徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

熊本城復旧工事への疑問

2017-01-21 20:54:20 | 熊本
 週に3、4回は熊本城・北十八間櫓の下を通る。今、石垣復旧工事の真っ最中。足を止めて工事の様子をしばらく眺めることもあるのだが、見る度に、これは大変な工事だという実感が湧いてくる。と同時に疑問も湧いてくる。ここは国指定重要文化財である。従って、引き続き重文指定を受けるためには、施工方法や使用石材などに制約があるという。よくテレビなどでも、崩落した石にナンバリングして、記録されている元の位置に戻さなければならないという話を聞く。実際、工事現場を見ていると、そんなことできるんだろうかという疑問が湧く。また、ただ積み直すだけでなく、次の地震に備える強化も考えなくてはならないだろうから簡単ではないだろう。そこでさらに疑問が湧く。重文再指定にこだわる必要があるのだろうかということだ。熊本城への観光客は、この部分は重文だ、この部分は重文ではないとか分けて見る人などいるのだろうか。一方では大天守にはエレベーターを、なんて話があるくらいだ。ここは一つ、重文再指定にはこだわらず、より安全で強固な石垣を築いていただいて、400年経てばまた重文だ、くらいの大らかな気持でやっていただいてもいいような気がする。


明治時代初期の熊本城・北十八間櫓


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2 コメント

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Re: 呑兵衛あな様 (FUSA)
2017-01-22 16:02:25
>目に見えない内部の石の配置をどうする~

現場を眺めていて感じたのがまさにそれなんです。外側の石の位置はわかっていても、元通りに積み上げるのは内部との関係がありますので、はたしてうまくいくのだろうか、という点です。128年前の地震で崩れた石垣補修箇所が、今回も再び崩壊したケースが多いというのはそういうことなんじゃないかという気がします。
重文指定の基準も役人や一部の学識者の一人よがりのような気がしてなりません。
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Unknown (呑兵衛あな)
2017-01-22 10:52:49
写真の石垣は、見事ですね~
数日前のローカルTVニュースで、金沢市で全国から石垣関係者が集まってフォーラムが開催されたとのことでした。
それによれば、金沢城の石垣は以前より測量が行われ「石の位置」が判るようにしているとのことです。

熊本城についても、目に見える石について同様の測量がなされていたが、目に見えない内部の石の配置をどうするかが悩みの種で、復旧工事の足を引いているということを聞きました。
そして、目に見えない石も元通りにする工事をしなければ国指定重要文化財になれないし、工事費用の補助金が出ないと聞きました。

過去に石垣を補強した事例は多いようですが、それまでにしなければ国指定重要文化財になれないのでしょうか。
文部省の木っ端役人は、細部にこだわりすぎ、しかも誤解していると思います。
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