小田急中心の模型のブログ

Nゲージで私鉄電車を楽しむブログです。
旧小田急中心の模型のページ(2003~2014)の製作記も再掲載しています。

かっこいいTKK8000がほしい。 その1

2020年01月29日 20時59分54秒 | 東京急行
2020年になりました。
本年もよろしくお願いいたします。

新年の一作目は何にしようか・・・?ずいぶん考えました。
昨年買ったイエローの阪和もいいし、ジュラ電も作りたいナ・・・と思いましたが、
これらはその車が欲しいという気持ち以上に、キットに対する好奇心が強い。
すなわち「作ってみたい車」です。
対して、妥協できない→作るのは気が重いが、一生のうちに必ずモノにしたい、
納得のいく出来栄えで手に入れたい車も年に1作くらいはやりたいと思いました。
いろいろ思案する中で出てきたのが、TKK8000。
4年ほど前にガレージマニアの素材を中古で入手したものの、
若干天地寸法が不足気味(屋根をコンバートするGMキット準拠?)なのを
うまく解決する術が浮かばず保留になっていました。
ある日唐突に思い付いた方法を試したところ、何とかなりそうなので、
まずは一番の山である前面からとりかかることにしました。


長い前置きでしたが、ガレマニの顔はこんな感じ。
このまま使う可能性も微レ存ながら、若干つぶれ気味の顔に見えなくもない。
GMキットの顔を加工する、切妻だからいっそのことプラ板でスクラッチなどを
検討していましたが・・・


鉄コレの顔が案外悪くない。
はめ込みガラスのクリアランスがやや緩めなことを修正すれば
化けそうなので、ひとまず1両試作してみたところあっさりできてしまった。
それではということで反対側の先頭はつぶさに工程を撮りながら作ってみることに。
日頃なら飛ばし飛ばし説明するレベルの工程まで掘り下げてご紹介してみたいと思います。


とりあえずモールドを削りますが、
いきなり深剃りするのは無用な傷をつけるもとなので、
薄く薄く削ぐように進めると○
じれったくてやってられない(結果を急ぎたくなる)時はたぶん疲れているので、
無理してやらないことにしています(だからなかなか進まない)


ひととおりモールドを削ったら、
行き先表示窓を開口する下準備をおこないます。
ちょうど開口したい部分に天井板があるので、まずはこれを撤去します。
レール方向にカッターで何度か切れ込みを入れます。


裏から見て白い筋が見えてくるくらいまでで大丈夫です。


ご覧のような角度でニッパーを入れると切れ込みのラインで勝手に割れてくれます。
肉厚があるので、カッターだけだとなかなか大変→完成後にさして影響しない箇所は
こんな感じでさくさく進めます。


外板部分もけっこう肉厚があるので、
そのまま小さな表示窓の形に穴あけするのが大変です。
まずはリューターで薄くしていきます。
気を付けないとあらぬところにビットが当たり、使い物にならなくなるので
工具と車体双方をしっかり保持します。


リューターだけで完全に仕上げようとせず、
目標の2/3くらいまで来たらカッターに交代。
ご覧のような角度で薄く薄く削いでいきます。


エッジを出す時にはこの角度で刃を入れます。


こんな感じに仕上げておくと、
のちのちステッカーを貼ったプラ板で裏打ちするときにラクです。


説明の都合上前後しますが、表示窓にはこんな感じで
ドリルで穴を開けて・・・


つないで角穴に仕上げます。
薄いプラ板ならいざ知らず、t0.3を超えたくらいからは
極力最後の仕上げまでカッターに頼らない工法を採ったほうがラクです。


お次は前面窓です。
今回はHゴムをプラ材で作り直しますが、
そもそも窓の開口部がやや大きめなので、
一旦埋め込んでからHゴムを付け直したいと思います。
窓埋めに用いるのはタミヤのt0.5プラ板。

まずは開口部の天地ピッタリに切り出して、
こんな感じに手を放しても落ちないくらいの加減に調整します。


横の寸法は5.2mmくらいなので、カッターの刃先で印をつけて・・・


プラ板と定規の上辺をしっかり合わせて垂直を出しつつ、切っていきます。


一番左の辺はカッターの刃がやや内側に倒れすぎ、
真ん中が理想的な刃の入り方です。

片割れは右のような状態になりますので、
きちんと垂直になるよう一度切ってから使います。


横もピッタリになりました。


隅にRを付ける時は、まずカッターで角を取ります。
これをヤスリでさらに丸く仕上げていくので、
最初の面取りはあくまでも控えめにしておきます。


いま切り出したプラ板は、あくまでも一度窓埋めをするためなので、
外板とツライチ~気持ち出っ張るくらいの塩梅ではめ込みます。
裏からMr.セメントSP(速乾タイプ)を流し込み、
おじさんの息をふーっと吹きかけて乾かしたら液状瞬着で補強します。
瞬着硬化促進スプレーで固めて、さっさと次の工程に移ります。


