学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

怪我は知恵を生む

2021-09-28 16:38:22 | 日記
 新横綱照ノ富士優勝で大相撲秋場所が幕を閉じてますます秋を感じる今日この頃である。照ノ富士と言えば大関から序二段まで降格したことで有名だ。膝の怪我が影響して地獄を見た相撲取りと言われている。テレビに写る姿はいつも両膝の大きな白いサポーターが目につく相撲取りだ。あと何年横綱として活躍できるのか大相撲ファンとしては気になるところだ。
 人は怪我をすると工夫する 工夫するということはあらゆる知恵を絞ってその怪我、つまり弱点をカバーする事である。ぎっくり腰で立ったり座ったりが苦痛を伴ったとき、足を挫いてしゃがむのが辛かった時、日常生活を維持するためにいろんな工夫をしたのを思い出す。
 怪我(心の傷も含む)と知恵で名言を残しているのがオプラ•ゲイル•ウインフリー( Oprah Gail Winfrey)、アメリカで最も裕福なアフリカ系アメリカ人と言われる女性だ。今は俳優、テレビ番組の司会者、慈善家として知られている彼女は幼少の頃から人種差別をはじめとしてありとあらゆる苦難を経験した。従兄弟から受けた強姦など、その苦痛の人生は想像に固くない。今では慈善家として知られる彼女の残した名言は「痛みを知恵に変えろ Turn your wounds into wisdom. 」である。怪我、痛みを乗り越えた先に光明がある。
 横綱昇進伝達式で「不動心」を強調した照ノ富士、しっかりした足取りで優勝楯を受け取る姿を目撃した。相変わらず膝のサポーター姿が残像として目に残る。折しも昨日、先の横綱白鵬の引退が伝えられた。物議を醸した言動で横綱の品位などを問題にする人も多い。照ノ富士をはじめとして新しい世代が神事でもある日本の国技、大相撲を盛り上げて子供達に伝えてくれることを期待してやまない。

暑さ寒さも彼岸まで

2021-09-24 16:40:08 | 日記
 敬老の日と秋分の日が通り過ぎた。『暑さ寒さも彼岸まで』冬の寒さは春分の頃まで、夏の暑さの残暑は秋分まで。この時期が来ると不思議と残暑の暑さが和らぎ凌ぎやすくなる。これが転じて、「辛いこともいずれ時期が来れば去っていく」という意味に使われることがある。コロナ禍が一日も早く終息してかつての日常を取り戻せる日が待ち遠しい。
 お彼岸の墓参りを例年通り済ませた。先祖を敬い思いを馳せるのがお彼岸の墓参りの目的であると教えられてきた。自分が今存在しているのはご先祖がいたから、それをありがたく思えるように生きていきたい。静かに手を合わせるという姿勢は自分だけのプライベイトの時間である。今年もまた墓参りをして手を合わせたけれど、何も特に祈ることもない。僕のお墓参りはいつもこの様にして終わってしまう。それでもなぜが精神的な安堵があるのは不思議である。
 アメリカ人は特に先祖だの祖先だのの意識を持って墓を訪れるわけではない。自分の都合に合わせて好きな時に個人を忍んでお墓を訪れて花を添えて一言二言自分が来たことを呟いて墓前で跪いているだけである。もう10年以上も前に僕が通った大学がある街を訪れて当時世話になった家族とご主人の墓を訪れた事がある。「いろいろお世話になりました。今日、こうしてここに来る事ができました」と伝えて墓前でひざまづいていただけである。やはりなぜか気が晴れてすがすがしい気分になったのを覚えている。
 ご存知「三途の川」の向こう岸、迷いのない悟りの向こう岸が「彼岸」だ。「此岸(しがん)」はこちら側、人間がごちゃごちゃと悩んだり人と人が揉めたりしている煩悩の世界。お墓参りをして静かに手を合わせ、先祖の冥福を祈ると同時に自分もいつか迷いのない彼岸に到達できますように……な〜んちゃったりして…#$?! 

