小田急中心の模型のブログ

Nゲージで私鉄電車を楽しむブログです。
旧小田急中心の模型のページ(2003~2014)の製作記も再掲載しています。

たまにはお手軽工作を…東武10080型を作って

2022年11月04日 19時01分16秒 | 東武鉄道
Twitterで書いたとおり、相鉄7000は竣工しました。
が、正直工作メニューを絞った割になんだか疲れてしまい、
一旦軽工作…それも出来のよい完成品にパパッと手を加えて満足できるものをやることに。


白羽の矢が立ったのは東武10080。
京成と東武はやたら出来が良いGMが本領発揮した感もある出色の出来栄えをほこる製品で
さらっと手を加えてニヤニヤにするにはうってつけです。
変わり種の10080は実車の特異性や4両でまとまる手軽さに加え、Twitterでフォローさせていただいているta-koさんの
加工例を見てずっと真似してみたいと思っていたネタの一つ。

以前中古で手ごろな出物があった際に種車は押さえてあり、
今春クロポからSS110台車が分売されたのを引き金に着工と相成りました。
余談ながらこの種車、帯色が変わる前かつツインモーター動力時代のロット(プロトタイプは
主回路換装後かつ車体修繕前)ですが、インレタで新ロゴに貼り換えたり3D出力の避雷器を付けたり
コアレスモーターに換装したりと前オーナーが大事にしていたことがうかがえる逸品でした。


いきなり竣工した図。
お手軽加工なので、退勤後~寝る前の細切れ時間を使ってちょこちょこ進めており、写真を撮ってなかったのです。

プロトタイプは東武初のVVVF車としてデビューした'88年当時の仕様としました。
つくるまで知らなかったんですが、10030型と同時デビューなんですね。
モデルチェンジするし、後のスペーシアを見越して一本だけ試しにVにしてみたってところなのでしょうが、
他社が大体旧車で試験してから新造車に採用した流れをとる中でなかなかチャレンジングな感じ。
チョッパのときはサヤ8001がありましたが、Vはそれ的なのやってないですよね?


前面周辺の加工箇所はおおむね下記の通り。

●ライトユニット撤去~キャブインテリア作り込み
実車が出たころは日中ライト点けてないはず~といういつものやつです。
そのぶん置いて眺める時に見応えのあるものをつくりたい。
(とかいいつつ11480のコンソールが傾いてるのは恥ずかしい!)

種別・行先周りはライトユニットから切り出してガラス裏に接着してあります。
幕は準急がKATO東武8000用、行先は元の印刷を活かしてあります。
Twitterにアップした通り幸手行きにしたかったんですが、
地色の紺は製品の印刷の感じが好みだったのでこうした次第。
以前2000系を作った時にも思いましたが、東武のガレージステッカーの
紺色はもうちょっと暗めで作ってくれるととてもうれしい。

●ダミーカプラー化(密自連化)
これも置いて眺める時によりリアルに…といういつものやつです。
(とかいいつつ11480の胴受けが傾いているのは恥ずかしい!)
胴受けはKATO東武8000用ASSY、カプラーはKATO叡電きらら用、
14480のジャンパ栓収めはKATOのEF64-1000用、11480のはプラ材と
アルミパイプで自作、エアホースはイーグルスモデルのロストパーツです。
ATS車上子は8年前に8191F用に買ってきたペアハンの東武用ですが、
今回で使い切ってしまった。まだどこかに売ってるかな…?

●ライトレンズ加工
以前挙げた小田急1000と同じ手順でシールドビームの反射鏡表現をおこないました。
尾灯はデビュー当時の消灯時の感じがやや茶色みを帯びたグレーって感じだったので
適当に調合したエナメル塗料を塗ってあります。
なぜか尾灯が内側となるこの配置、20000系列ともどもこの時代の東武のアイデンティティでしたね~


下り方先頭のクハ14480にはトレジャーの10000系用幌を付けました。
ワイパーは何を使ったっけ…?(最近すぐこうなる)

無線アンテナも製品状態ではL字型ですが、デビュー当時は棒状なのでペアハンのパーツに置き換えました。
半月状の穴をプラ材で適宜埋めてセンターに丸穴を開けましたが、実車はアンテナ周囲に台座みたいなのはないかも?