両側ともはめ込んだら、ドリルで穴を開け、カッターで繋ぎます。
これも貫通するまでカッターの刃を入れる必要はありません。
前述の天井板と同様、裏に白い筋が浮かぶくらいまで切れ込みを入れたら・・・


ピンセットでひねると穴が開きます。


カッターで多少整えますが、この段階ではまだラフです。
Hゴムを上から接着した後、細かく整えていきます。

ちょっとわかりにくいのですが、はめ込んだプラ板の周囲に
微妙な隙間が見えます。
これはハメコミの精度もさることながら、ボディ側の
肉厚方向に若干のテーパーがかかっている(抜き勾配)せいなのでは
ないかと思います。
プラ板を少し出っ張り気味にはめ込んで、真ん中を抜けば
いきなりHゴムを構築できるのにわざわざ一度埋め込むのは、
このテーパーによってHゴム周囲にスキマが出来るのを改良するためです。
黒Hゴムだったり車体の色が濃いならともかく、
今回はシルバーの地に白Hゴムなので、手を抜かずにいきます。


はめ込んだプラ板の周囲にガイアの瞬着カラーパテを塗布します。
何色でもいいのですが、地の色を問わず埋めたところがわかりやすいので黒を愛用しています。


やや話が脱線しますが、
実車の形式図を見ると、基準面間=おそらくコルゲートなどの出っ張りを除いた左右の外板同士の間が
2760mmとのこと。
150で割ると18.4mmとなり、測ってみるとガレマニの前面・妻板はほぼスケール通りでした。
従って今回、妻板はそのまま使うことにしましたが、
比べてみると鉄コレはやや細身なので、幅を揃えるために前面左右にt0.1のプラペーパーを接着します。


左右の拡幅部分にもカラーパテを盛り、先ほどの窓周りとまとめて紙やすりを当てることにしました。
使うのはウェーブのスティック紙やすり#400で、ハードとソフトがあります。
個人的にはソフトタイプが使いやすいです。
カラーパテが削れて平滑になったら、同じシリーズの#600→#1000と続け、表面を整えておきます。
今回は横着してしまいましたが、できれば#800を挟んだほうが良いかも。


黒くなっているところがカラーパテ。
切削性が良いうえに埋めたところが一目瞭然なのでとても便利です。

貫通扉はそのままでもNGではありませんが、
ガラスのクリアランスが緩いのは同じなので、今回はくり抜いてしまいます。
これまで同様ドリル穴を開けて、繋ぎます。


くり抜いた図。
画像の状態ではまだ縦の辺に銀の塗膜が見えて、もうちょっと削ったほうが良いとわかります。
今回のように白い樹脂で成型されている場合、透けてしまって削れ具合がわかりにくいので、
塗装を剥がさずに作業するとラクです。


削りすぎないように注意しつつ、先細りの金ヤスリで仕上げていきます。
この手の「辺」を削るようなケースに平ヤスリは不適で、左右ばかりが削れて
真ん中が残りがちなように思います。
時間はかかりますが、先細りタイプで少しずつ削ると作業しやすいです。

なお、ほとんど触れてませんでしたが、
オデコの急行灯と腰の尾灯は予め虫ピンでマーキング(ポンチ)しておき、
前照灯の拡大共々ドリルで穴を開けてあります。


貫通扉はトレジャータウンのTTP213-01(7200系用手すりセット)に含まれるものを使います。


ただし、窓上を少し詰める必要があります。
ここでもやはり先細りのヤスリで垂直と平行に注意しつつ削り込んでいきます。
幌枠が角ばっている1次車ならば右の状態でOKですが、
今回は個人的な好みで2次車にするので上の角も丸く削りました。

実車の前面は、左右の窓は外板に直接Hゴムがはめ込まれている(すなわち外板より出っ張っている)のに対し、
貫通扉はプレスされた凹みの中にHゴムがはめ込まれています。
市販完成品のはめ込みガラスではとかく見逃されがちな部分・・・というか量産上追いきれない部分なのでしょうが、
せっかく手作りするならパーフェクトを目指すのも楽しいと思います。
2018年に作ったOER5000では窓埋めのプラ板を少し引っ込ませてはめ込み、
外板とツライチになるようプラペーパーを貼り重ねて中を抜きましたが、
今回は運よく流用できるパーツがあり、ラクをしました。


