のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

キャビア

2007年04月04日 | 日記・エッセイ・コラム

 誰が決めたか知りませんが、世界の三大珍味はトリュフ、フォアグラ、キャビアなのだそうです。トリュフは食ったことありませんし、フォアグラは自分の肝臓が脂肪肝でフォアグラになっているからあえて食べる必要もありません。ロシアと関わりを持てたおかげで、唯一食べたことがあるのはキャビアです。うまいとは思わなかったけど。

 ちなみに私達がキャビアと呼んでいるものはチョウザメと言う淡水性のサメの卵で、ロシアでは「チョルナーヤ・キャビヤ(黒いキャビア)」と呼んでいます。サケの卵のイクラ(これもロシア語です)が「クラスナーヤ・キャビヤ(赤いキャビア)」なので、ただ単に「キャビア」ではどちらかわからないようです。

070403 ウラジオストクあたりに出回っているのはハバロフスク界隈で養殖したチョウザメの卵です。本場のカスピ海方面のキャビアと比べると、安いのが特徴です。

 キャビアの国外持ち出しに関する条例は頻繁に変わっており、持ち出し禁止になったり、2缶まではよいと言う条例になったり、毎回行くたびに変わっています。このところは厳しいようです。

 ビンの大きさや店によって価格は違いますが、日本円にすると1200円から2500円で販売しています。高価な品物なので市内の売店ではあまり見かけませんが、これが日本では3-4倍の値段で販売されているのですから貿易の恐ろしさです。

070403a 中ロ国境のアムール川には天然のチョウザメがおり、中国では「皇帝魚」と呼び大きいものでは8mにもなるそうです。写真はハルビンの博物館の皇帝魚。この巨体からゴマのような小さなタマゴが生まれます。

 キャビアは日本で馴染みの薄い食材なので、料理方法も数少ないのですが、ロシアでは調理方法のバリエーションは豊富です。が、値段の割りにおいしい食べ物とは思われていないようで、一般家庭の食卓に出て来ることもありません。

 安価なアムール川流域のキャビアで一儲けを狙ってやってくる日本人も多かったのですが、頻繁に変わる法律や関税の問題、ロシア側のマネージメント能力のいい加減さなどで難しいようです。

 一頃、2缶までは国外持ち出しが認められていた頃、バケツキャビアなる法の網の目をくぐるキャビアが存在していました。「2缶」と言う規制だけで、その容量には触れていなかったほうの網の目をついて、バケツのような大きな入れ物に入れたキャビアを手荷物として持ち帰る方法です。航空券の費用やその他の費用を考えると、いくら大きな入れ物に入っているからと言って2缶持ち出したところで採算が合うのか疑問です。面白いことを考える人もいるものだとあきれたものです。

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