学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

水車に人生を見る

2019-02-26 19:52:23 | 日記

24日の日曜日、天皇陛下の在位30年の記念式典が挙行された。天皇陛下、また美智子皇后も歳をとられたなぁと思いながらテレビの中継を見ていた。若かりし頃のお二人のテニスコートでのはつらつとした姿が思い出される。一緒にするのはなんだが、僕の方も毎日、鏡に映る年齢を感じさせる自分の顔につくづく見入ってしまうことがある。誰にでも平等にやってくる加齢にしみじみと思いを寄せる。
天皇のお言葉の中で、そんな思いを寄せるのは次のような箇所であった。「平成は自然災害をはじめ多くの困難に直面した時代であった…」、「時代の変化の中で、日本の立場を確立して未来に向かってほしい…」そして「象徴天皇のあるべき姿は限りなく、果てしなく遠い…」などである(要点を拾い上げてみた)。天皇の人生にいわゆる“自由”はあったのだろうかなどと考えてしまった。
我々国民の一人一人もまたいろんな困難に立ち向かいながら頑張ってきた。歳を取るにつれて時代の変化の中で翻弄されてウロウロする日々…、そして家庭や夫婦のあるべき姿を模索しながらの日々ではなかったか。
僕は水車が回るのを見るのが好きである。じっと見ているといろんなことを考えさせられる。ゆっくりとした回転の中で持ち上げられて最も高い所に居たかと思うと、落ち込んで一番下を行った時もある。しかし下を行くときは水をすくって学んだことが必ずあった。つくづく思うのは Life turns like a waterwheel.(人生は水車のように回る)である。

天皇皇后両陛下へ
May your new life be happy and may the joy last for the days to come.
  新しい人生が幸せで、これからの日々に喜びが長く続きますように

あたり前からの脱却

2019-02-22 19:32:34 | 日記

NHKの教育テレビの子供向け番組の‘カガクノミカタ(科学の見かた)’という朝に放映される10分番組をたまたま見た。この日は我々の生活に身近にあるいろんな物の断面を見るという内容だ。リンゴは縦に半分に切るのが常識。横に半分に切ってみると全く違った模様が芯の部分に現れる。
‘あたり前’からの脱却、常識を打ち破る、などとたまたま見たこの短い番組を見ながら考えていた。社会生活を営むわれわれ人間には常識も生活の安全を確保するためには大切な取り決めのようなもの。しかし、いったんこの当たり前に取りつかれたら最後、新しい発想は出で来ない。物事は、正面から、背面から、上から下から視点を変えてみると新しい発見が必ずある。

30年近くも前になるだろうか、アメリカからの帰りの飛行機の中で空港の売店で買ったばかりのプラス思考の本を読み始めた。まっさらのペーパーバックの数ページを読んだところでいきなり“Are you a thinker or a doer?(君は考える人?それとも行動の人?)という文が目に入って、関西空港に着くまでなぜだか理由は分からないのだが頭から離れずにずっと考えていたことを思い出す。僕はやっぱり‘考える人’なのか?でも、でも、‘行動の人’と呼ばれたい、即行動の人に憧れる、いやそうなりたい…。だって考えてばかりでは何も起こらない、行動を起こすから何かが起こる。考えることと行動することは、どちらが先行すべきなのだろうか、などと考えていたのだ。
思い付いたことには先ず計画を、それから分析して、行動に移す。いったん動き始めたら徹底する。寝ても覚めても行動を具体化する努力を楽しみながら継続する。ただし、いつも分析と工夫が大切だ。同じ一個のリンゴは縦に切る時と横にして切る時の芯の部分の模様が異なる。‘成功とは当たり前からの脱却である’などということを久しぶりに考えた。

悩みは自分で創り出すもの

2019-02-19 19:45:13 | 日記

夕刻のテレビのニュースを見逃すことはあまりない。その日の出来事や社会の動きに出来る限りついていこうと心がけている。東京の葛飾にある證願寺(しょうがんじ)の話しが目に飛び込んできた。かなりユニークなお寺であるということが分かったので早速パソコンで検索してみた。テレビでは“寺ニューム”ということで紹介していたが、いわゆるプラネタリュームである。お寺なのにプラネタリュームのように天井に映し出された星空を利用しながら仏教のお話を展開するという趣向だ。新発想のお寺の工夫に感心ひとしきりである。

ところで、テレビに一瞬映し出された“寺ニューム”の一場面に「悩みは自分がつくるもの。自分でつくったものは自分で消せる」と書かれていたのを僕は見逃さなかった。ほとんどの視聴者はそんな文字が映し出されていることすら気づくこともなく、また気にもしていなかったのではないかと思う。Drag your thoughts away from your troubles…you can do it. (悩みから自分の考えをひきずり出せ。きっとできる)などと英語と日本語に訳してみた。
悩みのない人はいない。街を歩くあらゆる人が悩みを抱えて生きている。僕だって今も悩みを抱えて生活しているのだ。でも、ほとんどの悩みは自分で創造しているという事に気付くべきである。“完全な人間など存在しない”と言われて、なぜか気が楽になるのと似た感覚をテレビを見ていたその時に覚えた。