デビュー当時は幌枠周辺の締結金具がなかったみたいですが、さすがにこれを削るのは
軽工作では済まなくなるのであっさりスルーしました。

運客仕切りのドアノブはわざと4アーティストマーカーのギラ付いた銀で塗ることで存在を主張させました
(単に塗り済みの使い残しがあっただけともいう)


角度を変えて横顔。
前面裾の足掛けはトレジャーの10000系用ですが、ちょっとレール方向が長すぎたかな。
乗務員ステップは銀河の西武用です。
排障器はトレジャーの東急8500用手すりに入ってる8000用アンチクライマ―を曲げて作りました。
取り付け足を活かして台車枠に開けた穴に差し込み→瞬着一滴である程度の強度が保てます。

その他、車体関係は…
●乗務員扉のガラス交換
もとのパーツはサッシ周囲の隙間が目立つので、t0.4透明アクリル板に
ジュラルミンフィニッシュで枠を表現したものに交換しました。
乗務員室表記はトレジャーのインレタです。

●乗務員扉脇の表記追加
製品状態では印刷がなかったので、これもトレジャーのインレタで。

●裾のスポット溶接痕のシーリング表現
初の試みです。下に挙げるとおり実車はまあまあ目立つので
やや濃い目の色調をしているエスビーモデルのインレタを使ってみました。
キッチンからも同じ用途のインレタが出ていますが、そっちはもっと銀色です。

●ドア枠・裾をダークステンレスシルバーで塗り分け
お手軽工作の範疇を超える気がして迷いましたが、


2022.08 池袋にて ※黄色い点字ブロックの内側より撮影

まあまあ質感差が目立つのでがんばってマスキングして塗り分けました。
本来窓枠もごらんのとおりですが、製品のモールドが細いこともありあっさり諦め。
それでもだいぶ変化がついてご満悦です。
さいきん「今時これくらいはやるべきか」とか誰それの作品ではできていたor●●の製品ではできていた…
みたいに自分自身で雁字搦めになりがち(で、加工メニューが増えがち)ですが、
本来はある程度の"ご満悦"さえ得られればそれでいいんですよね~
謎の完璧主義はマジ苦しいだけ。


前面幌はいさみやのカラープライマー(黒)→グレー(やや薄めに溶き、前面側からだけ吹き重ね=影ができる)で
塗ったのち、前面側の表面のみを残してマスキングしてダークステンレスシルバーを塗り重ねました。

前記の乗務員扉の窓ガラスはサッシ表現が意外と難しくてボツ品続出でしたが、
ふとした閃きで開放状態にしてボツ品を有効活用した次第。
転んでも泣かない。


この影をつくる吹き重ねはヒナくんの真似だけど、ようやく若干できるようになってきた!
足回りなんかもこんな感じ。以前だったら塗り残してるみたいで落ち着かなかったけど
最近はこれくらいが好みになってきた。

余談ですがダミーカプラー周りはこんな感じで厚手のプラ板を使ってユニット化してあります。


台車は前述の通りクロポから分売されたSS110に交換しました。
以前からあるいわゆるSSタイプとなにが違うの…?って感じでしたが、
外側にブレーキシリンダーが付いたんですねえ。だいぶ見た目の印象が違います。

床下機器はすみだ総合車輌なるガレージメーカーの3D出力品です。
クハも含めて立体感のあるつくりになっており、効果は抜群です。


ただし、動力車用のパーツは全て一体となっており
ただグレーに塗っただけだと物足りない印象だったので
一旦バラバラに切り離して適宜プラ材で奥行きを増して再配置しました。


ハイライトとなるモハ12480です。
件の床下機器はこれを再現するために動力車を純正の12480から13480へ移す設計になっているなど、
わかってらっしゃる~って感じ。


反対側も。


ひっくり返した図。
ギチギチに詰まってる感が良きです。
この時代から約30年経って出てきたE235とか東急2020あたりでは
びっくりするくらいVVVFが小さくなりましたねえ。


ちなみに床板は前オーナーが交換したと思われるGMの最新仕様品ですが、
ロングシートパーツが欠品していたのでt0.2プラシートを敷いてフラット化し、
t0.5プラ板でかんたんにロングシートを作ってあります。
ガラスとの兼ね合いで背ずりは省略してしまいましたが、色のおかげもあってまあまあ効果的なようです。


