日本列島が燃えている。猛暑は当面の間収まる気配はない、などとつれない言葉が聞こえてくる。26日の水曜日には埼玉県の鳩山町では39.7度、昨日は大阪の枚方市では39.8度などという気が狂いそうな最高気温を記録した。奈良では熱中症でなくなる人も出ている。昨日はひと雨欲しい、と空を見上げて「来たれ雨雲」と無言の雨乞いをしてみたりして午前中を過ごしたら、何と昼過ぎから曇り始め今にも雨が期待できそうな雰囲気になってきた。遠く奈良方面で雷鳴すら聞こえるではないか。結局、待てど暮らせど雨つぶは落ちては来なかった。
雨に対する接し方は、日本とアメリカではまるで異なる。日本人は濡れるのを嫌う。留学中の経験ではアメリカ人は濡れることに大興奮で学生の中には大雨のキャンパスの芝の上で踊ったりもする者もいて、“外に出るぞ、さあ濡よう Let’s get out there and get wet. “などと騒ぐのをなん度も目撃した。プロ野球でも雨天中止になった球場では選手が大雨の中、ホームへの滑り込みを披露したりと、とにかく雨に興奮を覚えるらしい(「悪のり」というのはこういうことを言うのかなぁ)。でも本心は「雨は埃を洗い流してくれる。心配事も悩みも」という。(本当?)
僕の雨乞いは…この暑さにちょっと涼(りょう)をくれればそれでいいというもの。昔のように風鈴の音がもたらす涼などと悠長なことを言っている暑さではないからだ。でも異常気象の影響で雨が欲しいと気楽には言えないらしい。ひと雨ほしいと言えば無茶降りで、九州の北部や秋田県では甚大な被害をもたらした。猛暑も大雨も、元を辿ればどこかに人災と呼べる要因が…。