①祈り(バリ・ウブドにて)
②叫び(みーみー)
③悟り(ぶっちゃん)
正直に言うと、今まで手塚治虫の漫画はじっくり読んできませんでしたし、アニメもあまり見ていませんでした。
でも、BSで手塚治虫を特集した番組を時々見て、「いやあ、すごい人だし、すごいマンガだ」と思い、じっくり読んでみたいと思いました。
作品は本当にいっぱいあるけれど、まず、ブックオフで大人買いしたのは、「ブラック・ジャック」と「ブッダ」。
「ブラック・ジャック」は唯一漫画やテレビで見たことがあったけれど、「ブッダ」は知らなかった。でも、テレビを見たことと、にゃん太ママさんも読んでいると聞いて、読んでみたいと思ったんです。
で、まずは「ブラック・ジャック」を読んで、先週、ブッダを読み終えました。
まずは、「カースト制」については、これもある意味生きる知恵だったのかもしれないけれど、やっぱり自分はとてもなじめないし、人としてどうなのかと強く思います。
実は、バリに行ったとき、ホテルの車をチャーターして、キンタマーニ方面へ出かけたのですが、そのときドライバーさんの会話にも「カースト(カスト)」という言葉が出てきてハッとしたのです。
「今までヒンドゥー教のいいところばかり見てきた気がするけれど、そうか、バリもヒンドゥー教だから、カーストがあるんだ」と。
とはいえ、インド・ヒンドゥー教と比べ、不可触はないようですし、あまり厳密ではないようですが、それでも、やっぱりカースト制はあるんです。
(私の英語の聞き取りは非常にあやしいですが)ドライバーさんはバリはすごくいいところという話をいっぱいしてくれたんですが、その後で「自分はカーストの下にいるから。」というような話をされて、「日本は教育は無償なんだよね。いいよね。こっちではお金がすごくかかるんだよ。」というようなことをおっしゃっていました。そんなことも思い浮かべてしまいました。
それから、「ブッダ」があまりにも人間くさいのが面白かったです。神格化された人ではなくて、生身の人間だということを感じさせる場面が満載でした。確かにすばらしい人なんだけれど、人間くさいブッダにすごく親近感を覚えました。
そして、私がすごく心惹かれてしまったのは、アッサジです。彼は、仏典とはかなり違った描き方をされているそうですが、死期を知った上での彼の生き方、死に方には衝撃がありつつもなんというか共感するものもあったのです。
私も病気を知り、死がとても身近な存在になって、「さて、残された時間をどう生きたらいいのか」と今でも時々考えます。
そんな私に、この「ブッダ」は考える材料を与えてくれたように思います。