徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

巨匠と食事のはなし。

2015-01-27 19:49:28 | 映画
 今朝のNHK「あさイチ」では「すき焼き」がテーマになっていたが、こんなクイズが出題された。「東京物語」などで知られる日本映画の巨匠小津安二郎監督は、脚本を書く時に定宿としていた神奈川県の茅ヶ崎館で好物の「すき焼き」をよく食べていたらしいが、「すき焼き」のシメとして最後に加えた食材は何か、というもの。「カレー粉」「トマト」「チーズ」の三択問題だったが、「カレー粉」と答えた解答者はいなかった。小津監督が茅ヶ崎館を使ったのは戦前から戦後の昭和30年代にかけて。まぁ僕らの年代にとっては「トマト」や「チーズ」であるわけはないことはすぐにわかるのだが、実は小津監督の「カレーすき焼き」は映画通には結構知られている。
 小津監督と並び称せられる巨匠黒澤明監督の肉好きも有名だが、名作「七人の侍」を作った時、「ビフテキの上に鰻の蒲焼を乗せ、その上にカレーをぶっかけたような映画を作りたかった」と語っている。要するに「これでもか!」というほどのおご馳走だという意味なのだろうが、「ビフテキ」も死語に近いし、現代人はこの三つの組み合わせではたして、もの凄いおご馳走だと思うだろうか。やはり時代を感じさせてほほえましい。
 ちなみに昭和6年、僕の父が初任給をもらって同僚と街に繰り出し、当時一番の八木デパートのレストランで食べた料理がライスカレーだったそうだ。

 


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