8月26日
サントリー芸術財団のサマーフェスティバルに行って来ました.
サマーフェスティバル25周年目となる今年は, クセナキスのオペラ「オレステイア」, ジョン・ケージの「ミュージサーカス」, 生誕85年記念として組まれたフランコ・ドナトーニの管弦楽作品集, 細川俊夫セレクション, そして芥川作曲賞の選考演奏会など, 魅力的なプログラムが多数.
久しぶりにドナトーニも聴きたかったのですが (大学でお会いしたときの大きな姿を思い出します. もう10年以上前のことです), 平日のライヴで叶わず…, 今日のミュージサーカスと芥川作曲賞選考会だけ聴いて来ました.
まずはブルーローズ(小ホール)を中心に行われた「ミュージサーカス」.
ミュージサーカスとは, 「musicとcircusを組み合わせたケージの造語で、マルチメディアを駆使したユニークなパフォーマンスの在り方を表している」(:パンフレット, 白石美雪さんの解説より)イベントです.
あらかじめ決められて発表されるセットリストは存在せず, 易で占われたタイムテーブルに沿ってそれぞれのパフォーマーがアクションをはじめます (学生のときに広島で行われたミュージサーカスは, ある路線を走る電車が終点に着くまで, 連なる車両の中で行われるものでした).
それはまさに同時多発的なアナーキー, …でも混沌では, ない(「混沌ではなくアナーキー」, 白石先生の受け売りですが…).
今年はケージの生誕100年/没後20年に当たるんだそうです.
そんな2012年の夏に行われたミュージサーカスは, 午後2時から7時まで, 入場無料, 入退場自由, というスタイル.
参加アーティストはピアノの井上郷子さん, プロジェクトFUKUSHIMA!の大友良英さん (福島との中継), インスタレーションの杉本博司さん, 茶人・千宗屋さん, 笙の宮田まゆみさん, 中部電力芸術宣言が印象的だった三輪眞弘さん, ギターの村治奏一さん…, などなど, すごい面々.
このイベントに千宗屋さんが付けたテーマは「即今」.
「すなわち、いまおこったことがすべてである」という意味の, 禅語なんだそうです.
あちらこちらで同時多発的に発生したアクションが, ばらばらでありながらも共生している…, そんなミュージサーカスの状況にぴったりな言葉だと思いました.
ブルーローズ中央で, 銀閣寺花方の珠寶さんが献上されたお花がとても素敵で, 一際 印象的でした (芥川作曲賞についてはまた改めて).
※写真は祐天寺・カーナピーナのカレー. 「マイルド」でも十分な辛さ!
(ド:ハンバートハンバート×COOL WISE MAN「23時59分」)