小田急中心の模型のブログ

Nゲージで私鉄電車を楽しむブログです。
旧小田急中心の模型のページ(2003~2014)の製作記も再掲載しています。

新型車をガチめに仕上げる。小田急新4000形竣工編

2021年07月17日 23時03分36秒 | 小田急新4000形

竣工しました。出荷のようす。


2019年暮れに床下機器の加工について書いたっきり放置でしたが、
もの自体はちょこちょこ進めていました。完成品の軽加工…という当初の目論見から大きく外れ、
あれもこれもと盛り込んだ結果、製品購入から6年弱を経てようやく完成です。

プロトタイプは当初から2次車以降と決めていましたが(1次車とは床下機器が結構異なる)、
編成については最後まで迷った結果4062×10に落ち着きました。
特に思い入れが…とかではなく、製品付属のインレタだと4059~4061しか入っていないので、
人と被らない編成…できれば旧5000と並べてもおかしくないナンバーで…という理由で同編成に決めました。
ちなみに今回作るにあたっての調査で初めて知りましたが、最終増備の4066×10は
屋上のラジオアンテナが見当たらないので、TOMIXから作れるのは4065までということになりそうです。


さほど大きな加工はしてませんが、胴受けはトレジャーのエッチングパーツを貼り重ねてあります。
貫通扉のスミ入れは本来ダークグレーあたりでやったほうが良いのでしょうが、
全体的にくっきりはっきりした顔立ちを強調したくて敢えて黒。でも案の定ちょっと失敗気味です。

行き先表示は変な行先にする気満々でジオマトのステッカーを買ってありましたが、
光らせると透け透け。あれこれ遮光を試みたものの今ひとつすっきりしないので、
諦めて製品純正パーツを取り付けてあります。
さすがによくできていて、綺麗に文字だけ光ります。
ただし実車は運番だけやや青白い文字なのが印象的なので、
裏からエナメル塗料のクリアブルー(クリアでかなり薄くしたもの)を塗ってみました。
新造当時から行先部分と色合いが違うので、経年劣化等による色の違いではなさそうです。

希望の行先にできなかったのは残念ですが、英字無し(交互表示)のスッキリした行先表示は
端正な前面によく似合うなあとつくづく思います。
4000が出たころには既存車種の表示は全て英字併記になっていたはずなので、
2007年当時まだまだ目新しかったフルカラーLEDともども、とても新鮮な印象でしたねえ。

余談ながら3直開始を控えた2016年初頭にROMが変更されたようで、
後述の新優先席ステッカー(2015年11月末~12月末に貼り替え)との兼ね合いから
2015年12月ごろのごく限られた期間の姿ということになりました。


暗くするとこんなかんじ。
ライトは後年LEDになりましたが、これはまだHIDのころですね。


本当は準急にしたかったんだけど、暖色系の印刷に絞ったのか
快急と急行と多摩急行しか入ってなくて止む無く多摩急に。
あっという間に消えた湘南急行と比べれば続いたほうなのでしょうが、
廃止されちゃいましたねえ。


うすーーーいクリアグリーンで成型されているガラスは
客窓のみIROMIZU(31-25ic)を裏貼りして濃くしました。
3000の時は35-25icを使いましたが、4000はもう少し緑みが強い印象なので
違う色を使ってみた次第。
ガラス裏側はヒケ防止と思われる肉抜きがあり、そのままだとフィルムが
密着しないので、大変ですが窓の輪郭通りに切り出して綿棒で密着させました。
裏からIROMIZUを貼ったプラ板を添える…なども検討しましたが、
床板やシートと干渉してしまったので、かつてGMの8000更新車で
味わった地獄を10年ぶりに再現する羽目になりました。
余談ながら同社の3000は裏が平らなのでたいそう楽だった記憶。

表記類は全てくろま屋のインレタです。
ドステッカーは表から・広告ステッカーは裏から貼りました。
貼りやすく糊残りが少なくクオリティも高くて最高です。
乗務員扉の窓枠は本来凸のところが謎に凹モールドになっちゃってますが、
スッキリ加工するのも難しいと考えてそのままです。
扉の左右の窪みにダークステンレスシルバーを吹いてありますが、
これもあんまり綺麗にできなかったねえ。