はめ込んでみた図。
まだ接着しないのでラフですが、それ以上に気になるのが
扉をくり抜くときに、上辺が若干斜めに削れていたこと。
さっそく修正します。


カラーパテ大活躍。
エッジを出す時は、大まかに盛ってから先に平面を出して、そのあと先細りの棒ヤスリでエッジを出すとやりやすいです。


無事修正完了。

Hゴムはタミヤのt0.2プラペーパーより。
貫通扉のHゴムと天地が揃うよう、若干元の位置より下に寄せて付けました。


隅のRは念入りに調整します。
カッターで控えめに角を落とし、先細りの棒ヤスリで修正しますが、
今回はちょっとRが緩めだったようです。実車は案外角張っています。


ドリルで穴開け→繋いで角穴


丸い棒ヤスリで先に隅のRを付けて、それを先細りの棒ヤスリで繋いでいく・・・という流れです。
先に隅、あとから辺とすることで隅の削り過ぎを防げます。
画像の状態はまだ若干削り不足。もうちょっと細く削り込みます。


だいぶ画像が多くなってきたので次の工程。
行き先表示窓はすでに穴が開いているので、
上からt0.2のプラペーパーでHゴムを設けます。

さっき明けた穴はかなりラフなので、
マスキングテープでガイドを設けて、そこに収まるようにHゴムを配置します。


ドリルで穴を開けて繋げます(n回目)


若干失敗気味。このあとめちゃくちゃ修正したけど、
微妙に納得いってないので付け直すかも。


・・・という流れで顔が出来ました。
ディテールを仮付けした図。
左の前面が今回工程画像を撮影したものです。
窓下のリブはt0.2のプラペーパーを細く切り、
左右の端部は厚み方向を斜めに削りました。

幌枠はクロポのTKK7200用パーツセットより、
急行灯・尾灯はトレジャーのTTP213-01(TKK7200手すりセット)です。
前照灯はトレジャーのTTP161-61です。
1次車のやや厳つい顔つきに対し、2次車以降のやや柔和な表情は
幌枠上部のRもさることながら、この前照灯の変更によるところが大きいのではないかと思います。
今回は8011F~8019Fのいずれかを作る予定です。
無線アンテナが送信・受信用に2個ついた姿がやりたいので、S48年ごろの時代設定になるのかな?
たぶん続く・・・
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【Diamond】東急7200完成編【Cut】

2014年03月18日 21時33分04秒 | 東京急行


今更ながら完成編。
8607Fの完成編にて触れたとおり、これは車体塗装に
ガイアのライトステンレスシルバーを使ってあります。
明るさはいい感じなのですが、微妙に粒子が粗い印象。
ガイア純正の薄め液を使っていないので、
そのあたりの兼ね合いで仕上がりが変わる可能性はありますが・・・。

前回以降の進展は、下回りや運転台周りの仕上げでしょうか。
インテリアは例によってプラ材加工ですが、
サンバイザーのアームは通常の洋白線などでは太すぎるため、
普段配管留めに使っているリード線を真っ直ぐに伸ばした物を用いました。



デハ7203は彩りを添える意味で快速にしました。
左裾のKE-70らしきジャンパ栓はαのを使ったんだったかと・・・。
その他、胴受けをプラ細工にて実車に倣った形にしてあります。

クハをつくし野行きにしたいところです。



かっこいい角度でもう一枚。
排障器の前に付くATS受電器は、洋白エッチングのランナーと
トレジャーのATS-Bを組み合わせて作ったものですが、
8607で用いた銀河の営団用受電器で事足りる事が判明しました。



クロポ純正の非冷房配管を貼ってあった部分は、
前回記事でも触れたとおり真鍮線で全部作り直しました。
パンタ台周りをはじめ、カッチリした丁寧感を追求した作りです。
ヒューズ箱の側面は明るい茶色に見えたので、クリアオレンジを差してみました。



クハ7503の床下。
キットに入っている床板(京王5000用のもの)は使わず、
エコノミーキットの8500系用を切り継いで使っています。
どの道ロングシートの配置を直すのならば、車内表現のない
床板のほうが好都合だったためです。

その他、実車写真で印象的だった床下配管を一部表現してみました。



効果のほどはご覧の通り。



反対側。
デハはATS受電器を台車取り付けとしましたが、
クハはP-3台車枠の構造上床板取り付けとしています。



妻板。
ロングシートはプラ板細工です。



最近IMONでこんなパーツを見つけました。
よく出来ているので、今後はこれを使おうと思います。



私鉄電車3題。
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【すずかけ台】T.K.K8500完成!【大井町】

