学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

夜空を見上げて「ひとり時間」を楽しむ

2023-09-29 16:09:51 | 日記
 「一年の経つのは早いもの」と実感する季節の切れ目というものがある。この時期には「中秋の満月」がそれである。子供の頃のノスタルジア、僕は昔の実家の座敷の縁側でススキの生花やおはぎなどのお供え物を前に満月にある種畏敬の念を覚えたものだ。最近では満月に限らず夜に外に出て月を見上げるのが好きだ。“ひとり時間”というものを楽しむのである。(とはいっても満月にあの遠吠えをするオオカミ人間を想像されると困るのだが)ただ“ひとり時間”を大切にしているということである。日常のつまらないことを忘れることができる時間だということだ。
 “ひとり時間”といえば、最近「ひとり外食」の難しさについての新聞記事を読んだ。特に女性の一人外食は難しいという。わからないでもない。店の都合を気にすることは、混雑する忙しい時間を避けて入店すれば問題は解消される。もう一つのコツはカウンターのあるところなら遠慮はいらない、堂々と一人で食べられる。ただ周りの客の目を気にするということは全く不要な事、食事の味や香りを楽しめるのはひとりで食べている時である。ひとりで行動することから人は独立、自立を学ぶとさえ言われる。ひとり時間だの、独立自立などを考えながらまた月の存在に話を戻したい。月は寂しがりやさんの最良の友と言われる。月は人間と同じ、他人に見せない裏の面を持ちながらあの広い大宇宙で独特の存在感を見せている。月は自力で暗闇の中で光を発しているのではない。他人の力、つまり太陽の光を反射しているだけにすぎないのだ。大宇宙における自分の存在とはなどを考えた。今夜の月が楽しみだ。

ホームメーカー(家庭を作る人)は誰?

2023-09-26 16:10:31 | 日記
 女房に付き合って来たスーパーの鮮魚売り場、刺身などを見ていた時、横にいた30歳ぐらいの女性に彼女の友人だろうと思われる40歳前後の女性が賑やかに声をかけ、それからの会話に興味を持った。「月曜日が『主婦休みの日』だってこと知ってた?」「知らんよ。何それ?主婦が仕事をしないってこと?」聞き耳を立てているわけにはいかないのでその場を去った。
 コロナ禍で皆が家にいることが増えた頃に知ったこの日、「主婦休みの日」は主婦が一息ついて気分転換できるように設定された日(一年に3回一月、五月、九月のそれぞれ25日)であるという。「休んで何するの、テレビ見ながらごろ寝してビールでも飲んでるなんてだらしないことしたくもない。文句言いながら家のことを仕切っている方がよぼど体に良い」、などと知り合いの奥さんが笑っていた。子供のいる家庭では主婦がいなければ家の中はグチャグチャで収拾がつかないことになる。休んでいるよりは動いている方がいいという意見もあった。「主婦休みの日を作ったり、ありがたいと感謝するより手伝って」という人もいて、家事の手助けをしてくれる方が嬉しいという現実的な提案もある。(手伝いは余計な用事を作るなという意味も含む)
 アメリカではハウスワイフは家に閉じ込められた妻となり、ホームメイカー(homemaker)やホームマネージャー(home-manager)なる言葉が使われる。時代が変化して、家事に誰が携わるにしても、“ホームメイキングとは「家」を「家庭」に変えること Homemaking means making a house a home.”と考えていたい。

人間観察「背中は語る」

2023-09-22 17:27:37 | 日記
 9月も半ばを超えて残暑は厳しいといえど最近は早起きがしやすい。早朝は空気が澄んで気持ちがいいのでその日の気分に合わせて早朝散歩を始めた。近くの花園ラグビー場公園までは歩いて5分の距離だ。公園ではいろんな人と出会う。犬の散歩をする人からはいろんな犬種を教えてもらう。ひとりでさっさとスニーカーでしっかり腕を振って歩く人は健康志向人間だ。散歩仲間のようなグループがいて、決まった場所に集合、一服、水やお茶のボトルを持って賑やかだ。あとは僕のような老人達。この人達もまた観察すると面白い。頻繁に立ち止まって周りを見回す人、ベンチに座ってどことなく焦点の合わない目で朝焼けの生駒の山を見ている人、夫婦で歩く人、そしてすれ違いに「おはようございます」と誰彼なしに挨拶する人などがいる。
 人間観察とは不思議なもので、正面からではなく、後ろ姿や背中を観察している方がその人の人生を想像できるということを以前から僕は知っている。顔とはもちろん表情のあるもの、でも背中は何かを語るのである。悩んでいる人の背中というものが確かにある。でも外に出れば問題解決の鍵がある。若い時にデイト中、「愛とは」などと読んだ本の受け売り話をしたことを思い出す。「愛とは弱い二人が出会う偶然」などという話をしたことを思い出す。歩きながらただすれ違う人、声をかけてきた人、偶然と言える人との出会いが僕の人生を作ってくれたとふと思った。知らない人から「おはようございます」の声をかけられると何かその日に楽しいことが起きるような気がする。だから自分から声をかけてみようと思いはじめた。

