徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

1年ぶりの谷汲観音様

2023-12-06 21:46:53 | 日本文化
 今年はまだ谷汲観音を拝観していなかったので今日、浄国寺を訪れ、1年ぶりにご尊顔を拝した。天才生人形師と謳われた松本喜三郎の最高傑作を初めて見てから13年になる。以来、拝観すること10回ほどになるが初見の時の感動は未だ覚めやらぬ。
 今日は拝観しながら、谷汲観音像が表す場面設定についてあらためて思いを致した。


「西国巡礼三十三所観世音霊験記」は、三十三番札所「谷汲山華厳寺」(美濃國:岐阜県)で満願(結願)を迎える。
 大倉太郎信満という奥州の金商人は常に大悲を深く信じていた。ある時、文殊菩薩が童子に身をやつし、霊木の松木を彫って十一面観音の像を造り信満へ賜うた。京都仁和寺に於て供養を済ませた信満は、美濃垂井までやって来たが背負った御厨子が重くなって動けなくなった。すると御厨子の中から観音像が出で賜いて、この地は有縁の地である。五里ばかり行ったところで降ろし給えと宣うた。そこが谷汲と呼ぶ地だった。信満は大悲の御心にしたがい、この地に伽藍を建立し、観音像の蓮台の下に湧き出る油によって常灯明となした。よってここを谷汲寺と号したのである。



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