学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

「立ち呑み処」は独り立ちを学ぶ場だって

2024-05-21 16:14:14 | 日記
 地方の鉄道や廃線の周りにはなにか郷愁を感じさせるものがある。鉄道をテーマにいろんなテレビ番組があって、例えば「飲み鉄」、駅の周辺にある飲み処や人がほとんど乗っていない地方の単線の車内で酒を楽しむなどは昭和の匂いを感じさせる。「撮り鉄」ではカメラ片手に地方の風景を紹介してくれる。昨日は偶然つけたテレビで市川沙耶さんの「麺鉄」なる鉄道の捉え方があることを知った。駅構内やホームにある”立ち食い蕎麦やうどん”に焦点が当てられている。駅にある立ち食いの麺処は僕にとってはなぜか人とは違う意味で特別な存在なのだ。
 僕は二十歳で留学の道を選ぶのだが、お陰で日本の文化と言えるものを経験し損なっているものが少なからずある。例えば僕が若い頃には大学生が皆楽しんでいた麻雀、ぼくはパイを持ったことがない。また今日の話の”立ち食い”の、そば、うどん、一杯飲み、なぜか特別なルールのようなものがある印象があって入りずらいのである。大阪駅構内、地下鉄御堂線から大阪駅に向かってエスカレータを上がりきっったところにある『そば・うどん麺屋』にひとりで入ったのは70歳という始末である。「ひとりでふらりと立ち呑みの場所に入れる様になってはじめて自立、自活、つまり大人としての一本立ちができる」という話があることを知った。半世紀以上も前にアメリカ留学に挑戦して”独り立ち”の意味することは身をもって知っているはずの僕なのに友人や知り合いの助けなくては立ち食い麺や呑み処に入れない。日本での生活の心地よさは群れること、多分流れに身をまかせるということを指すのでは…などと考えたりする。

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