季節の移り変わりを示す一つに“雨水(うすい)”というのがあって、天から降ってくるものが雪から雨に変わってくるという意味だそうだ。春がもう足もとにやって来ているというヒントになる言葉だという。先週は寒い日が続いて、今週は暖かい日が続くと報道されている。今週は春の近づきを感じつつ心も晴ればれ悩みなど吹っ飛ばして身体を動かそうと思った。

太陽に向かって立て

2019-02-14 19:40:15 | 日記

水泳女子の池江璃花子選手の白血病公言。僕は水泳に関しては全く知識がない。それでも日本記録を次々と塗り替えてきた若手の日本のホープであることくらいはテレビや新聞の報道で知っている。18歳で人生で最も厳しい試練に直面している。この苦境にじっと静かに対峙して、これを乗り越えた時のことに集中するようにアドバイスしたい。立派な功績を遺した人にも、平凡に人生を生きたように見える人にも試練は共通にやってくる。
僕は大学教授退官の最終授業で、あの三重苦(見えない、聞こえない、話せない)の障害を乗り越えたヘレン・ケラー女史の話しをした。彼女の残した言葉をいろんな場面で利用させてもらって人を元気付けることに喜びを覚えてきた。なんといっても、ケラー女史はたくさんの講演をこなし、アメリカの社会学者として大学の教壇にも立つまでに努力した人である。僕の教育の原点にもなった言葉は…Keep your face to the sunshine and you cannot see the shadow.“太陽に向かって立て、そうすれば人は影を見なくてもよい”と僕は日本語訳をして学生にも市民大学講座の一般の人にも紹介してきた。試練、苦境に際しては、とにかく明るい方を見ることだ。暗い方に目を転じたとたんに、次から次へと悪い方に人を引き込んでいく力が加わってくる。池江選手の明るい元気な顔がまたテレビで拝見出来る日がそれほど遠くないことを心から祈っています。

来週は一息、暖かい日がやってくるという報道がある。気温の変動にうろうろしながら私たちは生きている。地球もまた赤道を挟んで極端に寒い北半球と極端に暑い南半球の報道がある。アメリカのミネソタ州では―50℃を超える寒さ、日本の北海道でも―30度。オーストラリアでは49℃の暑さである。やれやれ、生きるという事は試練を乗り越えることなのか。そうです。プラス思考で人生を生き抜くこと、生き切ることが生を受けた意義なのだと思っています。

快活さは健康の秘訣

2019-02-12 19:52:24 | 日記

底冷えの京都。日曜日の午後、京都の仲間と建仁寺、六波羅密寺、八坂の塔、などを巡る街歩きを楽しんだ。いつもの仲良しグループだが“学びに遊ぶ”という名称で集まって、いろんな所を歩くのだが、必ず何らかの学びを中心に行動を共にする。
この頃は京都観光が人間観察に変わってきたのではと思うほど人が多い。ま、それはさておき、この日の学びは京都の建仁寺の禅居庵(ゼンキョアン)に祀られている本尊摩利支天(マリシテン、開運と勝利の神)。迅速で勇猛なイノシシと結びついて、摩利支天像も七頭のイノシシの上に坐して祀られている。禅居庵の周りはイノシシの彫り物や絵でいっぱいで、それらを探すのもまた楽しい。僕は建仁寺情報はあまり自信がないので「もっと知りたい人はスマホで検索してから出かけてください」などとそっけなくさらりとかわすことにする。
さて、このグループ、ほとんどの人が70歳代後半の教養人の集まりだ。軽快なジョークを楽しみながらのおしゃべりと街歩きは皆さんの健康の秘密である。‘軽快な、快活な、気楽な’などを意味する英語の単語に light という形容詞がある。一般には‘光、明るさ’などの意味で知られている単語だ。
A light heart lives long. (快活な心の人は長生きする)などと使われるのだが、まさにこのグループはこの英文のように軽妙な生き方を教えてくれる。右足の親指と膝に弱点を持つ僕だが不思議と余り負担を感じずに街歩きを楽しめるのもこのグループの人達のおかげだと思っている。
学びと歩きが終われば、夕刻からは楽しいおしゃべりとジョークの飲食の懇親会が待っている。このグループの人達は衰えることを知らない軽妙快活な健康人であることは間違いない。「同気相求む」、つまり似た者同志は気が合ってくるという意味だが、気が合った者同志は似た者同志になってくる。いろいろな企画を考えてくれるリーダーの皆さんには感謝、感謝。