2014年03月05日 23時08分10秒 | 東京急行


長年の懸案だったTKK8500が、ついに完成しました。
プロトタイプは8607F(現在ジャカルタにて活躍中!)の4連で、
S50年3月~S51年3月までの1年間のみ見られた8607+8707+8907+8507という変則編成です。
当時は無線アンテナが台座のみな事も特徴です。

当初はフルカラーLEDの8616F10連で計画していましたが、5年ほど前に
組み終えていた車体は粗が目立つ為使う気になれず、
登場時4連に計画縮小する代わりに全車新規に組み立てました。

ベースは言わずもがなのGM板キットですが、
オデコが狭く微妙に似ていない純正前面は使わず、
数年前のJNMAにて頒布されていたガレージメーカーの
エッチング前面を用いています。
前面をお譲り頂いたK氏に感謝m(__)m



前面にはエッチングによる手すり類の浮き出し表現がありましたが、
いずれも電動工具にて削り、2000番まで順次ペーパー掛けの後
穴開け→別体化しました。
新規に植えた手すり類はいずれもトレジャーの8500系用です。
運転台側の裾にも足掛けが付くのがポイントです。

ライトは定番の銀河N-017ですが、ロットによる差なのか
フチがカミソリのように薄い物が見受けられたため、
適宜ヤスリをかけて絶妙な厚みのフチになるよう調整しています。
この電車に限って言えば、このフチが薄いとどうも貧相な表情になるように思います。

ガラスはクロポのアクリル削り出しガラス、
胴受け下のATS受電器は銀河の営団用を流用しました。
幕は本当は下り方をすずかけ台としたいところですが、
市販のにないので仮に鷺沼としてあります。



帯は、予めフィニッシャーズのプライマーとMr.のクールホワイトを下塗りの後、
Mr.のシャインレッドをストレートに使っています。
目の覚めるような鮮やかさが気持ち良い。
ジャカルタ仕様にもオススメ?w



銀は迷いました。
実車を見る限り、定番のスーパーステンレスでは暗すぎるように思えたのです。
当然見る光線具合によって変わりますが、基本的にあれよりは
周りの光を反射して明るく見えるシーンが多いように思いました。



実車の外板表面を拡大。
ヘアライン仕上げというのでしょうか。
細かい模様がたくさん入っており、これが反射して明るく見える要因と思われます。

従って、ある程度反射して明るく見える塗料を選定した結果、
今回はガイアの鉄道模型用ステンレスシルバーを用いました。
7200系に使ったライトステンレスシルバーの粒子が粗かったので
そこが気がかりでしたが、思ったよりは目の細かい銀が出せたと思います。



ついでに実車の前面ディテールを観察してみましょう。
よく指摘される、前面帯部分の出っ張りは、Nで再現するほど厚くないように見えます。
従って、今回は塗り分けのみで済ませました。

隅のステップは車体中心側に向かって広がった独特の形をしています。
トレジャーのステップはこれも忠実に再現しているようです。



こうして白い紙にのせるととても明るく見えますね。
台車は8500系初期車用のやや角張ったシルエットを再現すべく、
鉄コレの長野電鉄8500より流用しました。
カタチそのものもさることながら、車輪の露出具合が減ること、
ボルスタアンカーの立体感が増した事は中々良い印象になったと思います。

先頭台車にはプラ材加工による排障器を付けています。

車番や号車札はGM板キットに付属のステッカー、
ドアステッカーはくろま屋の私鉄用です。



東急マークはCPの7200系に入ってたインレタを使いました。
本当は表記類全般に関してトレジャーのを使いたかったのですが、
車番の継ぎ接ぎ(7200用車番しかないので当然全車必要)がどうしても
上手く行かず車番はステッカー、東急マークも簡易版にて済ませてしまいました。



ドアレールは例によってアルミ箔ステッカーですが、
今回は仕上がりの均一化を目指して、ご覧のような工法を採りました。
すなわち、クツズリからの高さが一定になるようマスキングテープによる
ジグを用いたわけです。



パンタ周りの配管は一応真鍮線で引き直しました。
しかし如何せん経験が浅いので、これだけの配管を引くのにも非常に苦労しました。
ヒューズとパンタに引き込む部分はリード線です。

パンタはPT4212-Sの下半分と、PS17の上半分を組み合わせたもので、
集電舟の端部が棒状になるのが特徴です。



8700(中間M)は貫通扉付き、8500(すずかけ台方Mc)は扉無しとなります。
前面同様Hゴムは灰色だった模様なので、配管共々
エナメルのスカイグレイで色差ししました。

