4月16日
仙台行きの一日.
「ニューエレガンス」で読んだ今日の読売・耕現学のコーナー.
大阪市(橋本市長)の文楽協会への補助金削減の問題が取り上げられていました.
文楽も含めて, 芸能は何十年もの歳月をかけて稽古される世界.
そこで稽古されるのは, 師匠と弟子が一対一で, 口伝えで継承される技です.
一度途絶えればなかなか復活が難しいことは, 容易に想像できます.
橋本市長の考えは「淘汰されるべきものはそのまま淘汰されるべきだ」というもの.
でも一度途切れてしまえば, 伝統文化はもうそのまま途絶えてしまうのです.
その一方で思い出すのは, 歴史上 忘れ去られていたものに再び光が当てられ「再発見」(これも変なコトバですが…)されてきたものは数多くあったということです.
バッハだって, あるいは古楽だってそう.
大阪市長は, のちの世へもずっと繋がるはずだった財産を, いまこの世でばっさり切り捨てようとしているのかもしれません….
そもそも, 市場原理には馴染まないところでも採算性(利益として目に見える数字)だけが問われて, それだけでバッサリ切り捨てられてしまう世の中は, やっぱり何か違うなぁ…, と思うのです.
市音の今後も含めて, 数字だけではない, 違うパラメーターでの検討が必要なのではないでしょうか….
(ド:ジョン・ハービソン「地上から見たタンゴ」)