「ご親切に」「いえ、お互いさまですよ」

2023-09-19 16:16:12 | 日記
 徳島県といえば、阿波踊り、スダチ(柚子とレモンを合わせたような酸味と香りのある柑橘類)それから…考えてみれば僕の奥さんも徳島産だ。先日、二人でスーパーに出掛けてスダチが売られているので早速買い求めた。スダチは僕の奥さんにとってはどこか郷愁を呼び起こすものらしい。3個の袋づめを三袋を買ったのはいいのだがマイバッグに移す時に一袋を移し忘れたようだ。家に帰ってみると2袋しかない。別に大したものではないのだが、スーパーに問い合わせてみると、ちゃんと届けられているのだ。(かつて生活したアメリカではまず届けられることはないだろう)さすが日本、と感激しながら早速スーパーにとって返した。
 車の中では詐欺だの虐待など信頼が揺らぎ始めた最近の日本に、正直さ、他人への思いやり、などを大切にする日本人はまだまだたくさんいると会話が弾んだ。日本には “お互いさま” という言葉がある。相手が困ったような状況にあったり、同じような立場にいる時に使われる言葉が「お互いさま」だ。英語にも“お互いを助けあう(mutual support) ”という言葉があって、人が安心して暮らしていける第一条件であるとアメリカの友人達と話したことを思い出した。お互いをサポートしあって生きる時、“「お互いさま」は、目が見えない人にも見えると言わせ、耳が聞こえない人にも聞こえると言わせる、そんな力強い言葉だ” と皆で確認しあったものだ。折しも、帰宅すると郵便受けに警察署から“詐欺に注意”というチラシが入っていた。安心して生活ができるように「お互いさま」の考え方を広める運動が必要なのかもしれない。

虎キチ阪神ファンの閉ざされた憂愁

2023-09-15 16:26:51 | 日記
 プロ野球阪神タイガースがついに優勝した。テレビや新聞で大騒ぎのこの優勝を考えてみると、多くの虎ファンの支えとは裏腹に、18年ぶりの優勝というからこの球団は何をしているのかと批判もしたくなる。もう一度タイガースの優勝を見たいと言いながら果たせず死んでいった寅キチと言われる猛烈タイガースファンの話はよく耳にする。応援しても応援しても、いつも巨人の“後塵を拝する”歴史と東京と大阪の地域的なライバル意識が相まって阪神ファンは巨人に対する競争心が強い。阪神ファンが道頓堀川に飛び込むのは鬱憤(ウップン)晴らしなのである。
 話は少し外れるけれど、おおよそ60年ほど前に大相撲に柏鵬時代という時期があった。ほとんどの日本人が好きなものといえば、「巨人、大鵬、卵焼き」と言われた時代だ。大鵬関と柏戸関は同時横綱昇進で当時は相撲を盛り上げ、相撲人気は頂点にあったように思う。しかし、柏戸ファンは常に大鵬を倒すことが大目標だったという。柏鵬時代と言われながら大鵬の優勝は32回、柏戸はわずか5回である。巨人と阪神の優勝回数がこれに重なる。まず対戦成績は巨人1094勝、阪神835勝、絶望的な259勝の差である。2リーグに分かれてからの優勝回数といえば巨人38回、阪神5回、伝統の一戦と言われながら、ヤクルト、広島、中日は各9回というから阪神ファンの鬱憤の度合いは推して知るべしである。僕にとっても阪神タイガースの優勝は今回が見納めになると思う。なんといっても約20年間隔でしか優勝できない情けない球団なのだ。さて、大鵬、玉子焼きは良しとして、一極集中東京、そして「巨人時代」はいつまで続くのか。