虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

対極な映画で

2005年12月01日 | 日記・雑記
 11月30日は映画館水曜レディースデーでしたが、映画館に行く余裕なく、弁護士さんとことかいろいろ回って疲れて家に帰って「チャーリーズエンジェル/フルスロットル」を見ました。「カンフーハッスル」じゃなくて、こっちに「ありえね~!」ってコピーつけても良いのにね。でもやっぱりうっとりするかっこよさじゃないです。

 で、BS放送の「野菊の如き君なりき」(木下恵介監督・1955年)を見始めたらやめられなくなり、不覚にもぽろぽろ泣いてしまいました。松田聖子の「野菊の墓」見たときはすいません、彼女のおでこに思わず吹いたのですが、これは笑いの入る隙は無い純愛映画です。
 原作読んだのがはるか昔で、本のほうでどうだったか忘れてるけど、幼馴染の純粋に相手を思う10代の少年少女が、周囲の心無い噂と中傷で仲を裂かれ、少女は不幸な結婚をして死んでしまうなんて、なんか閉鎖社会のいじめの犠牲者って感じでいやですねえ。でもヒロインの民さん、きれいで可愛くて無垢で、もうそれだけで闘わなくても許しちゃう。
 みんな二人にひどいことしてるってわかっていて、仲を裂いてるので私としては泣けるけど純愛映画というよりむちゃくちゃ腹立ちが残るものなのでした。

「死ななきゃわからんのか!」
「外聞が悪いのと、お互いに思う心のどっちが大事だ!」

 もちろん、世間様のほうが本人の愛情より大事なのが昔の日本ですね。ああ、今のご時世に生まれてよかった。

 この二つの映画で「映画見た」という娯楽性でどっちが勝ちかというと、私はやっぱり「野菊」なのでした。

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