銘板類は前述のトレジャー7200用ですが、特に検査表記に関しては
納得のいく出来ではなく、折を見てアルミ箔ステッカーを用いた改良を
しようと思っています。



見ての通り、プレート部分を使わず、直に転写してあるのです。
理由はもちろん小さすぎてプレートとズレなく転写する事が出来なかった為、です。
アルミ箔ステッカーならば、予め転写した上で周りを切り取り、
ステッカーごと貼る手法にて対処できるのではないか、と考えています。

わかっているのに何故やらないのか、とも思いますが、
一旦完成させる、というのもモチベーションの維持には必要だと思ったからです。




サハ8907の大井町方妻面は営団IRアンテナとハシゴが付いています。
実車の登場時にどうだったのかが今ひとつハッキリしないのですが、
もとより地下鉄直通用として用意された電車なので、
IRもついていたものと推測した次第。

車内床材はMr.の310番とクールホワイトを半々で混ぜたベージュ塗りです。



クーラーは板キット純正のものは使わず、
一回り小さめな後年の金型のものを使いました。
8590系の前面と一緒に成型されているもので、恐らく8090系キットに
封入されているパーツかと思われます。

ただし、8500系ならば軽量車に使うべきカタチをしたもの
(側面通風口のヨコに凹みがあるタイプ)なので、この凹みを
全て光硬化パテにて埋めて、非軽量車用の初期タイプに改造しています。

塗装後、側面通風口には富士川のメッシュステッカーを貼りました。
これはクーラーの形式別に予め通風口の大きさに切れ込みが入った
ステッカーで、非常に手軽かつリアルな仕上がりがミソです。



床下機器は基本的にGMの軽量車用を流用しています。
碍子への白差しはオヤクソクです。
ガラスは往年のおじ様方のポマードによる汚損を
再現しました(嘘)
指紋くらい拭きましょう。。(--;)



断流器は真っ赤に塗られた写真を見つけたので、
白で下塗りの上、前面帯と同じシャインレッドで。



例によって運転台のなかも作り込んでみました。
助手席側の壁際には乗務員用のカバンを立てかけてみましたが、
殆ど見えませんね。



運転室と客室の仕切りにはガラスを入れて、乗務員室のレタリングを施しました。

なお、ギラつく幌枠の表現は、黒を混ぜた暗い銀の塗料を差すことで
それらしく見せています。



S40年代、S50年代、S60年代の東急のスターたち。
どんどん車体が大きくなっていくのがわかります。



いずれもエコノミーキット。
30年くらい前の金型によるものです。
手を加えればまだまだ頑張れる!



さりげなく完成している7200系
については追ってまたご紹介します。



デザイン案と、完成形。



Mcコレクション!
パーツの密度による独特のカタマリ感が魅力的です。



中央林間開業時のポスターへのオマージュ。



往年の東急車輛のデザイナーに敬意を込めて。。。

以下、予告編。



メトロ8000はGMのデカールにて車番変更し、
ヌルヌルLCD(正式名称はセサミクロだそうな)装備の
最新仕様に改装を計画中。



8090系は床下が違うようなので、
実車観察の上機器を配置中。



先行して先頭車の改装が進んでいます。
全盛期にはヘッドライトが点いていないシーンのほうが多いので、
ライトユニットは撤去の上、運転台の作り込みを計画中です。
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【超特大版】T.K.Kの窓改良【流し読み推奨】

2014年02月12日 23時42分11秒 | 東京急行
長いです。
斜め読み推奨。



忘れられてる子を完成させようプロジェクトは現在TKK7200非冷房車が進行中です。
クロポベースです。
5年前にガイアのライトステンレスシルバーを使ってみたくて、
車体の塗装までは進めていました。
が、当時学生のワタクヒにはトレジャーのP-Ⅲがおいそれと手が届かず、
それっきり上回りだけ放置・・・

それがこの度日の目をみるに至りました。
はじめは未着手の下回りだけをさくっと仕上げて一丁上がり!のつもりでした。



元々はこの状態。
屋根の凸過ぎるのを修正していない時点で頑張るに値しないと思っていました。
でもツイッターでお友達たちがトレジャーのキットが・・・とか
クロポはちょっと窓が小さい・・・ライトケースの隙間気になるよね・・・
とかとか話してるのを見てしまったのが最後、ここへ半端な物を出しては
私鉄屋の沽券に関わる!とかひとり舞い上がり始めて、前面の改修に挑む事となりました。
以下、その様子をば。



とりあえずガラスとライトを抜く。
貫通扉は、実車もプレスの凹の中にHゴムが走っているので、
敢えてそのままにしました。



前面の窓は確かに小さくみえますが、これは恐らくはめ込みガラスの隙間のせいだと判断。
従って、車体の窓開口部自体は弄らず、Hゴムを車体側表現とする事で隙間を
軽減させ、それらしいサイズ感に見せることとしました。

