のどのど日記

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明日は…?

スクリーンの下から

2015-09-22 | のどのどぬ人

9月22日 仙台短編映画祭 1b「フィルムの音が聞こえる」@せんだいメディアテーク

"世界初のSF映画"と言われるメリエスの「月世界旅行」(1902)と、バスター・キートンの「探偵学入門」(1924)。2本の無声映画に、生演奏で音楽を付ける、という機会をいただきクラシック・ギターの小関佳宏くんと作曲・演奏してきました。いつも遊んでいるように即興で、と思っていたのですが、いざ映画を観てみたところ、そのテンポの良さや、メリハリのある物語に、これは即興では大変!と気付き、急遽全て作曲…。依頼を受けた時点で既に本番までひと月。忙しいのも重なって、全曲揃ったのは実は前日!

とはいえ、会場入りしてリハーサルで改めて作品と対面して、感激しました。大きなスクリーンで観る画の、うつくしいこと!実行委員のみなさんのアイドル=85歳の現役映写技師・浅井浩雄さんによるフィルム上映の画像は、なんだかiPhoneの小さな画面で、にらめっこしていたそれよりも、とてもあたたかみがありました。

開場と同時に予想以上のお客さまが。うちの3歳の姪をはじめ、あちこちに小さいお客様も。(姪は映画が始まっても、スクリーンではなくしばらくピアノの私ばかり見ていたらしい。笑)そして映画が始まると「月世界旅行」の突拍子もなさや、キートンのハラハラドキドキのドタバタ劇に、客席のあちこちからくすくすゲラゲラ笑い声。老若男女がこんな風に一緒に楽しめる映画って、いいなぁ、と思いました。演奏でも、実はハラハラドキドキしていた場面も少しあったのですが、「生で音楽付けているの、途中から忘れちゃった!」という感想が多かったようで、よかった!とほっとしました。

サウンドスケープでの、映像との共演(HANAENさんの「hand」、canadeさんの「sky collector」)から始まって、今回は個人でもこんな機会をいただけて光栄でした。今回の作品、1回きりではなんとも惜しいので、そう遠くないうちに再演できたらな、と思っています。観に来てくれたツキ、ありがとね!

(ゆ)