昨夜のNHKスペシャル「天空の一本道 ~秘境・チベット開山大運搬~」にはいろいろ考えさせられた。
中国最後の秘境といわれるヤルツァンポ大峡谷。そこは、車も入れず徒歩で行くしかない。そんな秘境の最奥部にチベット系少数民族の人々が暮らす村がある。夏、標高4650mの峠の雪が解けると、村人総出で食料や医薬品などの生活必需品や家電製品などを、町から何日もかけて人馬で運ぶ。目もくらむヤルツアンポ大峡谷の断崖はこれまで数え切れないほどの人馬が命を落とした。番組はこの「開山大運搬」に密着したドキュメンタリー。
こんなすさまじい光景は見たことがない。10年ほど前に「山の郵便配達」という中国映画があったが、そんなもんじゃない。ホントにいつ谷底に落ちてもおかしくない道なのだ。妻のために30kgもある洗濯機を背負い、必死で登る男。あまりの辛さに歩くことを拒否する馬。人が生きていくということはどういうことなのか。文明は彼らに幸せをもたらしたのだろうか。見ながらいろんなことが頭の中を駆け巡った。命を賭して物資を運ぶ彼らを待っているのは、はたして「シャングリラ」なのだろうか。いつの間にか、随分昔の映画「失はれた地平線」を思い出していた。
中国最後の秘境といわれるヤルツァンポ大峡谷。そこは、車も入れず徒歩で行くしかない。そんな秘境の最奥部にチベット系少数民族の人々が暮らす村がある。夏、標高4650mの峠の雪が解けると、村人総出で食料や医薬品などの生活必需品や家電製品などを、町から何日もかけて人馬で運ぶ。目もくらむヤルツアンポ大峡谷の断崖はこれまで数え切れないほどの人馬が命を落とした。番組はこの「開山大運搬」に密着したドキュメンタリー。
こんなすさまじい光景は見たことがない。10年ほど前に「山の郵便配達」という中国映画があったが、そんなもんじゃない。ホントにいつ谷底に落ちてもおかしくない道なのだ。妻のために30kgもある洗濯機を背負い、必死で登る男。あまりの辛さに歩くことを拒否する馬。人が生きていくということはどういうことなのか。文明は彼らに幸せをもたらしたのだろうか。見ながらいろんなことが頭の中を駆け巡った。命を賭して物資を運ぶ彼らを待っているのは、はたして「シャングリラ」なのだろうか。いつの間にか、随分昔の映画「失はれた地平線」を思い出していた。