使うのは0.5mm厚のプラ板で、窓の開口部の大きさピッタリに切り出した後
はめ込み、中を抜いてHゴムとするお馴染みの工法です。



はめ込んだ様子。
0.5mm厚を使ったのは車体との接着強度を考慮しての事ですが、
それでも所詮0.2~0.3mm程度しか接着面がないので、
予め適当なサイズに穴を開けておくと、接着部に力がかからず
後の作業がスムーズです。

接着は微量の白キャップで仮固定ののち、表裏双方から
極微量の緑キャップを流して固めています。
今回は銀を保護するために分厚いクリアを吹いていたので、
何とかなりました。



こんな感じでちょっとだけ出っ張らせる。
0.3mm厚とかでこれをやると、抜くのは楽だけど接着が脆くなると思う。



上記の状態から、カッターとヤスリを駆使して中を抜いた様子。
カドのアールは丸ヤスリが便利です。



ちなみライトケースの隙間は色々試した結果、
もとのパーツは破棄。
プラ棒にヘッドライトの取り付け穴だけ開けて、
あとはひたすら削り出す・・・という荒業で解決しました。
写真を撮り忘れてしまいましたが、多少はマシになったかすぃら?
テールは元のを削ぎ取ったはいいがなくしてしまったので、
TKK8000の顔ヨリ。

で、ガラスです。
この前の飲み会で関心を示してくれた方がいたので
簡単にお話してみようと思います。
ちなみに私が考えた工法ではないっす。
大体どれもみんな誰かの真似です。
でも真似っこ合戦は三人寄れば何とやらみたいなもんで、
関わったみんなの技術が底上げされるという意味で、
至って上等かと思われます。
願わくば、その真似っこ合戦の一翼を担うブログにしたい。
そんな思いを込めて、、、
はめ込みガラス、聴いてくださぁぃ!(




ってまあやる事は
開口部の大きさピッタリに切り出した塩ビの断面に
木工ボンドを少量盛って車体にはめ込む、だけなんですけどねw
前フリの半分以下で説明が付くという(゜Д゜)

画像はピンセットから遠い側の2辺にボンドを盛っていますが、
できれば3辺で固定したほうが安心です。
そして、ボンドの厚みを考慮して気持ーーーーち
小さめにカットするのもミソです。
Hゴムから飛び出たガラスは見る人を萎えさせます。
いや、俺もしょっちゅうやっちゃうんだけどさ。

微調整は専らカッターで、Rをナメる時だけヤスリですが、
この辺はお好みだと思います。
あと、ボンドじゃなくてゴム系の糸引かせたのを
断面に載せてもいいと思います。一時期私もそっち派でした。



よいしょっと




上の写真と若干辻褄が合わないのはスルー推奨でw
今回は灰色Hゴムなのでそのままですが、
黒Hゴムにはめ込む時は断面をマッキーでひとなぞりしておくと
断面の反射が抑えられて美しくなります。




塩ビの人々。
めんどくさいけど、あー電車を作ってるなーって感じがします。



市販の成型ガラスより薄く、かつ輪郭周囲のノリシロがいらないので
運転室の中が作り込みやすいという利点もあります。
この子はちょっと隙間が出てしまっていますが・・・



最近の施工分は幾分マシになったと思う。
201試作については追ってまたご紹介します。



コンソールで手が抜けないとも言う。
手すりがある場合は洋白線で再現してあげると
華やかな輝きを放ちます。




さすがに疲れたと思うので、息抜きの一枚。
ファッションコミュニティなるヨコモジに
なんとなくクラシックなムードを感じつつ、
遠い日の渋谷に思いを馳せる。
みんな元気だったんだろうなーきっと。




顔の話は終わり。

配管は当初、クロポのエッチングパーツに入ってるのをそのまま
使っていました。
が、実車の登場当時を見るとヒューズへの引き込みを
はじめ幾つか違いが認められたので、全部剥がしてイチから引きなおしました。
パーツの付け方も雑だったんですよ。
メーカーがコレっていってるパーツを貼っておけばいいだろう的な
態度があふれ出る仕上がりでした。
そんな姿勢で妥協の塊を生成して、果たしてそれは趣味なのか、
って今なら思うんだけどね。
歳とともにやや説教臭くなってるやもしれぬ。一応平成生まれ、です・・・




ここね。
削った跡が見えるとおりの位置で付けてたんだけど、どう見ても
車体中心側から引き込んでるように見えるので、変えました。
ただ、もともとの作りと同じ引き回しの写真も見つけたので、
個体差か時代による差があったのかもしれません。
ヒューズボックスが屋根Rに沿って首を傾げているのがポイントです。
ちょっと珍しいですよね

