これは泰勝寺跡（熊本市中央区黒髪４丁目）の「宮本武蔵供養塔」と伝えられる五輪塔です。肥後細川家初代および二代夫妻を祀る「四つ御廟」の奥の方にあります。
この石塔が最近、知る人ぞ知るパワースポットとなっているそうです。それは、２年前の熊本地震の時、周りの石塔や墓がバタバタと倒れたのに、この石塔だけはビクともしなかったというのです。剣豪武蔵のイメージとも重なって、底知れぬパワーを感じさせるのでしょう。
そもそも、この泰勝寺跡になぜ「宮本武蔵供養塔」があるかというと、武蔵は晩年に客分として遇してくれた大恩ある細川家の菩提寺である泰勝寺を参拝するようになり、住職の大淵玄弘和尚ととても親しくなったそうです。そしてその弟子の春山和尚とも親しくなり、度々足を運んでいたようです。武蔵が死んだ時は大淵和尚に引導を渡してもらったという引導石が泰勝寺参道入口（現在の小峰墓地登り口）に残っています。そういうわけで武蔵と泰勝寺は深い縁があるのです。