お金の使い道

2021-09-21 17:45:52 | 日記
 昨日は敬老の日、蒸し暑くはあったが久しぶりに空は晴れ渡った。コロナ禍の三連休、やっぱり何もせずに家に籠ることとなった。できる限り運動をと歩いてみたり簡単な庭の草抜きなどの作業をしながら汗をかいた。健康さえ確保できればまだまだいろんなことに挑戦ができる。
 民間人だけの宇宙飛行で地球の周りを3日間周遊したという新聞記事が目に止まった。若くてお金があればいろんなことに挑戦できる。4人1組の宇宙旅行に参加するには一席数十億円程度のお金が必要だという。今回の旅行は小児がん治療のセント•ジュード小児研究病院の支援を目的として子供達を元気づけることを主眼に試みられたという。それはそれで立派な支援だとは思うけれど、何十億というお金はまだまだ他にも使う道はある。
 僕はこのコロナ禍で子供を育てる“ひとり親”の家庭に何かができることはないものかと日頃から考えている。富裕層の人々は困っている人々の窮状に手を差し伸べてほしいと思う。子供の命が危険にさらされていてそれが貧困が原因で起こっていることが推察できる。宇宙旅行に参加する人たちはその方面への支援をもお願いできればなーと思った。自由にできるお金がふんだんにある人達はもう欲しい物はないとばかりに一般人には手も足も出ない巨額の費用を宇宙旅行に回す。「素晴らしい冒険だ!」とのコメントと船内での生活状況が伝えられて、すごい事ができる世の中になったもの”だと感心しながら、心のどこかに少しの引っ掛かりを感じていた。
 ”神よ、貧者を助けたまえ、なぜなら富者は自分の面倒は自分でみれるから (May) God help the poor, for the rich can help themselves.”…と偉そうなことを考えながら「お前は牧師か?」などと照れている僕がいた。

月見る月はこの月の月

2021-09-17 16:16:25 | 日記
 今回も秋と空の話。暇なんだなーとお思いでしょうが、なぜか夜に外に出て秋らしい空気を吸って虫の声を聞きながら空を見上げるのが好きである。ここ2、3日は曇り空で月を楽しむことはできないけれど今年の中秋は21日であるらしい。天候が邪魔をしなければいいのに…
 作者不詳とある「中秋の名月」を讃える歌に『月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月』というのがある。月といえば僕はこの歌を思い出す。何度も月が繰り返されるのでユーモアもあるし、じっくりその内容を検討すると本当に上手く月を表現していることに感心する。秋の夜に外に出て見る月はどういう訳か人生の出来事や人との出会いを思い出させてくれる。子供の頃に座敷の縁側から見た月、留学時代にアメリカで見た月、家族を持って子供達と見た月、そして歳をとって見る今の月はじっと見ていると座禅を組んで黙坐の心境になる。今年も多くの人が見るだろう中秋の月、人それぞれの思いを場所とともに蘇らせてくれることだろう。
 僕は留学時代に大学の寮の庭に出て月を見ながら日本のことを思ったり将来の夢を描いたものだ。アメリカのトーマス•ジェファーソン(Thomas Jefferson)は "過去の歴史より、未来の夢を見る事が好きだ I like the dreams of the future better than the history of the past.” という言葉を残している。アメリカ合衆国の独立宣言の起草や建国にたずさわったジェファーソンは過去のイギリスからの独立など、国の将来を夢見て前向きだ。僕も若い時には見る月に自分のやる気をつぶやいてみたり前向きだったことを思い出す。歳をとって今見る月は思い出とともに蘇ってくる「光る記憶の塊(かたまり)」である様な気がする。

縁起の悪い日

2021-09-14 15:39:35 | 日記
 20年前の9月11日、ニューヨーク市の世界貿易センター(WTC)ビルに2機の旅客きが衝突した。同時多発テロである。無常にも3000人近くにのぼる罪のない人々が命を奪われた。現地での朝の通勤時間の出来事だ。日本では夜、僕はそろそろ寝床へという時間でのんびりとニュースを見ていた。突然アメリカからのニュースが飛び込んでWTC高層階から火の手が上がっている映像が映し出された。続いて二機目が南棟に突っ込んだ。事故ではなくテロだと確信した瞬間だ。先日の日曜日はそんなことを思い出しながら同じ時間に米軍アフガン撤退のニュースを見ていた。
 20年前の僕はこの日から1週間後に短期留学の15人の学生を連れてオレゴン州のポートランド大学に行く予定であった。学生の両親などと対応を考えたが不思議と渡米に反対する家族はなかった。子供の夢を実現させてやりたいという親心との葛藤はあったとは思うが、結局数日遅れで予定通り出発を決行した。飛行機は一般客がほとんどいないガラガラ、貸切状態の飛行機でサービスも満点、不思議な経験をした。それ以降、大学の仕事でアメリカを訪れる機会が偶然とはいえ何度かあって9月11日に飛行機に乗ると決まって乗客が少なく座席をいくつか独り占めするという珍現象が10年は続いたと思う(最近は大学も退職して渡米の機会もないので不明)。人々はやはり縁起を担ぐのだ。9月11日はテロの起こった縁起の悪い日だと人は言う。その通り、しかし、縁起の良し悪しは考え様。根拠なく人が嫌う日とは案外ラッキーな日に変える事ができる日なのかもしれないとこのとき知った。とは言えWTCのテロ以降数年間は決まっていろんな月で11日に公的にも私的にも何かよくない事が起きたのも事実だ。