のどのど日記

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明日は…?

牡丹と芍薬

2012-05-20 | のどのどぬ人

5月20日 福田優子筝演奏会~物語ることⅢ~@輪王寺・ぼたんの間

生田流の演奏を聴きに。輪王寺の本堂を裏手に廻った、和室が会場。こんなに目の前で箏のソロを聴くのはたぶん、初めてくらい。沢井忠夫の「小さな春」「若葉に」「六ッの詩」と船川利夫「四季の月」というプログラム。箏って体力勝負だ、と思いました。こんなに激しいものだとは。繰り返して演奏、勉強された曲の中に、その都度、違う風景が見える。そんなお話もあって、どちらかというと私はなんだか圧倒されっぱなしの時間だったのですが、もう少し音の余韻を楽しめる場所でも聴いてみたい方だなと思いました。知ったつもりになっていたけれど、お箏、全然知らなかったな、と反省…。

(ゆ)

STAEDTLERの三角ペン

2012-05-20 | のどのどぬ人

5月20日
山形交響楽団ユアタウンコンサート2012米沢公演@米沢市・伝国の杜

ポッと時間が空いたので, 聴きたいと思っていた山響の演奏会へ.

今年40周年を迎える山形交響楽団.
僕がいうことでは全くないのですが, 変わったなぁ…, と今日はしみじみ思いました.
山形に帰って来て聴いた山響にガッカリというかちょっとビックリしてしまったのが10年前 (これも僕がいえることでは全然ないのですが, ホントにちょっとショックだったのです), それに比べて今日の演奏会はとってもよかったです.

1曲目, 西村朗の委嘱作品は, 本人初となる弦楽オーケストラのための作品 (「弦楽のための悲のメディテーション」).
中盤, 大きな流れが去ったあと, 天空で各トップ奏者たちによって奏でられたうたがとても美しく, 印象的でした.
切なく歌うチェロが特にbravo!でした.

そして2曲目, チャイコフスキーのピアコン1番.
正直, チャイコフスキー? ふん, 客受けするプログラムにしやがって, と, 直前まで呑んだくれていたのですが (ウソです), これが圧巻でした.
何がって, はい, ピアノのトリフォノフが, です.
第1楽章冒頭は え?マイク入ってる? とちょっと思ってしまった, そのくらいの大音量.
あのピアノ, あんなに鳴るピアノだったのですね.
そしてその音色の多彩さ!
どうするとあんな音が出るのでしょうか.
第1楽章と第3楽章はもうただただ圧倒されたのですが, それよりなにより, 第2楽章が絶品でした.
第2楽章って, あんなにも幸福なダンスだったんですね.
ピアノもオケもたっぷり歌って拡がっていく響き, 素朴な風景と紙一重にあるとてつもなく幸せな光景に, あぁこれがチャイコフスキーなんだなぁ, と思いました.

当日券の空きが1列目しかなくて, 最前列中央で1楽章と3楽章はニヤけながら, そして2楽章は泣きながら聴いてしまったのでちょっと怪しい人になってしまいましたが, あのカーテンコールの多さからしても, 他のお客さんもきっとトロけてしまっていたのだと思います.

休憩を挟んで演奏されたブラームスのシンフォニー2番はそっと包み込まれるような響きで, 心地よい演奏でした.
こちらもチェロが秀逸.
管楽器もとてもよかったです.
素敵な演奏会でした.

終わって外に出ると, 夕暮れ.
たまに吹き抜ける風が気持ちよいのでした.

(ド:鉛筆の持ち方を目下 矯正中)