小田急中心の模型のブログ

Nゲージで私鉄電車を楽しむブログです。
旧小田急中心の模型のページ(2003~2014)の製作記も再掲載しています。

開運号の生まれ変わりを作ろう その1

2023年02月22日 20時54分48秒 | 新京成電鉄
あけおめです()
目新しい話題はないのですが、
年末記事で取り上げた仕掛りについてまだブログに書いていなかったなあ…ということで、
まずは新京成250の製作に至る経緯などをつらつらと書いてみたいと思います。

直接的な動機は「実車のスタイルが好み」「運よくキットが残っていて買えたから」というものですが、
大栄車両の手による新京成の更新車グループは以前から作ってみたいと思っており、
モハ300やモハ1100といった各型式のキットを少しずつ買い集めていました。
しかし、京成~新京成のこの年代の車両は外板表面からHゴムが出っ張らない独特の構造をしています。
イメージとしてはドア窓のHゴム(鋼体にプレスで凹みを付けてからHゴムを付けてある)に近く、
一般的なエッチングキットのHゴム表現(凸モールド)とはやや印象が異なります。
イエロートレインのキット各種は割り切って単純な凸表現となっており、実車通りのイメージとするべく
Hゴムを削り拡げて内側からはめ込みガラスを添える、モールドを削ってインレタでHゴムを表現する…など
改良策を思案しているうちに数年が経過してしまいました。

そんなある日、調べものをしていると割と年代の新しい車体…たとえばモハ1105やクハ553~554、モハ253~254などは
よくある単純なHゴムの付け方をしていて、キットの表現と矛盾しないことがわかりました。
加えて後者(クハ553~の4連)は京成赤電をずんぐりさせたような800形を更にずんぐりさせたようなスタイルが
魅力的で、Mcの力強さよりTcのすっきりしたいで立ちを好むぼくの嗜好にもピッタリマッチ。
ダメ元で調べてみたら製造元にかろうじてキットの在庫があり、即購入、即着工…という流れを辿りました。

なお、今回製作する編成はクハ553+モハ254+モハ253+クハ554というものですが、
マニアックな新京成の中でもかなりマイナーなプロトタイプなので、簡単におさらいしてみたいと思います(素人説明につき誤りはご容赦を)
従来京成の中古車を導入していた新京成が初めて登場させた新車が250形(モハ251~の編成)というのは有名な話ですが、
今回の編成はその続編として昭和47年末に誕生した編成で、かの開運号・京成1500の譲渡車から流用した足回りに大栄車両製の車体を載せたモノ。
東急製の車体を載せたモハ251~の編成とは細部にわたってさまざまな違いがあったようです。
登場初期には4両単独で用いられることもあったようですが、比較的早期に他車と連結した姿が多くみられるようになり、
晩年はモハのパンタが撤去されたりクハが中間封じ込めになるなど影の薄い存在となった末、昭和62年に短い生涯を終えたとのこと。
余談ながら大栄車両はこの553編成以降しばらく新造車体の製作から遠ざかっており、次は約20年後の京成3400まで間があったようです。


2022.03

窓周りのスッキリ感がうれしいプレス前面なので、強度を考慮して半田付けしました。
オデコは普段ならプラ積層ブロックに頼るところですが、イエローのロスト部品は謎に柔らかい?ので
削りやすく、1灯ライト用オデコを別途手配の上用いることにしました(写真は固定前)


継ぎ目を仕上げた姿。
ここで注意したいのが三面折妻のエッジを崩さないことです。
実車は明るい車体色と広いおでこのおかげでここのラインが非常によく目立つので、
完成後も丸妻でなく折妻なのだとわかる仕上がりを目指したいと思いました。


4両箱にした様子。
妻面の昇降ステップは103系ユニットサッシ車を彷彿させる独特の形態をしており、
ボナのEVO用手すりを流用して再現すべく、説明書の指示は無視して穴あけしてあります。


キットは2灯化後をプロトタイプとしていますが、ぼくはあくまでもデビュー当時がやりたかったので
1灯用オデコ(イエローMP-862)と砲弾型ライト(MP-853)を用いました。
オデコのライト用窪みは白熱灯ライトに合わせたサイズなので、プラ材で適宜調整してから
シールドビームライトを載せました。


新しい試み。
床板支持と強度アップを狙って車体裾にアングル材を半田付けしてみました。
これはTMS893号のモデルワム製東武7800製作記から着想を得たもので、
床板組込前における車体中央部の弱さ(手で掴むうちに凹型に変形することもある)を解決しようというものです。
もっとも、お手本の東武は真鍮厚板をくり貫いて枠状にしたものを半田付けしており
車体コーナー部の亀裂防止をも両立させるものでしたが、初めての取り組み故
市販型材の流用で容易に取り組める側面の補強からトライしてみた次第。


t1.0の自作床板を組み込んだ図。
アングルをもう少し上に付ければ床板を厚くすることができますが、
アングルを車体裾に揃えて位置決めを容易にしたかったのと、床板に長手方向の梁を接着すれば
問題ないはず…という理由からこのようになっています。

なお、製作当時Twitterにアップしたところ実車はキーストンプレートではなく平鋼板であった旨、
ご教示いただいたので床板はプラ板で作り直す予定です。


実車はuD-16なる台車を履いており、これは日車製のD-16に対して梅鉢(→のちの帝車)製を指すものだとか。
軸距が2400mmあり、GMのD-16(GMのアレンジにより2000mm相当になってしまっている)だと
小ぶりすぎるのでDT11(軸距2450mm)を履かせてみた図。
デビュー当時は平軸受なので、その点からも好都合なのですが、何とも言えず立派すぎる感。


2023.02
迷った末、寸法よりもイメージを優先してD-16を使うことにしました。
久々に掘り出してきたところ、オデコの継ぎ目が消しきれていなかったので修整中の図。
ついでにロストのオデコが250にしては角張っているのも気になったので丸く削ったりしています。
今のところここまで。


実車の資料について。

私鉄電車のアルバム第4巻(愛蔵版だとP352~353)にも載っていますが、
今回主に教本としたのはこの2冊。
553編成については大栄製なのでかなり詳しく取り上げられており、関心のある人は必読と言えます。


大風呂敷…
新京成は
45形
126形
300形
1100形
250形

京成は
100形(正面5枚窓時代)
200形
クハ2000形
750形
210形
3500形更新車
を作りたいと考えています。


たのしいけいせいでんしゃ
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