でも客窓の枠に吹いた同シルバーは効果絶大だった。
カッティングプロッタを持ってないのでマスキングがたいそう面倒なわけですが、
GMの3000がここをちゃんと塗り分けていい感じになっているので、手を抜かずに仕上げた次第。
縦横にマスキングテープを貼った後、コーナー部は水で薄めたマスキングゾルを
面相筆で塗布しました。
一応ガイアの切り出し可能なやつを使いましたが、無用な傷を付けないためにも
色差しの要領ではみ出さないように塗布するのが良いと思います。

地下鉄用IRアンテナはGMのメトロ10000用と思しきバルクパーツを
加工して使いましたが、何とも取ってつけたような安直な雰囲気になってしまった。
一応実車に倣ってフラットシルバーで仕上げてあります。


2019.11 藤沢

実車はこんな感じ。意外と薄い部品なんですね。
お気づきの通り車体コーナー部の造形がNゲージだと簡略化されており、
それも影響しての上記印象と思われます。


2019.11 成城学園前

前後しますが窓枠の質感はこんな感じ。
JR車が吹き寄せのみダルフィニッシュなのに対して
OERは全面ダルかつドア枠・窓枠(と車体裾)だけ光沢仕上げです。


VVVFはヒートシンクをもう少し出っ張らせたいところだけど、妥協。
富士川のクーラーメッシュ用ステッカーの余白を使って、
肉厚部分のメッシュを再現してみた。


たぶんSIV。
機器自体は製品が別パーツで表現しているものが使えるんですが、
よくよく調べてみると1次車を模した配置になっています(インレタは2次車の番号しか入ってないのに…)
2次車から山側の取り付け位置が変更されており、海山両側一体の製品パーツは左右に分割して
正規位置に修正する必要がありました。
メッシュの中に機器がある様子を模して色差ししてみたけど、いまいちかな。

位置変更の原因と思われる空気ダメは以前の記事で書いた3D出力品ですが、
E233-2000やE235あたりに同じ空気ダメがある模様なので、そっちから流用したほうが良いかも。


同じく2次車以降中間車設置に変更されている箱入りCPは
奥行きを重視して武蔵車両工房の3Dパーツを使いました。


非常用ハシゴは製品付属のパーツを塗装して使いましたが、向きがあるので要注意。
デハ4300~サハ4350~サハ4450は一見ほとんど同じに見えつつ小機器類が
微妙に違うので、Railfile.jpさんの側面写真を参考にさせていただき、ある程度再現しました。
同サイトには1次車も掲載されているので、見比べると変更箇所が一目瞭然だと思います。

ドアコック蓋はこれまたきりっとさせたくて黒でスミ入れ。
若干ラインを強調しすぎな感もあり、好みがわかれそうな仕上がり。
今回の時代設定だと赤三角表記は白線入りのようです。


貫通扉と消火器箱もダークステンレスシルバーで塗り分け。
扉はトレジャーのE233用に全取り替えも検討したのですが、
コスト的にも手間的にも…で見送りました。
せめてもの抵抗で質感だけは変化を付けた次第。

製品状態ではガラスがないので、塩ビシートを切り出して
はめ込んであります。これも18か所は面倒っちかったですねえ。


10両編成中パンタ車は3両。
2600や5200あたりが6両中3両P車だったのを思えば減りましたねえ。
2600は90年代末ごろにデハ2700のをわざと下降させて走ってたりしましたよね。

3年前の3664F製作時に配管別体化を見送って後悔したことから、今回はフルパイピングで。
小田急だけでもぜんぶこのクオリティで…と思ってはいるけれど、どうなるかはわからない。


2020年秋ごろ

こんな感じで縦樋の内側だけがっつりヤスリ掛け。
3000のときはヤスリ掛けせずにサッとシルバーを色差しして
上から覆いかぶせるように手すりを植えていましたが、
やっぱり削り跡にはペーパーをかけないと落ち着かないなあと思って。

以前EVOの103でやったみたいに妻板から一体で引いた配管を
別塗した屋根に固定する工法を採ろうとしたんですが、
見ての通りすげーやりづらい。



ということで逆に屋根板側に固定して、
妻板への固定を塗装後にした。
曲がる箇所が少ない分、断然こっちのほうが楽です。
太いのがφ0.4のアルミパイプ細いのがφ0.2の真鍮線、
一部トレジャーの台座付き配管止めを使いつつ、
他はプラ材の配管台座+リード線という構成です。


屋根板のモールド削り跡はビードと被る箇所があるので、
出来る範囲でビードっぽく整形してある。
もしできるならジャンクでP無し中間車を3両余分に用意して、
いらないビードを削って作ったほうが綺麗だろうなあとは思います。

上のほうにある縮れ毛はリード線です(敢えて触れるスタイル)
もうちょっとまっすぐにしてからステンレス定規を乗せてコロコロ転がすと
見る見る間に真っ直ぐになって使いやすいですよ。


実車はたぶん屋根部分のみ塩ビパイプ?と思われるので、
青みがかったダークグレー、配管止めのバンドは銀にしてあります。

パンタの擦り板は実車の汚れ色的にそうかなあと思って黒にしちゃったけど、
カッパーのほうが見栄え良かったかな?


