際の製造は所沢だったんだっけか。




ワフ。
元は黒なんですが、登場時に塗られていたというブルー塗装にどうにも惹かれるものがあり、
塗ってしまいました。
蕨は機関車共々登場時仕様と銘打ってこの色のを発売してたと思う。

単にバラして塗るだけではナンなので、浮かせられるステップ類は一通り別体化した。
それより大事なレタリングは、西武社紋がE851の余り(だから銀になっちゃったけど)
その他は罫線を継ぎ接ぎという力技・・・。
よって、あんまキレイじゃないっす。
西武の書体も角張りすぎてて、むしろ西武百貨店の書体を想わせる。



妻も一部手すり追加。
後部標識板は多分片側畳んでないとおかしいけど、
このトイライクな仕上がり感がヤミツキで、両側とも開いた状態にしてある。
色も敢えてドギツイ赤にして、一層おもちゃ臭くしてみた。
青塗りのこの車の魅力はずばりおもちゃっぽさなんだろうなと思って。




Hゴムは灰色だったら陰の中に浮き出てキレイだろうなーとか思ったけれど、
同年代の西武緩急車はいずれも黒Hゴムなので、おとなしく従った。



鮮やかさを競う車たち。
あとはレッドアローが加わればS44年西武の新車トリオ+αが揃うね!
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