太さが変わるところはあくまでもゴマカシ表現に過ぎない。
こないだ真鍮パイプをある程度買ってきたので、次からそれ使ってみます。



塗った後の様子。
パンタへの引き込みがまだ付いてないですが、まあまずまずじゃないかい?
パンタそのものはPT4212-Sの集電舟だけ名鉄7000用に取り替えたモノです。

今回はほんとは昭和42年春の、正真正銘のピカピカ新車だった頃をやりたかったんだけど、
TKKプレートがなかったり、トレジャーのインレタの東急マークのかっこよさに
ときめいちゃったりで、昭和48年以降の姿になりました。
この時代だともう2連運用ないとは思うんだけど。




妻の銘板類もご覧の通り。
細かすぎてちょっとずれちゃったよ。
これでもだいぶやり直したので、今の私の限界。
もうすぐ塗れる8500はもうワンランク上を目指したいですね。




クハのデコはなんかやらかしたらしい。記憶がない。

せっかくなので手すり類も浮かせることにしました。
塗ったモノのモールドを削いで手すりを植えるコトには
以前はだいぶ抵抗がありました。
が、実際のところよほどとんでもない成型色でもない限り、
削り跡にさっと周囲と同色を塗って手すりを植えてしまえば案外
何とかなるのでは?と思うようになりました。
ちょっと粗い気もするけどいかがなもんでしょう?

手すりは最初塗ったけどパッとしないので、
予めペーパーで磨いてピカピカにしたのを植えてから
クリアで保護してみました。
ちょっと派手だけど好みの仕上げ。
カドのステップはトレジャーの103-1200用ですが、
東急の実車は小判型が正しいみたいです。



下回りは鋭意塗装中ですが、
M車はうまくいってなくて修正中なので、
クハだけ先行でお披露目。
排障器はちょっと制約が多くて強度が心配な作り。
付けた後で、手間はかかるけど別な方法を思いついたので、
壊れたらそっちに変えます。

それにしても屋根の分厚さよ。
ここも直せりゃ直したかったけど、
もうガチガチに固定しちゃってるから無理ぽ。




目立った機器はないけれど、チラチラ見える配管に
(モデラー的な意味での)erosを感じて再現を試みる。
あとは戸当たりに灰色差しました。
銀だとわかりにくいけど、これは大事。

現状こんなとこです。
少なくとも放り投げるようなパーツの付け方をした5年前よりは
愛を込めて作ってます。時間食ってしゃーないですが・・・。
最後まで読んでくださってありがとうございました。



ナニワミヤゲ。
大きいお友達がいっぱい買ってました。
どう調理するのかすごく楽しみです。
俺はVIP専用車にするとかのたまったけれど、
よくよく考えたらあれウインク顔になってからなのね。オロロロローン
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東急8500系製作記2007年版・・・その2

2011年09月26日 16時15分54秒 | 東京急行
***この製作記は2007年3月から2008年3月にかけて、本サイトへアップしたものです。当ブログに移転の上掲載を継続します。なお、完結済み製作記の為今後の新規更新はしません。2011.09.26***


■東急8500系製作記2007年版■
---
2008年1月3日



え~、またしても大変久々の更新となってしまい、
とうとう年を跨いでしまいましたが、進行具合は
大したものではなく年末にチョコチョコ手を入れて
ご覧の状態まで仕上げるのがやっとでした・・・。

具体的にはクーラーや床下・台車・スカート類の
塗装と取り付けで、まぁようやく完成が見えてきた
かなというところではあるのですが、今回製作中の
4両のうち中間1両(デハ8716)は当初動力組み込み
に備えてT用下回りは作らずに居たので、計画を変更し
全車Tで仕上げる事にした事によりそれの作成が
必要になりました。
とりあえずそれとガラス・各種表示類の貼り付けを
終えればようやく形になるかなというところですね。

さて、まずは今回塗装したそのスカートなのですが、
実車を見る限りではGMの9番そのままで丁度よさそう
ということで、エアブラシによる塗装ではあるものの
特に調色はしませんでした。そして、キットのランナー
から切り出した連結器を取り付け、支柱なども含め
艶消し黒を筆塗りしてご覧のような状態に。




ちなみに今回製作を進めているうちに、この期に
及んでまだ前面周りの雰囲気がいまいちな気が
してなりませんでした。その理由というのがなかなか
わからなかったため手の施しようもありませんでしたが、
ある日実車を見ていて、ふと屋根布(塗り屋根?)が
わずかに前面側に折り込まれている(前面上端まで
屋根布が貼り込まれている)事に気づき、もしかすると
コレを再現できていなかったのが違和感の
原因では・・・ということで、今更ではありますが模型の
ほうでも屋根のダークグレーを追加塗装してみました。