シンプルなんだけど、意外と起伏があるのね。
ちょっと大変だったけど、この手の新型車をガチでやる作例ってあんまり見ないから
面白いかなあと思ってやってみた次第。


2016.03 小田原

製品が出たころからちょいちょい撮っていたw
細かな所では屋根端部の手掛けが、
ビード上のものは屋根の傾斜に合わせて傾いているのに対し、
ランボード上のはやはり平面に合わせて垂直に植えられています。


2019.10 新宿

現役車両だからネットで解決…と思いきや意外と見つからなくて、自分で見てきた。
一番上のバンドより屋根側は配管の色が違いますね。


下のほう。
あんまりよく見えないけど、
製品のモールドを見る限り、裾で若干幌枠側に湾曲している。


反対側。
屋根板端部の出っ張りを避ける感じで湾曲していますね。


下のほう。
こっちもあんまり見えないけど、本当はちょっと湾曲してるかも。


原動力となった旧作3000と比較。
こうしてみるとやってよかったなと思いますが、
モールドを削っちまった後にやっぱりめんどくさくなって、
ジャンクでP付中間車落ちてないかなーとか探していたのも事実w


4000が出た時は新鮮みがあってかっこいいなあと思いましたが、
こうしてみるとやっぱり3000、それもロイヤルブルー帯のオリジナル感はいいですねえ。
インペリアルブルーの色自体は綺麗ですが、
既存の形式はもとの色のほうが好きだったな。
新5000に合わせて2色帯化、とかされないといいんですが。


3000は無骨だけどいい電車だなーと思う。乗り心地もいい。
GM製品の出来もいいから、また少しずつ増やしたいなーと思っています。


窓はおんなじだけど、他は全然違うねえ。
最近気づきましたが、新5000は昨今のサスティナシリーズ的な埋め込み窓枠じゃなくて、
3000~4000と同じ外嵌め式?の窓枠なんですね。


車内は割と雑で恥ずかしい。
わたしは室内灯を組み込まないので、巨大なホルダーは撤去してあります。
妻面貫通路から反対の妻面まで見渡したいという謎のこだわりによるものです。
2次車は優先席の位置が変わった後の竣工なので、水色の床と優先席ステッカーの位置が合致します。


ゆっくりやってるうちに最新型じゃなくなっちゃったw
着工したころには6年もかかると思わなかったし、
よもや1000のノーマルドアが更新しないで廃車になるなんて思わなかったよねえ。
8000は大好きなので長生きしてくれてうれしいんですが、
椅子がちょっと狭いのがたまにきず。

そのうち新5000もどこかが出すのかな?
個人的にはGMに1000の更新車をやってほしくて首を長ーくして待っているんですが。
クーラーやライトの問題もさることながら、妻面のドアコック関連の配管を
φ0.2で10両分とか絶対やりたくない(^^;)
Nゲージサイズでのボリューム的にもモールド表現でちょうどいいと思うのです。
やってくんないかなあ


現代の小田急的な。
EXE-αはすごくいい色になりましたね。
一番うるさいのでは?というくらいの爆音も
更新で信じられないほど静かになった。
3年くらい前にマイクロから出た時すぐに買ったけど、まだそのまま。
さすがに特急車は配管そのままでいいかなあと思ってます。


ちょうど4000の2次車が出たくらいのころ、
どっかの画像掲示板(このワードがすでに懐かしい)で見て印象的だった並び。
海老名の端っこのほうで旧5000と赤1000と4000が並んでるの。
形の進化とか彩りの感じとか、綺麗だなーと思った。

登山の1000もそのうち赤じゃなくなるのかな?


