徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

「音と舞」熊本震災復興祈念大倉会能楽公演

2019-04-14 22:27:02 | 音楽芸能
 おそらく平成最後の観能になるだろう。それなりに見ごたえはあった。でもやっぱり一番でもいいから能を観たかった。
 今日の番組では舞囃子「小袖曽我」がダントツによかった。菊本澄代・美貴姉妹による曽我兄弟の相舞はずっと観ていたいと思ったほどだ。地謡もこれが一番声が通っていたし。「船弁慶」は、今年1月に久留米座で狩野了一さんの能を観ており、まだその印象が強く残っているので…。
 隣の席の90歳に近いというご高齢の男性と会話したが、ご本人は宝生流の謡や仕舞を60年以上やっていたとおっしゃっていた。熊本は喜多流、金春流が盛んなのでちょっと肩身が狭いとも。2年前に亡くなられた喜多流の狩野琇鵬先生には流派に関係なくお世話になったともおっしゃっていた。僕と同じく転勤族だったということで、お互い同じような経験をした話や宝生流と漱石との関係など、いろんな話で盛り上がった。

【番組】
素囃子 :「揉之段および鈴之段」 大倉流
舞囃子 :「高砂」喜多流(友枝雄人)
舞囃子 :「小袖曽我」観世流(菊本美貴・菊本澄代)
舞囃子 :「百万」金春流(松井笙子)
連調  :「熊野」観世流
一調一声:「三井寺」金春流(桜間右陣)/大倉流(大倉源次郎)
舞囃子 :「船弁慶」喜多流(狩野了一)