如何せんタイミングが悪かったのと腕が伴わないのとで、
仕上がりは中々厳しいものになってしまいましたが、
読みはそうズレてもいなかったようで、作業後は幾らか
違和感が緩和されました。




台車は元々黒成型なので、絶対塗らなければならない
というわけでもないのですが、床下機器と質感を揃える
という意味から艶消し黒を塗ってあります。

そのついでといってはなんですが、プラ板を加工して
排障器も作って付けてみました。技術的な都合で
形状はかなり簡略化していますが、思ったよりは
効果がありました。実車はこれ以外にも何やら
ごちゃごちゃ付いてるので、もしかしたら完成までに
もうちょっと何か付くかも・・・。




クーラーは実物を見るとかなり白っぽいグレーのように
感じたので(そこにやや茶色系の汚れが薄く付いて
いる感じ?)、GMの14番と37番を適当に混ぜたもので
塗りました。
そして通気口部分はいつものようにエナメル塗料で
スミ入れをおこなったのですが、側面部分のものは
モールドが浅めな事もあり中々難しく、非常に
不満の残る結果に・・・。

それをカムフラージュするために今度は
ワークアソシエイションの“黒い金網”なるものを
切って貼り付けてみましたが、これはこれでうまく
出来た部分とそうでない部分の差が激しく・・・。

このままごまかすか、下地のグレーから塗り直すか
迷っているところです。

---
2008年3月2日



今回は当初より動力を組み込もうか省略しようか
迷っていたのですが、結局今回の編成に関しては
省略する方向で落ち着いたため、組み込みを予定して
下回りを製作せずにいたデハ8716の床下を製作しました。
基本的な機器配置はデハ8516(中央林間寄り先頭車)と
同じにしてありますが、一部手持ち部品の都合で適当に
お茶を濁してある部分も(^^ゞ)

ついでといってはなんですが、今更になってこの電車にも
ドアレールというものが付いている事に気づいたので、
いつも小田急電車でやっているのと同じように
印刷を剥がしたGMステッカーを細切りにして貼り付けて
あります。

---
2008年3月22日



一月の更新時点で仕上がりが気に入らなくて直そうか
迷っていたクーラーですが、やはりせっかく作るのなら・・・と
いうことで一旦薄め液に浸けて塗装を剥がし、ベースの
グレーから塗りなおしてみました。通風孔に関しては、
今度は最初から黒い金網を貼ったので、以前よりも幾らか
すっきりとしましたが、しかし耐久性など気がかりな点も
あるため、もしかすると今後製作する8500系では塗装
による表現とするかもしれません。

ちらっと写っている女性専用車ステッカーは
マイクロエースの東武50050用を流用してみました。
手元に使えそうなものが少ない(小田急用は小田急用
としてとっておきたいし)ので選んだ物でしたが、最近
再生産された8500系のキットには、東横線用も含め
ちゃんとステッカーが入っていますので、今後は
心配無用という事になりそうです(>∀

さて・・・そのクーラーが仕上がり、窓ガラスを貼り終え、
パンタを載せてようやく丸一年に及ぶ工作が終了
しました。いやぁ、長かった・・・(-∀-;)
この前完成の小田急5056Fほどではないにしろ、
これもそこそこ制作期間が長かった分妙に色々な物が
詰まっていますので、
なんかいろいろ思い出しますね・・・(ノД`)

ともかく、無事に完成して良かったです。
この製作記も今日で完結となりますが、
既にまた次の8500系を作るべく材料を調達済みですので、
多分そう間をおかずにまた8500系製作記を書き始める事
になると思います。
そちらのほうも是非ご覧いただければと思います♪

ご覧いただきましてありがとうございました。

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今回久々に東急の電車を製作しましたが、
ここ数年ほとんど小田急漬け(せいぜいたまに相鉄をかじる程度)だった事もあり、
慣れない工作が逆に新鮮で楽しかったです。また、今回の8500系をきっかけに
急速に田園都市線車両にはまりつつあり、今やメインの小田急に匹敵しそうな
勢いで各種準備が進んでいます。肝心の完成時期・・・いや、着工時期すらも
怪しいものもありますが、ともかく今後も思わぬものに手を出す可能性が
多分にありますので、まろやかにご期待いただければと思います。
一応現代の田園都市線が一番のテーマですが、
開業当初とかに関心がないわけでもないので、もしかすると・・・?
つくし野行きとかいいよね(´∀`


完成した車両は本サイト(http://obakyu.s53.xrea.com/)の
展示室にて公開中です。

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