イギリスの富豪達が参加した「深海に横たわるタイタニック号見学ツアー(参加費用一人3,500万円)」の惨事について気になって仕方がない。人命が失われた事故などのことは、亡くなった人達のご冥福を祈るだけであまりブログで触れる様なものだとは思っていないことを断っておかねば、と思いながら、とにかく話を続けよう。
僕が通ったアメリカの大学にとにかく家が資産家で全くお金には無頓着という若者がいた。成績は普通だったというが薬物摂取のせいで2階の窓から飛び降りて足を折って入院しただの、深夜に高級車を乗り回して事故を起こしただのと、常に街の噂になっていた。この若者、結局、何度目かの自動車事故で命を落とすこととなった。まだ19歳だった。この話とほぼ同時期に、もう一人、別の州の話だが、大学卒業と同時に莫大な遺産が転がり込んで結局一生仕事をすることはなく何一つ不自由なく暮らした老人が餓死していたとテレビで報じられた出来事があった。
そして今回のタイタニック号の見学ツアー事故である。先の二人の話と関連づけるのは何となく気が引けるのであるが共通項はお金だ。有り余るほどのお金を手に入れると、冒険や道楽、人が経験出来ない様なことに手を出したくなるのだろうか。自己満足のためにお金を使うようなことをしないで、人助けの道もある。お金に困っている人は世界中にどれだけたくさんいることか。そんな人に支援の手を差し伸べるなど、余っているお金の使い道はいろいろある。「お金の量」は「成功」を意味しない。“お金を少しでも貯金できる人は成功者だ” と言った人がいた。