小田急車と並べると異端な感じがする4000も、
ひとたび都心で出くわすと実家のような安心感をおぼえる不思議。


9000の頃だったらなおのこと小田急感あったんだろうなあと思う。


16000を買ってないのは、やっぱりKATOのはドアの奥まりが足りないと感じるため。
ジャンクでGMの10000系を入手して顔だけKATOのすげ替え…とか考えたこともありましたが、
もはやそんな根気があるとも思えずw
233-2000は先代譲りのちょっと垢抜けない感じがすごく好きなので、
今回の4000に準拠した仕様で仕上げようとは思ってます。
10両編成がしんどすぎたので、また数年先かとは思われますが…。



小田急つながりで。
昨日報道があったとおり、ついに来年9月末で本館がクローズとのこと。
西口の眺めがだいぶ変わりそうですねえ。
いまもあると思いますが、12Fのとんかつ和幸のカド席は
西口ロータリーやハルク館を見下ろせて楽しいですね。

ここも昔は鉄道模型売場があって、年に一回くらい連れてきてもらっていました。
トミックスの185系とか、津川洋行の南部縦貫キハとか買ってもらったっけ。
GMの小田急1000形を組み立てた完成品が売ってた話は前にも書きましたが、
1800形の特製完成品ってのもあったな。何故か妻面まで帯が塗ってあった気がする。
我ながらよー覚えてるわ感。
沿線から電車に乗って出かけた系列百貨店でその電鉄の模型が売ってるのを眺める
一連の流れは今思い出してもわくわくする。
大阪のうめだ阪急では今夏、阪急電車の模型フェアをやるそうで、素敵だなーと思いますね。
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白銀色のロクサン形を作ろう その1

2021年07月03日 00時37分53秒 | 省電・国電・E電


3年前のJNMAで発売されたボナのジュラ電キット。
当日出遅れてモハ63900・901のほうが売り切れてしまったり
かろうじて買えた63902を早速組んでみたら後述のような壁にぶち当たったりと
色々ありましたが、ともあれこの1年くらいで製作方針が固まりましたので、
備忘録を兼ねてまとめてみたいと思います。

実車はモハ63900~902とサハ78200~202の合計6両が製作され、
白銀色も美しいジュラルミン地肌を輝かせていた時代には
だいたいいつも6連を組んで用いられている様子がうかがえるため、
この当時を模したフル編成で製作する予定です。


キットの構成。
いわゆるプラ削り出し屋根板にホワイトメタルの床下機器を用いる、同社の最新フォーマットに沿ったものです。
基本的なプロポーションに大きな修正を加えずして「似てる」模型が作れそうな感じがぷんぷんして
わくわくしたことを思い出します。


当ブログへお越しのマニア諸兄ならば野暮な解説は不要かもしれませんが、
ジュラ電…すなわち終戦にともない余剰となっていた航空機向けジュラルミン材の有効活用を
企図してS21年に製作されたこの電車は、鋲接で組み立てられています。
おそらくジュラルミンを溶接する技術が未発達であったためと推察されますが(詳しくない)、
ノーマルなモハ63にはないリベットがたくさんついています。
ウィンドウシル・ヘッダーも例外ではなくたくさんのリベットで留められていましたが、
この、凸面の上に更に凸表現を必要とするリベットは、
多くのエッチングキットで凹表現になるケースが一般的です。
(かつて出ていたイエロートレインのジュラ電キットもそうだったはず)

このキットではシル・ヘッダーを別貼りすることでパーフェクトな表現を目指す構成をとっており、
側板・妻板の窓上下にはそれらの貼り付けガイド用凸モールドがついています。


おそらく洋白エッチングによるシル・ヘッダーパーツ。
裏面に凹モールドがあり、車体側の凸モールドとフィットするようになっています。
若干の余分が入っているのは親切。
わたしは先日記事にまとめたとおり相鉄6000の幌吊り台座に流用してしまいましたがw


ガイドがあるといえども、いきなり瞬着で一発決めする勇気はないので、
ゴム系で仮止めします。こんな感じで引いた糸を上記の凹モールドに塗って貼り合わせました。


こんな感じ。
乗務員扉のところは説明書の指示通り通しで貼って後から切りました。


ちなみにモハ63902のみシルのリベットが少なかったようで、キットではこれも再現できます。


2020年4月ごろ
6両全車のシル・ヘッダー貼りが終わった様子。
前面・妻面も同じように貼っておきました。


優秀なキットですが、盲点はここ。
製法上やむを得ないのかもしれませんが、
板の断面に段差があります。
通常なら問題ないのですが、この電車の場合…


こうなる。
これはキット発売直後に先行して組み立てたモハ63902の車体で、
何も考えずに箱組したところご覧の通り継ぎ目が目立つ。
「ジュラルミン電車」で画像検索するとわかると思いますが、
実車のここに継ぎ目はありません。
通常なら瞬着を盛ってペーパーで仕上げるところですが、
リベットばりばりのこのボディではそれもままなりません。