前面・床下に続く見せ場はモハ12480の下り方パンタ周りですが、
お手軽工作なのでモールドはほとんどいじってません。
特徴的なヒューズ(トレジャーのロストパーツ)を設置するにあたって
必要な最低限の配管のみφ0.3~0.4のアルミパイプを用いて追加工作するに留めました。
当然モールド部分との差異が目に付きますが、全部引き直すと5年コースになりそうなので…


逆サイドから。


アルミパイプは艶消しの白銀色なので、妻面部分は無塗装で用いています。
固定はいつものトレジャーの配管止めではなく、KATOのフィーダーをばらしたリード線で。
前にも書いたかもしれませんが、カッターマットとステンレス定規で挟んでコロコロするとまっすぐになって使いやすいです。

避雷器はKATOの東武8000用を。
竣工直前まで前オーナーが付けた3Dパーツを付けていましたが、
実車のデビュー当時は独特のカバー付きだったみたいなので交換しました。


浅草方はほぼノータッチです。
どっか違うかもしれないけどわからないので諦め~



GTO素子VVVFだった時代には10030型同様に主電動機冷却用とおぼしき
ベンチレーターが付いていたようなので、KATOの8000系用で再現しました。
本当は客室用のベンチレーターもKATOのに取り替えたかったのですが
巷の店頭で売れ残っているのは主電動機用(いわゆる大タイプ)のみだったので、やむなく。
クーラーもKATOのほうが新しいだけあってかっこいいので、余力のある人は全交換すると幸せになれそう。


妻面も多少手を加えました。
検査票差しみたいなのはトレジャーの東武8000用、製造銘板は同社の東急用インレタです。
一連番号は小さすぎて固定方法の妙案が思い浮かばず、省略してしまった。

貫通扉は製品だと印刷表現ですが、あんまりかっこよくないので
t0.5プラ板で自作しました。ただし、ドアノブの向きが2種類ある(たぶん連結時に全部同じ方向に
開くようになってる)ので、注意が必要です。
まあ、わざわざ書くという事は…


いやいや扇形に並べて喜んでる場合じゃねんだよな~~~

一応ドアノブを付けなおしましたが、綺麗にできなかった扉は開いた状態にして有効活用しています。


わかりにくいですが、戸袋になる側のガラスはツライチに、そうじゃない側は一段凹ませて
塩ビシートをはめ込んであります。
実車はたぶんどっちも熱線吸収ガラスで薄く青みがかってるっぽいんですが、
戸袋のほうは二重になるぶん青が濃く見えるはず…ということで、こっち側だけ
iromizuを貼り込んであります(35-25icを使用)
ちょっと大げさだけどまあいいんじゃないって感じで。

どっちかというとガラス固定に初めて使用したセメダインの新しい接着剤に
思ったより難儀してしまった。若干はみ出しが除去しきれてない。


その他、クハ11480のみシルバーシート表現を。
トレジャーの国電用インレタです。


数少ない作業中写真より、運客仕切り。
仕切りの乗務員室側ってみんなあんまり撮ってないので、
自分で実車を撮るときはめちゃくちゃ意識して撮っておく。


へへっ
かっこいいじゃん


マイクロの20000型はこれはこれで帯が赤すぎる気がするんだよな~
トレジャーの帯インレタがいい感じなので、モハの微低屋根化も兼ねて全塗装からの
帯インレタをやろうかと思案中。
まあ配管全部引き直しだから30年くらいかかるかな~ ハハッ


下枠交差パンタってかっこいいよねえ
小2くらいのとき、東向島の東武博物館に連れてってもらうにあたって
はじめて東武に乗ったんだけど、業平橋に止まってる1800だか300のキノコ型クーラーともどもすげー印象的でした。


いちばん大好きな2000系が微妙な出演のしかたなのは、
ヘッドライトをトレジャーの丸リムタイプに交換しようとして泥沼化しちゃったから。
先頭車は塗り直し不可避だけどめんどくさくて放置中…。
いま目線で見ると、側窓は鉄コレのガラス持ってきてちゃんと日の字サッシにしたい気も。
もちろんそれを実行するなら新規に1本作りますが…


はい、できたできた。
おしまーい
コメント (2)
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