小田急中心の模型のブログ

Nゲージで私鉄電車を楽しむブログです。
旧小田急中心の模型のページ(2003~2014)の製作記も再掲載しています。

21世紀の板キット・・・小田急2200系列完成編

2016年05月14日 00時02分36秒 | 小田急2200系列


完成編って言ってもブログに載せるのはまだ二回目(^^;)
昨年の正月くらい?に作り始めた2200系列(以下FM系)が完成しました。
この牛歩っぷりからするとコンペ出品なんてとんでもなかったなと・・・

プロトタイプはS55年ごろ、すなわち比較的晩年のブツ6編成で、
新宿方(画像左側)よりデハ2225+デハ2226+デハ2203+デハ2204+デハ2227+デハ2228です。
見ての通りクロポのキットを適宜ディテールアップしたものです。
キットの床板はBMTN対応のためオーバーハングが長い(さながら209系のごとく)ため、
足回りは鉄コレ用を使うことで台車を適正な位置としています。
但し、台車は後述の理由で鉄コレとGMの2種類を使い分けています。



各車のプロフィール。
当初はコンペに間に合わせるべく突貫工事であったため、
貫通扉や種別窓のHゴムがモールドのままなのが惜しい。
実車はこの部分がプレスの凹みの中にHゴムを巡らしているため、
外板より凸なのは本来×。
次はちゃんとやろう。

連結器は両端のみ見栄え重視でダミー。
でも、ブツ6組成時に中間となる車も
極力先頭に立ってもおかしくない姿を目指しました。
2203や2227のジャンパケーブルが巻いた状態なのもその関係。

2226の助手席側ワイパーが撤去状態なのが小さなポイントです。



プロフィール続編。
小田急マニア諸氏には野暮な解説でしょうが、
非貫通の車と行灯方向幕の車が新造当時からの先頭車、
そうでないのが先頭化改造車です。
ワイパーやライトレンズはできるだけ実車に倣った色としてあります。
しかし全部先頭車っていうのは疲れますな・・・(゜∀゜;)



6両全部違う形なので、
形式写真的なのを。
2225山側。



2226海側。



2203山側。
この車に鉄コレ動力を入れました。



2204海側。



2227山側。
両側とも一番前の扉だけ小窓かつプレス無しなのが特徴的。
後述のアクリルガラスが揃わなかったため、このドアのみ
塩ビを開口部ぴったりに切り出してはめ込んであります。



2228海側。



2225海側。



2226山側。



2203海側。



2204山側。



2227海側。



2228山側。



2225の横顔。
前面・妻面・ドアの各ガラスはクロポのアクリル削り出しガラスをはめ込んであります。
楕円のドアステッカーはジオマトのA004。
S54年の写真ではさらに旧いタイプが貼られているのを確認したので、
FM系は最晩年のみ楕円タイプということか?



2225と2204と2228にはシルバーシート。
作る年代的に実はあんまり貼る機会のないステッカーだったりするw



無線アンテナもしかり。
カッコイイ。



2200の小型ベンチレーターはそのままだと背が高すぎるので、
脚を幾分薄く削ってから付けています。
また2220の箱型ベンチ車も含め妻を濃いグレーに塗ってそれっぽく。



左から2225、2203、2227。
いずれもモールドを削る手間を省くため
配管のない妻板をベースとしています。
動力の処理が何だか恥ずかしいことに。。



TNは短いオーバーハングに対応するためJC6360(樽見ハイモ用)を使っています。
実車はユニット間が簡易密連みたいなのだったようですが、
どのみち実車通りにならないので密自連のままです。
運転台側は前述のとおり先頭に立ってもおかしくない・・・という
方針によりカプラー本体のみ密連に取り換えました。



FM系列の特徴である車体中央部の抵抗器を再現しました。
GMの「J」ランナーですが、繊細な反面細部まで塗装を
巡らせるのがやや厄介なので、黒成型のものを用いました。



また、脚が細くベースを切り離すと脆くなる+接着強度も稼げないため
今回は床板に開けた角穴へベースごとはめ込む構成としました。
この後車内側からゴム系接着剤を塗布した鉄コレ用ウエイトが
載ることで完全に固着する仕組みです。




2225と2227は僅かながら配管の引き回しが異なるようです。



先頭の床下ディテールを見る。
ジャンパケーブルは銀河の鉄コレ用、
乗務員ステップはトレジャーのKHK1000用、
その前に付く雨水流し管?は0.4真鍮線、
空気配管はTOMIXのPZ-6287(103系用)を加工したものです。



連結部のぞきの愉しみ。



前述のとおり2226は片側のワイパーが撤去されています。





冒頭で触れた台車の使い分け。
左が直角カルダンのFS203(軸距2200mm 2203と2204に使用)、
右が平行カルダンのFS316(軸距2000mm 他の車に使用)
鉄コレは前者を、GMは後者をプロトタイプにしているようなので、
使い分けることでささやかな違いを再現してみました。



色剥げが少々見苦しいのですが・・・
運転台の下に来る台車には洋白パーツの
余白ランナーで自作した排障器を取り付けました。
例によってハンダ付けで組み立て、真鍮線を介して
台車枠に開けた穴へ差し込むことで十分な強度を持たせています。



今回の大きなポイントである車内の作り込み。
深ーーい座面のロングシートをプラ材で自作しました。
ほんとは洋白線で袖の手すりも付けたかったのですが、
構成上強度に不安が残り断念しました。

古い小田急マニアの間では語り草となっている
このシートの座り心地の良さ。
一回味わってみたかったものです。



運転台機器は鉄コレの内装パーツより適宜切り出し、
マスコンやブレーキを追加して使いました。
中間に入る車は当然ブレーキを台座のみの状態で作ってあります。



椅子や仕切りにも趣向を凝らしてみたのですが、
中々上手に撮れませんでした。
この先、飲み会かなんかで現物をお手に取って見ることがあったら
ぜひ覗いてみてください。



そんなこんなで一応2016年水準となるよう頑張ってみました。
実は10年前のキット発売当初に作ったのが手元にあるのですが、
並べるとこんな感じ。
まだ缶スプレーで頑張って塗ってました。



繊細なサッシに怖気づいて
二の字型に色差ししている。
実はやってみれば日の字型に塗るのも難しくはなかったのでした。



側窓を全部埋めて開け直し、乗務員扉の後ろを切り詰めて2100、なんてのも作ってました。
ご存知のようにFMと2100は似て非なるものにつき、あくまでもモドキにしかなんないので、
今やるならキッチンかなあ。
やるなら晩年がいいけど、封じ込め運転台の全貌を収めた写真を未だかつて見たことがない(!)
すごく気になる。



2006年の初売りアイテムであったこのキット、
キットそのものの構成もさることながら
プレート車輪、帯インレタなど
アクセサリーの展開もなかなか目新しかった。
とてもわくわくしました。

当時、鉄コレ第3弾に「食われた」的な話をよく聞きましたが、
上記の通り適正な台車間距離の床板や2200mm軸距相当の
台車、何よりスムーズな走りの動力など、
おいしいパーツをいっぱい引っ提げてきてくれたのも事実です。
10年越しにはなりましたが、
「いいとこどり」で一番やりたかった晩年仕様が仕上げられてちょっと嬉しい。
こんどは2200の原型でもやりたいなと思案中。。
コメント
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