…というところで行き詰まり、他の部分にも粗が目立ったことから
この車体は放棄して不足部材を充足の上作り直すことにし、
継ぎ目問題も再度検討することにしました(これで2018~2020年の間ストップしてた)


といっても奇策があるわけもなく、単に段差を黒瞬着で埋めて仕上げただけです。
組み立ててから継ぎ目を消すのではなく、あらかじめ平面を出しておくわけですね。
ただ、シル・ヘッダーの凸を瞬着で構築するのはやはり無謀だったようで
整形に苦労したので、ここはプラペーパーなりで作ったほうが無難と感じました。


2021年6月

1年以上ぶりに作業を再開し、モハ63900が箱になりました。
編成を組んだ時、おそらく中間に入るはずのこの車に動力を入れることにしました。


継ぎ目はこんな感じになった。
まだまだ完ぺきではないし、銀色に塗ってどうなっちゃうか不安ですが、
とりあえず今できるレベルとしてはこのくらいかなと…。


ちなみに窓の断面にも先ほどのエッチング段差がありますが、
ジュラ電はシル上部の肉厚部分にも緑帯が塗られていたと思われるため、
この部分の見栄えを向上させるべく下辺の肉厚部分だけ同様に黒瞬着で平らに仕上げてあります。
副次的にシルの固着強化にも寄与するため、面倒ですが側窓も全て同様に仕上げました。
ヘッダーの断面は死角となることから、単純に微量の瞬着を流して補強するにとどめてあります。

この窓断面の仕上げがお察しの通り途方もない手間を要するのですが、
雑に仕上げては興ざめ必至なので、数か年計画でのんびり進めようと考えています。


※これは2018年に組んだ旧車体

最後に悩ましい尾灯の話題を。
実車は台座の上にきわめて細いリムを持つ尾灯がついていますが、
キット指定のボナP-206だと若干雰囲気が異なります。


※2018年組み立ての旧車体

説明書にもある通り、軽くヤスリ掛けしてリムの厚みを減らした様子。
多少マシになりましたが、そもそもの直径も大きいように感じます。


★2021年組み立ての新車体

タヴァサの旧型客車用を嵌めてみた様子。
ベストかどうかは微妙だけど、わりとそれっぽい気も…。

つづく…

★★★ジュラ電がすきなあなたに耳より情報★★★
JTBキャンブックスの旧型国電50年(Ⅰ)の表紙にカラー写真が載っているのは
既知のことと思いますが、意外なところに有用な資料が載っていたので以下に紹介したいと思います。
聞くところによればボナのジュラ電キットはフル編成で買っていくマニアがたくさんいたらしく、
白銀色のロクサン型を思い描く同好の士は案外多いのでは!?と思っています。

1.終戦直後 東京の電車(2006年 ないねん出版)
※わたしはキットが出たころ、神保町の書泉で買いました。

タイトルの通りの時代における東京の省電・私鉄の記録ですが、
その当時文字通り異彩を放っていたであろうジュラ電も数多く掲載されています。
詳細なディテールがわかる大きいサイズの写真も複数あり、
徹底的に研究して製作したい向きには必携の一冊と思われます。

2.京浜東北線(東京~横浜)根岸線鶴見線 街と鉄道の歴史探訪(2017年 フォト・パブリッシング)

さいきん大流行のこの手の本には思わぬ貴重な写真が載っているケースがあります。
この本は表紙に載っているのでわかりやすいですが、
なんとジュラ電試運転時の様子(朝日新聞社撮影)が載っています。
別の本でS22年1月末に品川~平塚の貨物線で試運転が行われたとの記録があり、
ジュラ電を取り囲む人がみんなコートを着ていることからおそらくその時の写真と思われます。
新聞社のカメラマン撮影ということもあってかこの時代の写真の中では非常に鮮明な写り方をしており、
バフ仕上げののちクリアラッカーで保護した…との記録もあるジュラルミン電車の
最も美しい時代を目にすることができるので、誌面の大半を占める103系などに興味が
ないひとでもこの一枚のために買う価値はあると思います(暴論)

このほかにも資料になりそうなものをご存じの方がおられましたら、
ぜひご教示いただけますと幸いです。
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